南窓会6月野外例会(2) [2012年06月29日(Fri)]
南窓会6月野外例会(2) 吹上しょうぶ公園から、バスに15分程乗って、塩船観音寺に到着しました。真言宗醍醐寺を総本山とする別格本山で、「大悲山塩船観音寺」と称しています。大化年間(645〜650)に若狭の国の八百比丘尼が紫金の観音像を安置したことが始りです。 入口の山門は室町時代に建てられたもので、両側に木造の古い仁王像があります。高幡不動の仁王様より小ぶりです。 山門と仁王像 山門をくぐると、両側に純白の西洋あじさい(アナベル)が満開でした。古いお寺なのに、山アジサイでないところが面白いと思いました。 本堂は室町時代末期(16世紀)の建物といわれ、国の重要文化財に指定されています。ご本尊の十一面千手観音像は鎌倉時代の作です。 本堂 少し登っていくと、小丘に囲まれた開けた場所があります。このあたりの地形が小舟のような形状のため、「塩船」と名づけられました。護摩堂や普門閣が建っています。 (丘の上に小さく平和観音像がみえます) 周囲は、全部ツツジです。4月〜5月上旬は「つつじまつり」があり、大勢の人で賑わっていますが、ツツジの終わった今はひっそりとしていて、我々の貸し切りのようです。 つつじ 正面の丘に高さ15メートルの平和観音像が2年前に建てられました。そこまで、登ってみました。観音像の左手は下向きの水差しを持っていて、無限の慈悲を与える姿だそうです。 平和観音像 寺の裏手は芝生広場があり、そこで思い思いに寝転がったりしてしばらく休みました。暖かい日差しと涼しいそよ風を受け、気持ちの安らぐ一時でした。 塩船観音寺を後にして、最後の目的地の澤乃井園に行きました。南窓会でも3年前に行った場所です。多摩川のほとりの休憩所で、小澤酒造が経営しています。お土産を買う人、利き酒をする人、と各人それぞれですが、私は冷たい甘酒を飲みました。夏の甘酒もいいものです。多摩川には吊り橋(楓橋)が架かり、川向うには寒山寺があります。これは、小澤酒造の当主が昭和5年に落慶した小寺で、中国蘇州の寒山寺から受けた釈迦仏木造が安置されています。 吊り橋と多摩川 寒山寺 寒山寺といえば、次の唐詩「楓橋夜泊」(張継)を思い出します。(縦に読んでください) 夜 姑 江 月 半 蘇 楓 落 鐘 城 漁 鳥 声 外 火 啼 到 寒 対 霜 客 山 愁 満 船 寺 眠 天 午後3時に澤乃井園を出発、途中で道路工事渋滞がありましたが、予定通り午後4時30分には多摩動物公園裏門に帰ってきました。天気に恵まれ、のんびりした楽しい旅行でした。下見やお弁当の手配をしてくれた和田さんご夫妻、小野さん、松井さん、有難うございました。 参加者全員(吹上しょうぶ公園にて) (終)(文責:皆川) |
Posted by
皆川眞孝
at 08:00