CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る
多摩丘陵にある日野市三井台、ここに住む高齢者のクラブ・三井台南窓会の会員が中心になって作っている団体ブログです。地元の季節毎の写真、南窓会の活動報告、会員の旅行記、俳句、地域の情報など、多様な記事が満載です。
<< 2020年05月 >>
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
カテゴリアーカイブ
最新記事
最新コメント
皆川
今月の俳句(令和2年5月) (05/27) 藤戸 紘子
今月の俳句(令和2年5月) (05/25) 荒川 健三」
今月の俳句(令和2年5月) (05/25) 荒川 健三
陣馬山(5) (04/30) 菊間敏夫
陣馬山(5) (04/29) 皆川
景信山(1) (04/28) 荒川健三
景信山(6) (04/23) ミセスミヤ
景信山(6) (04/23) 荒川健三
令和2年 奥多摩湖の春(4) (04/09) ミセスミヤ
令和2年 奥多摩湖の春(4) (04/08)
最新トラックバック
月別アーカイブ
山への回帰――万葉びとの求めた山中他界(二) [2011年02月01日(Tue)]
山への回帰――万葉びとの求めた山中他界(三)

伊藤 道子


写真:伊藤道子 妙高 5月


山への回帰(二)はこちらをクリックしてください。

これ(注:前回の柿本人麻呂の歌)と似た発想の歌に、巻七挽歌の中に左のような歌もある。作者は未詳。

秋山の 黄葉(もみち)あはれと うらぶれて 入りにし妹は 待てど来まさず(巻七・一四〇九)

(秋山のもみじに心惹かれて、しおしおと入って行った妻は、いくら待っても帰って来ない)

写真:皆川(蓼科11月)


妻の死を異郷への旅、と受けとめ、心中でその帰りを待ちわびる形で詠んでいる。異郷への旅は美しいもみじに心惹かれて、つまり魔性に魅せられたためと考えている。

山吹の 立ちよそひたる 山清水 汲みに行かめど 道の知らなく(巻二・一五八)

(黄色い山吹が咲き匂っている山の清水、汲みに行きたいがどう行っていいのかまったく道がわからないことだ)

八重山吹の花(インターネット)


高市皇子(たけちのみこ)の作。十市皇女(とをちのひめみこ)が亡くなったときに詠まれた挽歌である。二人は天武天皇所生の異母兄妹であり、この歌からも愛し合っていたことがわかる。高市皇子は万葉集に、十市皇女を思って詠んだこの歌を含む三首の歌を残すのみである。一方、十市皇女ほど時代に翻弄されて悲劇的な人生を送った人はいない。壬申の乱の折、夫側と父側が熾烈な戦いを繰りひろげた末に、夫である大友皇子は自刃した。勝利を収めたのは父天武天皇側で、その時天武側の総指揮をとったのが若き高市皇子であった。父と夫が戦うというような状況のなか、十市皇女にとっては決して心穏やかでいられるはずはない。壬申の乱に勝利した天武天皇は飛鳥浄(きよ)御原(みはら)宮に新都を造り、十市皇女もそこに引き取られたが、どんなにか複雑な思いであったろう。それから間もなく十市皇女は死ぬのだが、若い皇女の突然の死を自殺と見る向きも多い。

(十市皇女)

ともあれ愛する十市皇女を失った高市皇子の悲しみは深く、山吹の花が美しく咲いている山の清水のあたりにその面影を探そうととする。山中に死者のゆくえを求めているのだ。(続く
Posted by 皆川眞孝 at 08:29
この記事のURL
https://blog.canpan.info/nsk/archive/993
コメントする
コメント
プロフィール

三井台南窓会(日野市老人クラブ)さんの画像
リンク集
https://blog.canpan.info/nsk/index1_0.rdf
https://blog.canpan.info/nsk/index2_0.xml