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2011年07月19日

今後の福島県いわき市でのボランティア活動

これまでこのブログでも幾度となく参加募集をしておりました福島県いわき市へのかたづけボランティア・バスについてですが、7月9日(土)をもってひとまず休止とさせていただくことになりました。組織決定に時間がかかりアナウンスが遅れてしまい、申し訳ありませんでした。

これまでご協力いただきましたのべ400名以上(!)にもおよぶボランティア参加されたみなさん、本当に、本当にありがとうございました。被災地いわきにお住まいの方も、強く励まされたことでしょう。また、ご参加されたみなさんにとっても被災地で多くのことを学ぶ良い機会になったのではないかと思います。

ただ、被災地での支援ニーズが全くなくなった、というわけでは決してありません。それどころか、まだまだ足りていない、というのが正確なところです。ただ、あるべき支援の姿が変わってきた、ということなのです。

4月上旬から、7月9日までほぼ毎週末つくばと水戸から福島県いわき市へボランティア・バスを発車してきました。いわき市といっても実は香川県の面積の2/3近くもある広大な市なのですが、これまでは勿来地区、小名浜地区、久之浜地区などで、現地のボランティア・センターとの連携のもと活動を展開してきました。テレビ報道などでもあるとおり、側溝に溜まった津波ゴミや泥がかなり多く、その泥かきが活動の中心でした。また、河川敷の運動公園一面に広がった津波ゴミを拾ったり、津波で浸水した家屋の畳の状況チェックなども行ってきました。




今回ボランティア・バスを休止とした背景には、勿来地区、小名浜地区では一般参加のボランティアがみんなで一斉に活動するようなニーズはほぼなくなってきた、ということにあります。

一斉に活動する機会が減ってきた、ということ自体は、もちろん喜ぶべきことです。それだけ復興に向けて歩が進んでいることでもあります。これは救援物資の支援ニーズがいわき市では4月の時点でほぼなくなった(コモンズが連携している団体経由ではそういうニーズは上がってこなくなった)、それで救援物資を集めなくなった、という状況と同じことです。

その一方で、そうした一斉活動ではないものの、避難所や仮設住宅に訪問してこまめなケアをするといったニーズはまだまだあります。ということで、今後はそちらに活動をシフトすべき、と判断し、ボランティア・バスの休止決定に至りました。

茨城NPOセンター・コモンズ内には災害ボランティア・チーム『ホープいばらき』という組織があります。今後のボランティア活動については、ホープいばらきとして避難所訪問や放射線勉強会などを展開していきます。ホープいばらき事務局のボランティアはまだまだ足りておりません。ぜひボランティア・メンバーとしてご登録してください。詳しくは以下のブログをご覧ください。

https://blog.canpan.info/hope_ibaraki/


では、コモンズは今後どのような活動を行っていくのか、とご心配になった方もいらっしゃるかもしれません。繰り返しになりますが、被災地の支援ニーズはまだまだあります。コモンズが事務局となっている『ホープ常磐プロジェクト』のサイトにもあるとおり、以下の活動が中心となってきます。


http://www.hope-joban.org/blog/about.html

1. 避難所から行政が手配した住宅に移った方々に日用品を届けるなどの見守りや、集会所などでのコミュニティづくりへの側面的支援

2. いわき市での津波被災地のかたづけや、観光や農業の再建支援

3. 福島から避難している方々向けの住まいや仕事の情報の収集と提供

4. 放射能のリスクから子どもたちを守る活動や、福島の子どもたちの短期受け入れへの支援

5. 活動希望者への情報提供と現地ニーズの仲介


救援物資やボランティアによるかたづけ支援、という段階から、心のケアや経済復興、職の支援といった段階に現在は移行してきている、とご理解ください。

なお、これらの活動は民間の助成金や『ホープ常磐募金』へのご寄付で実施しています。ボランティア活動と同様、こちらも継続的にご協力ください。

被災地にホープ(希望)をつなぐために。
posted by 大野(茨城NPOセンター・コモンズ) at 14:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 地震
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