次回12月読書会を以下のとおり開催します。みなさんのご参加をお待ちしております。
【2022年12月・NPA読書会】
[日程]
12月5日(月)14:00〜
[テキスト]
辻本雅史著『江戸の学びと思想家たち』岩波新書1903(2021年)880円+税
[場所]
対面開催 CANVAS谷町 たたみスペース
[世話人]
仲野 優子(NPO政策研究所 理事)
[申込]
専用メルアド mail.npa2002@gmail.com にお願いします。
2022年11月17日
2022年11月10日
次回読書会のお知らせ
次回読書会について
2022年12月5日(月)14時〜 CANVAS谷町掘りごたつコーナーで開催です。
詳細は決まり次第こちらで公開致します。
2022年12月5日(月)14時〜 CANVAS谷町掘りごたつコーナーで開催です。
詳細は決まり次第こちらで公開致します。
2022年11月01日
[NPA隔月コラム]安倍氏銃撃を巡る雑感
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NPO政策研究所会員 室 雅博(奈良市在住)
2022年7月8日、奈良市の近鉄大和西大寺駅北口で安倍元首相が銃撃されて亡くなった。奈良市民としては何かメモせざるを得ない。実は当日、30分後に現場付近を通る電車に乗っており、駅でいつもより長く停車したが、北口に背を向けて座っていたため事件には気づかなかった。帰宅後、TVニュースで知り「これはテロの一種だ」「アメリカ同様、日本でも一層分断が進むなぁ」と直感したが、その場で逮捕された容疑者が「(安倍の)政治信条とは関係ない」と言ったと報道され奇妙に感じた。
容疑者の母親は旧統一教会の信者で、財産をつぎ込んで家族崩壊に陥り、本人は大学進学も諦めて20年以上苦しんだようである。元首相にいまさら何故か―と思ったが、旧統一教会と岸信介から安倍元首相までの深いかかわりを知ったうえでの犯行のようで、後日精神鑑定に付されたのは、これまた奇妙な措置だった。
岸田首相は7月14日に「国葬」の実施を表明し、理由として4点を挙げたが、いずれも根拠が薄いと言わざるを得ない。その後、旧統一教会と政治家との密接な関係が明らかになり、反対意見も多かった中、弔問外交を重視して9月27日に国葬儀が行われた。
政治家が毀誉褒貶の指摘を受けるのはやむを得ないことであるが、海外で安倍政治の評判がよかったのは60兆円をばら撒いたからではなかったか。国内では、各種の人権の制限法や軍事拡大など民主主義を貶め、核共有まで提起した。地方分権改革は一定進んだが、一方で自治体との協議もなくモノゴトを進め、細かな規制で自治体や住民を縛ってきた。COVID-19対策では当初、日本は医療先進国であり大したことではないと過小評価し、対応は後手に回った。その後、法改正をしながら医療対応の基準を引き下げて災禍を小さく見えるようにし、同時に観光などの経済循環に力を入れてきた。後継の政権でも、政府はワクチンの確保と配分だけでコロナ対応は都道府県知事に丸投げしている。またマイナンバーカードを申請すれば最高2万円分のポイントを付与するなど、随所に個別のばら撒きを重ねている。コロナ禍や円安で住民がどれほど生活に困っているかを直視しているとは思えない。
「国家においては、個人一人一人が問題ではなく、統計技術によって集計される人口が重要な管理の対象になる」という言葉が思い出される。今回の事件で、地方自治が蔑ろにされていっていることを肝に銘じ、住民自治を中心に社会構造を変革していく大切さを痛感した次第である。