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多摩丘陵にある日野市三井台、ここに住む高齢者のクラブ・三井台南窓会の会員が中心になって作っている団体ブログです。地元の季節毎の写真、南窓会の活動報告、会員の旅行記、俳句、地域の情報など、多様な記事が満載です。
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近畿逍遥(43) [2010年12月22日(Wed)]





近畿逍遥(43)


(12月−2)


小雨降る中でしたが、洛西の寺院を歩いてみました。鈴虫寺と苔寺に寄ってみました。近くには「竹の寺」とも称される地蔵院もあります。こちら方面の散歩には一緒に廻ると良いと思います。









華厳寺(西京区松尾)

臨済宗単立寺院。本尊は大日如来。
享保8年(1723)に鳳潭(ほうたん)が華厳宗の復興のために創建し、慶応4年(1868)には臨済宗に改宗。鈴虫寺とも呼ばれ、寺内には一年中、鈴虫が鳴いていることで知られている。
結構参拝者が多いお寺さんのようである。客殿に上がると座卓座布団の部屋には人が一杯である。着座すると茶菓のもてなし、やがてご住職の「鈴虫説法」が始まる。この間正面横一列に置かれた鈴虫箱から心地よい鳴き声が聞こえてくるという演出である。なかなか変わった趣向である。説法の内容は忘れてしまいましたが、鈴虫の清らかな音色は甦ってきますね。鈴虫寺といわれる所以ですが、ここは金閣寺や銀閣寺と同様に通称の方が有名のようである。

下写真・右 「幸福地蔵」
このお地蔵さん足元を見ると草履を履いていらっしゃる。これは願い事をした人の家へ杖をつきながら一軒ずつ願い事叶えと歩くためだそうです。


















西芳寺(西京区松尾) さいほうじ

臨済宗単立寺院。世界遺産(文化遺産)。本尊は阿弥陀如来。通称は「苔寺」。
前身の西芳寺は行基が聖武天皇の命で建立した四十九院のうちの一つ。建武の兵乱での荒廃後、藤原親秀(ちかひで)(松尾大社宮司)が夢窓疎石を住持に迎えて再興。夢窓が西芳寺として臨済宗に改め、修行の中心道場となった。
現存の諸堂は明治11年(1878)に再建された。
茶室湘南亭は、千利休の息男で、千家を再興した千少庵が慶長年間(1596〜1615)に構えた茶室。四畳半台目(だいめ)の茶室に、天井を土塗りにした開放的な公縁が付き、庭園と連続するような構成を持つ。




上写真・上段 「本堂」

上写真・下段&下写真 「庭園」
国の史跡および特別名勝に指定されており、向上関(こうじょうかん)を境に、洪隠山枯山水石組を中心とした上段の庭園と黄金池(おうごんち)を中心とした下段の庭園とに分かれる。地割や細部のデザインに疎石の作庭がしのばれる。
写真のように通路以外は苔がびっしりと生えており、ここに、これを見に来たわけであるが、梅雨時などのほうが苔にボリューム感が出て見応えがあるのかなとも思った。ただ、この季節でも緑の絨毯は美しく、この庭園の温度や湿度などが苔の生育によほど適しているのだろうと感じた。




夢窓は「夢中問答」のなかで、次のように説いている。
昔から、山水といって山を築き石を立て樹を植え、水を流して愛好する人は多い。かたちはどれも同じであるが、人によって山水を愛好する意味は違っている。ただ、家の飾りと思う者、宝物を集めるのと同じように考えている者など、いろいろだ。それはそれでいい。山水そのものと道行(どうぎょう 禅の修行)とを別々に考えているようでは真の道人(どうじん 一心に修行にはげむ者)とはいえない。山河大地草木瓦石をみな己の本分だと信じている人こそ、山水愛好の点では世情と似てはいるが、やがてその世情を道心として、泉石草木の四季に変わる気色(けしき)が工夫なのだと知っていく。
道人が山水を愛するとは、こういうことをいうのだ。山水を好むのは悪事でもないが、といって善事でもない。山水に得失はなく、得失は、これを愛する人の心にある」












「苔寺」は、阪急嵐山線の上桂駅と松尾駅の中間ぐらいの位置、それぞれ徒歩で約15分ぐらい。拝観するには事前に往復はがきで拝観日を予約する必要があります。苔の保護のため、むやみに人を入れたくないという政策なんだと思います。ゆっくりと落ち着いて観賞できることは確かだと思います。そして、もう一つの特記は冥加料が三千円ということです。これは、本堂で写経をし、願い事を書き添えて本尊の前に奉納するという宗教儀式付きということになります。


(12月−2 了)
Posted by 奥野 祥司 at 08:30
この記事のURL
https://blog.canpan.info/nsk/archive/965
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コメント
奥野さま
今回は華厳寺=鈴虫寺、西芳寺=苔寺という解説で洛西のお寺が頭に焼付けられました。山水を好むは悪事でも、善事でもなく、得失でもないが、人の心の持ちようで得失にもなる・・実際に苔寺に参拝して説法を聞いている気になりました。
Posted by:荒川健三  at 2010年12月22日(Wed) 09:13

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