保健所勤務になってから、鶏肉のタタキも食べてはいけない
と言われました。
その意味を、私は、十分、理解していませんでした。
富山の焼肉屋で、ユッケによる食中毒の死亡者が出たと
知ったときには、ショックでした。
東京都福祉保健局は、
ホームページでも、注意喚起していました。
最近、鶏刺し、とりわさ、牛レバ刺しなど食肉を生で食べた
ことが原因の、カンピロバクター食中毒や腸管出血性大腸菌
食中毒が都内で発生しています。
そこで、東京都食品安全情報評価委員会では、食肉の生食に
よる食中毒防止のための効果的な普及啓発の方策を検討し、
都民の皆様向けに食中毒予防のポイントをまとめました。
このたび、これらのポイントを元に普及啓発用の動画と
リーフレットを作成しました。ぜひご利用ください。 リーフレットは、保護者向け、若者層向け、事業者向けの
3種類が作成されています。
「肉の生食による食中毒予防のポイント」を掲載します。
1 お肉は生で食べると、食中毒になることがあります
とりわさ、レバ刺しなどによる食中毒の原因菌である
「カンピロバクター」や「腸管出血性大腸菌(O157など)」は、
少量の菌で食中毒を起こします。
新鮮であっても、菌が付いている食肉を生で食べれば、
食中毒になる可能性があります。
2 子どもが食肉を生で食べると、特に危険です
カンピロバクターによる腸炎は、子どもに多く発生します。
また、腸管出血性大腸菌(O157など)による食中毒では、
合併症で溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症する率が
子どもにおいて高く、腎機能障害や意識障害を起こし、
死に至ることがあります。
子どもも含めて、カンピロバクターによる食中毒の後、
手足の麻ひ、呼吸困難等を起こすギラン・バレー症候群を
発症することがあります。
3 「生食用」の牛肉、鶏肉は流通していません
厚生労働省は、「生食用食肉等の安全性確保について」の
通知で、生食用食肉の衛生基準を示していますが、
平成20年度にこの通知に基づいた生食用食肉の出荷実績が
あったのは、馬の肉・レバーだけでした。
牛肉については国内と畜場から生食用としての出荷実績は
なく、一部生食用として輸入されているものがありますが、
その量はごく少ないものと考えられます。
また、鶏肉は生食用の衛生基準がありません。したがって、
牛肉、鶏肉は、生で食べると食中毒になる可能性があります。 テレビでは、生肉を、高熱で殺菌処理している店、包丁も
まな板も専用にして、徹底した殺菌をしている店が
紹介されていました。
私の数少ない料理のレパートリーに、とりわさがあります。
昨年末に、帰省中の子どもも含めた家族全員に、ノロと
思われる大腸炎をうつしてしまった私は、徹底した殺菌が
できると確信するまで、とりわさを封印します。
食中毒について、記者発表する最大の目的は、
注意喚起です。
食中毒を予防するためには、事業者が、消費者が
どう行動すればいいか、具体的に情報提供することが
大切だと思います。