友の会「医療講演会」での気づき [2013年04月20日(Sat)]
4月14日(日)全国パーキンソン病友の会京都府支部の総会の
前に開催された医療講演会に参加しました。 「パーキンソン病の治療」 〜ここまでよくなった。そしてこれから〜 演者:村田美穂 先生 (独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター病院 特命副院長 神経内科診療部長) (パーキンソン病・運動障害疾患センター センター長) 村田先生はテレビや著書、ネット内でのドクターアンサー などで名高い著名で実力のある方とお伺いしていました。 当法人が扱っている「オン・オフのある暮らし」という本の 帯にもコメントを提供されています。 ご講演は病態などの説明は基本通りでしたが、いくつか興味 のあった事項についてランダムに記録してみます。 お薬については皆さんの関心度がとても高い情報です。 投薬についてここ何年かで少々変化があるのですが、最近で は発症当初からL-ドーパとアゴニストを併用するとジスキネ ジアの発生が抑えられるということでした。 また、先日発売された貼り薬「ロチゴチン」は安定した効果 が長時間続くので、夜間も効果が下がりにくく、夜間排泄や むずむず脚症候群、夜間に薬効切れで起こる様々な症状にも 効果があるようです。 「アポカイン皮下注」の紹介もされていました。 問題点は本当にオフ状態では自分で注射ができないという 点で、実際に私も目の前でオフ状態の方が注射器を扱えな かったという事態に遭遇しています。 注)<アポカイン> http://www.kyowa-kirin.co.jp/news/2012/20120330_02.html 「お薬の飲み方では食後か食前かの選択がありますが、食前 ではよく効くということは言われている反面、効果が上がり すぎてジスキネジアの発現につながる」こともあり半減も早 くなるようです。 「どうしても空腹時に服薬する場合は直前に牛乳などの乳製 品をとることも一つの策」だということでした。 牛乳などの蛋白が良くないというのはタンパク質の過剰な 摂取であり、「そもそもパーキンソン病のお薬はとても 安全性が高いのであまり神経質にならないでください」 とのことでした。 「パーキンソン病のリハビリについても皆さんの関心は 高いのですが、パーキンソン病の方は声が小さく動きも 緩慢です。これは意識して発声したり動作を行わないと リハビリとしての効果はありません。」それで「LSVT」 というトレーニングを病院でも提唱しておられます。 「皆さんがご自宅で毎日リハビリや散歩、ラジオ体操を しているとおっしゃるのですが、その動きはあまりにも 小さく、効果的とは言えません。 そして、もしも動作や発声がよくできたらご家族が 気づいて褒めるということがより効果を高くする」 ということのようです。 突然、または急に調子が悪く歩けなくなってきたという 方がいらっしゃいます。 歩行困難の要因としては<ドパミンの欠乏><筋力低下> <環境・不安感など>がありますが、ドパミンは少なく なっても全く無くなることはないと言われます。 ドパミンを適正に補充して、リハビリなどを適正に行い、 前向きに明るく暮らしていると、見た目に良くなった ように感じることがあります。 根本的な完治や軽快ではありませんが、進行を遅らす には効果的だと思います。 村田先生はこのあとの質疑応答にも丁寧にお答えになり ましたが、とても明快で簡潔な説明でした。 興味のある方は (独立行政法人国立精神・神経医療研究センター病院)を ご覧になるとパーキンソン病に関する情報が結構あります。 私自身も先生と少しお話をさせていただきましたが、 とてもフランクな明るい先生という印象でした。 |
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NPO-PDSO
at 09:44