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多摩丘陵にある日野市三井台、ここに住む高齢者のクラブ・三井台南窓会の会員が中心になって作っている団体ブログです。地元の季節毎の写真、南窓会の活動報告、会員の旅行記、俳句、地域の情報など、多様な記事が満載です。
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今月の俳句(29年2月) [2017年02月25日(Sat)]
今月の俳句(平成二十九年二月)


 兼題は「春浅し」「早春」です。「春きざす」「余寒(よかん)」も同じような季語です。選評は藤戸紘子さん、今月の一句の選と評は、木原義江さんです。

「日溜りの猫の背伸びや春きざす」
    宮ア 和子

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冬の日溜りも暖かいには違いないのですが、身体を伸ばして眠るほどには温かくありません。猫でも身体を丸めていることが多いようです。春が近づくにつれ日ざしも強くなり、猫もだんだん身体を伸ばしてゆったりと寝るようになります。この句はそんな猫が目覚めた瞬間を捉えたのでしょう。猫は前足を伸ばし、次に後ろ足を伸ばし、最後に大きな欠伸をします。
長閑な春のきざしが感じられる句となりました。

「うす墨で描く山々春きざす」
    木原 義江

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作者は水墨画を能くされます。水墨で景色を描いている景が浮かびます。霞がかった遠景の山々をうす墨で淡く描こうとされているのでしょう。冬の間は空気が乾燥しているので遠景でもくっきり見えるのですが、春の到来とともに大気は水分を含みますので、遠景は霞んで見えます。
つまり遠くの山々が霞んでいるということは、春がもうそこまで来ているということで、季語「春きざす」が効いています。

「土手道の肌刺す風や余寒なほ」
     皆川 瀧子

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寒が明けても寒さが残っている感じを余寒(よかん)(春の季語)といいます。土手道は遮るものが無い上に川面を渡ってくるせいか川風は一際冷たく感じます。作者は春とは名ばかりの肌を刺すような川風に余寒を強く感じられたのでしょう。それでも土手には草が萌え始めているし、土筆も頭を擡げ始めていることでしょう。辺りは沢山の命が蠢いています。

「あやす子の足の弾むや春うらら」 
     小野 洋子

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幼い子を膝に立たせてあやすと、嬉しくなるのかしきりに足を弾ませて、可愛い笑い声をあげたりします。その足の力は意外に強いものです。
母と子の幸せな笑顔と季語「春うらら」がよく響きあって、読む者の心まで明るくなります。

「冬の鵜の眼きびしく動かざる」
     渡辺 功

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日本では川鵜と海鵜を良く見かけます。鵜は夏の季語ですが、この句のように夏以外でも見かけますので、その場合は季節の語とともに用います。鵜は頸は細長く全身黒色。長良川の鵜飼いは有名ですね。鵜は潜水が巧みで、険しい断崖から一直線に海へ飛び込んで、海中の魚を捕食します。この句の鵜はじっと動かず、眼だけは爛々と水中の獲物を狙っているのでしょう。
いつもの飄々とした作風とは一変して、男性の句らしいきりっとした緊張感と格調の高さが感じられます。

「手術日や寒天を突く大ポプラ」
    皆川 眞孝

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作者は最近体調を崩され、手術を受けられました。手術の当日、病院の窓からポプラの大樹を眺められたのでしょう。ポプラはヤナギ科の落葉樹で高く伸び、樹形が大変美しい。この季節ですから葉をすっかり落し、枝が八方に広がっている姿が浮かびます。大樹の枝は高く高く天を突くかのように、人の太い腕のように見えたかもしれません。手術前の不安な心と回復への強い期待の入り混じった心が、鈍色の寒空と堂々と天に向かって枝を伸ばしている大ポプラの生命力によってよく表現されています。
また、手術後なのに句会に投句されました。その熱意には頭が下がります。一日も早いご快癒を心より祈っています。

「豆撒きや雀の並ぶ大庇」
    藤戸 紘子

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毎年高幡不動尊では追儺(ついな)・豆撒(冬の季語)が盛大に行われ人気を博しています。
多分、この句の舞台は高幡不動と思われます。豆撒きと言えば、普通は豆をまく人、またはそれを受ける人を中心に俳句を考えますが、作者はなんと雀に注目しています。通常なら電線に並んでとまっている雀達が、大きな庇に並んでいます。目的は勿論、地面に落ちて残される沢山の豆。豆をまいている人間たちを見ながら、じっと待っている雀たち、なんともユーモアのある風景ではありませんか。作者の観察の鋭さと、目の付け所の良さに感服した一句です。(評:皆川眞孝)
(注)雀は季語ではありません。ただし「雀の子」(子雀)(黄雀)「雀の巣」は、春の季語となります。

今月の一句(選と評:木原義江)

「 達磨売る達磨のやうな翁かな」
     渡辺 功
 
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高幡不動尊のだるま市は一月二十八日の初不動に、関東各地から集まっただるま屋が並び、境内は大賑わいです。豊田から訪れた友人と行って来ましたが、自分では見たはずの達磨店の様子を俳句にすることは頭に浮かびませんでした。達人の渡辺さんの句は、茣蓙の上に並べられた大小のだるまの真ん中に座る大将を詠んだだけですが、不動尊の景色をありありと思い出しました。また、だるま売りを翁と表現した作者に感動しました。
(評:木原義江)

兼題の他の句
「春浅し少し厚目の卵焼」
     渡辺 功
「早春や川の鯉跳ねひかり散る」
     宮ア 和子
「篠生ふる山の木洩れ日春浅し」
     宮ア 和子
「採血の白き指先春浅し」
     皆川 眞孝


<添削教室>
元句「(みぞれ)降る術後痛みに堪へし朝
     皆川眞孝
「術後痛みに」は「術後の痛みに」した方が分かりやすい。ただこのままだと中七が八音となるので、順序を変えて、朝を削って、次のように添削していただきました。
添削後 「手術後の痛みに堪ふや霙降る
     皆川眞孝
手術後も続く痛みに焦点をあわせたので、みぞれのしょぼしょぼ降る様子とよく響き合うようになりました。
(皆川)
Posted by 皆川眞孝 at 09:00
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