環境ボランティアサークル 亀の子隊
亀の子隊のはじまりエピソード今から約17年前、代表の鈴木さんが担任をしていたクラス(小学4年生)の生徒たちと西の浜に出掛けたときのこと。ゴミが散乱し、あまりに汚い浜の状況に、子どもたちが大ショックを受けたのが『亀の子隊』の原点です。海辺の小学校であっても、ほとんどの子どもたちが浜へ出ることがないという実情。海のまちの子どもなのに、海と触れ合う機会がほとんどない……この話、以前も聞いたことがあるな?と思い返してみると、一昨年前に訪問した揖斐川町の団体さん、ミズみずエコステーションの方からも同じような話を伺っています(高度成長期、日本全国で似たようなことが起こったのでしょう……)。 海の近くに住んでいながら、これまで気づかなかった浜の惨憺たる有様、それを見た生徒たちは怒りを爆発させたといいます。『西の浜はゴミ箱じゃない!』――感受性豊かな子どもたちは、その怒りを『浜をきれいにしたい!』という熱い思いに昇華。卒業するまでの3年間、クラスが一致団結して毎月ごみ拾いを続けたそうです。彼らこそが、初代『亀の子隊』です。よほど思い入れが強かったのでしょう。その生徒たちは、後輩に活動を引き継いだあとも、中学を卒業するまでずっと隊員として活動を続けたのです。 海との新たな付き合い方を求めて海のまちに住む子どもたちが、なぜ、海のことを知らないのか? この日、鈴木さんから伺ったお話は以下の通りです。 『昭和34年、伊勢湾台風が到来。その被害が甚大であったため、その後、海辺の漁業者等は内陸部へ移動させられた。また、その後昭和43年に豊川用水ができ、それまで水不足に悩まされてきた渥美半島の水不足は解消。そこで漁業をやめて農家に転身する人が増えた。また、工場へ働きに行く人も増え、海は人々の生活から切り離され、誰も見向きをしない場所となった……』 というものです。昭和34年の大災害は、高度経済成長期と重なったこともあり、人々に海から離れる決断をさせてしまったのでしょう。それから50年を経て、鈴木さんたちは、次代を担う子どもたちに言葉や本だけでは伝わらないものを提供し続けています。この半世紀、いったん途切れたかのように見える海との関係。それを再び結び直す人たちが現れると信じて! その思いが、長年清掃活動を続けてこられた原動力なのだ……鈴木さんのお話を伺いながら、そんなふうに感じたのでした。 楽しみながら浜を守る活動へ平成10年からずっと、子どもたち主体の活動にこだわり続けてきた亀の子隊。このコンセプトは変わりませんが、来年度には、活動の幅を広げて新たな事業に取り組む計画です。先日、豊橋市で開始された『CNAC※第9回全国フォーラムin三河』で、「きれいな海を守るために」と題して発表を行った際、同じような活動をしている人々から『これからは団体をNPOにして、より充実した活動ができるようにしてはいかがですか?』と後押しされたそうです。そのようなきっかけもあり、これまでも行ってきた「体験的環境学習〜海の環境を学ぶ会」の活動範囲を広げながら、今後は、渥美半島の特長を生かし、釣りや海の幸などを楽しむエコツーリズム的な事業に取り組むことを考えているそうです。新事務所の準備も整い、平成27年度から、亀の子隊さんの新たな活動が始まります! ※CNAC=海に学ぶ体験活動協議会 現在、亀の子隊では平成27年度の隊員・賛助隊員の募集中! この記事を見て、賛助隊員になってくださる方・企業さんは下記まで連絡を! 亀の子隊 090−9123−7983 環境ボランティアサークル 亀の子隊の主な活動1. 西の浜クリーンアップ活動
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