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NPO法人 地域の未来・志援センター
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ClearWaterProject(クリアウォータープロジェクト)

〜子どもたちが目を輝かす、豊かな水辺環境と水辺文化を創造〜




01.訪問時の様子.jpg


 「IT技術を生かして水辺環境を改善する」。そんな、かつてない取り組みで注目を集めているClearWaterProject(クリアウォータープロジェクト)。子どもたちが目を輝かせて飛び込んで行けるような水辺環境を目指し、「AQMAP(アクマップ)」「川遊びマップ」「カワサポ」という3つのWebサービスを主体に、さまざまな活動を展開しています。




  • どんな団体一般社団法人・事業型

  • スタッフ数11人

  • 活動エリア全国

  • 活動拠点名古屋市

  • 年間予算約1,000万円


[2016年06月24日(Fri)]

豊かな水辺環境を未来の世代に



子供の未来に美しい海や川を残せるか?

 川や海へ遊びに行って「意外に濁っているなあ」「汚い……」などと思ったことはありませんか? ClearWaterProject(以下、CWP)の活動のきっかけは、まさにそこでした。


 代表理事・瀬川貴之さんの趣味はサーフィン。そのため海へ行く機会が多いのですが、ずっと「海の汚れ」が気になり「綺麗にできるといいな」と考えていたそうです。自身に子どもが生まれ、子供たちに良い環境を渡して上げたい、という想いも合わさり、ついに行動に移すことを決意。瀬川さんの思いに共感した仲間も自然に集まり、2013年、CWPのスタートとなりました。


 しかし、瀬川さんをはじめ、主要メンバーは皆、プログラム開発やコンサルティングなどに携わってきた人たちばかり。実際に水辺環境を変える(例えば土木などの)知識や技術はありません。ならば「自分たちの強みを生かそう!」と始めたのが、ITを軸とした取り組み、Webサービスでした。




だれもが利用・参加できるWebサービス


AQMAPは市民が川の問題点を投稿・共有できる水辺問題の見える化サイト

 では、CWPが展開するWebサービスとは、どのようなものなのでしょう。


  立ち上げ当初にリリースした「AQMAP」は、モニタリング/情報共有ツールです。ユーザーはパソコンやスマートフォンからモニタリングに参加、各地の水辺情報を地図上に登録することができます。そうすることで、どこの水辺に問題があるのかを「見える化」し、行政・企業・環境団体・市民で情報を共有、ともに問題解決に当たれるようにしています。「IT×市民協働」で水辺情報を集約するだけでなく、改善にまでつなげたところが大きな特徴と言えるでしょう。


 続いてリリースした「川遊びマップ」は、川遊びの楽しさや安全性、スポットなどを検索/共有できるポータルサイト。例えば、川遊びのできるスポットを条件指定して検索できたり、ユーザーが投稿した写真や情報を見ることができたりします。ルート検索も可。「楽しい」を軸に、川辺に興味を持つ人たちの輪を広げ、水辺のサポートへとつなげます。


 そして、「カワサポ」。これは購入型クラウドファンディング(*)を利用したもので、一般市民や企業が、流域を良くしていく団体(環境団体だけでなく他NPO、企業、行政等組織も)を資金面で応援する仕組みです。
 他のサービスの違いは、@流域を良くする団体が集まっていること。流域なので、当然山の林業から畑から川文化、海に至るまでが対象です。 A団体支援、という月毎の継続支援の仕組みを用意し、団体の持続的な活動を支える仕組みも用意していること。
 *クラウドファンディング:ある目的や志などのため、不特定多数の人から資金を集める行為。また、そのためのネットサービス。


 瀬川さんは「Webサービスの完成度は20%程度。まだまだこれからです」としながらも、「『川遊びマップ』を入り口に川ファンを増やす→『カワサポ』で水辺の環境団体や活動を支援→『AQMAP』で改善活動を促進」という流れを確実にしていきたいと話します。




人と触れ合うフィールドワークも大切に


生き物から知る学習会「流域Kids」

 Webサービスを次々にリリースしてきたCWPですが、時に「ITだけで、実際の現場を知らないでしょう?」「現場、フィールドを持っていないじゃないか」といった声が聞こえてくることもあるとか。しかし、これは大きな誤解です。


 「フィールドワークも、私たちの活動のひとつなんです」と話すのは、コーディネーターの伊藤匠さん。これまで、料理教室とコラボした川遊び、川の水質検査フォーラム、子ども向け流域環境講座(「流域Kids2016」全7回)など、さまざまな活動やイベントを企画提案・実施運営してきました。「『水辺環境に興味や関心を持ってもらいたい』のは言うまでもなく、Webサービスを周知するためにも、リアルに人と触れ合うフィールドワークは大事なことで、欠かせません」
 今後も、Webサービスと並行して「自然に関わるすべての人、団体、行政をつなげ、自然をもっと身近に感じてもらうこと」を目的とした環境コーディネート事業にも力を入れていきたいとしています。




ITならではの取り組みで、活動の拡大・継続を


「第8回いい川・いい川づくりワークショップ」で入賞!

 瀬川さんは「現場を主体とした皆さんからしてみれば、ITでの取り組みは、なかなか理解しづらいところがあるかもしれません。けれども逆に、現場だけでは、いつまでたってもボランティアの域を出ないのではないでしょうか」と疑問を呈します。
 「環境活動にはボランティア=無償、のイメージがあります。それでは継続していくことは難しい。支援が集まるような仕組みを作り、世代による価値観の違いなどを整備していくべきでしょう」。このような考え方、活動が、次第に評価されつつあると瀬川さん。「ITを生かせば活動範囲も広まります。全国に訴えかけることも可能です」


 2016年7月には、新しいWebサービス「つりチケ」もリリースされる予定です。漁協と協力した遊魚券オンライン販売システムで、事前に遊魚券を購入できるため、現地に着いたらすぐに釣りを楽しめるというもの。サイトでは各河川の動画も見られ、釣り場の様子を知ることができます。
 瀬川さんたちがドローンで撮影した動画を見せていただきましたが、非常に画質が良く、色鮮やか。空から眺める川は、見ているだけで楽しくなります。「つりチケ」のサイト以外にも、いろいろ利用できそうだね!と、皆で盛り上がったのでした。




「Clear Water Project」の主な活動



  1. 1.市民参加型の水辺環境改善サービス「AQMAP(アクマップ)」

  2. 2.川ファンを増やす「川遊びマップ」

  3. 3.水辺環境団体を支援する「カワサポ」

  4. 4.遊魚券オンライン販売システム「つりチケ」(リリース予定)等の各種開発・運営

  5. 5.行政・民間の環境活動コーディネート


→団体HPへ




代表理事の瀬川さんより一言!


瀬川さん(右)、伊藤さん(左)

 私達は、川だけでなく海や湖も、水の中だけでなく周りの空間も含めた「水辺環境」を、生物も溢れ人も楽しい環境にしていくために、ITを軸にしながらも出来ることは何でもやっていっています。今の「ミズベ」は今までの私達の生活の結果で、結局「ミズベ」を変えるには、関わる色々なことを変えていかなければいけないからです。
 これを見た皆さんには、近くのイベントに参加してみる、私達のようなサービスを使って使いたくなるような機能要望をあげてもらう、「近くの小さな自然再生」の場所を聞いて参加してみる、クラウドファンディングで支援する、それこそ親子でキャンプ行くとかでも、何でも良いので少し興味を持って、良ければやったことなくても一度行動してみてください。一つ深いところを知れて、少し興味深くなって楽しくなってくると思います。