渥美半島ハイキングクラブ
ここにもドラマが… ハイキングクラブ発足のエピソードに注目!![]() 渥美の山と海をこよなく愛し、“ハイキング”を通して自然環境保全を目指す――そんな活動内容の場合、任意団体であることが多いように思われますが、『渥美半島ハイキングクラブ』さん(以下、ハイキングクラブ)の場合、どうもそれだけではなさそうである……事前に届いた同会発足のエピソードを読ませていただくとそのような印象を持ち、どんな団体なんだろう?と当日を楽しみに渥美半島へ出かけました。 その予想通り、楽しいハイキングの奥には、故郷を盛り上げたい!という熱い思いがありました。また、団体の生い立ちは実にドラマチック! どの団体さんにも固有のエピソードがあり、毎回感慨深いものがありますが、代表の鈴木さんから伺ったハイキングクラブのドラマもまた格別でした。そのさわりをちょっとだけご紹介します! 「まちづくりアイデア募集!」から始まった二人の夢が重なって…![]() なぜ、町長は鈴木さんのアイデアに並々ならぬ関心を抱いたのでしょうか? そこには、とても偶然とは思えぬエピソードがありました……アイデア募集から遡ること10カ月ほど前のこと。町長になったばかりの山本さんは、渥美のまちを活性化するには町民の自発的な活動がうまれてくることが不可欠と考えていました。そして、知り合いの山歩きグループの代表に「あんたらみたいなグループが渥美にできたらいいのに……」と語っていたのです。その数か月後、まちの公募事業に、まるで町長が願ったかのようなアイデアが舞い込んできました。鈴木さんによる「渥美半島横断ハイキングコース整備」案です。町長自身、どれほど驚かれたことでしょう!? かくして、二人の運命の糸は手繰り寄せられ、ハイキングコース整備は動き始めました。様々な呼びかけがあり、鈴木さんは多くの協力者を得て、1年にわたる山の整備を実施。2003年2月9日、ついに『渥美半島横断コース完成記念ハイキング大会』が実施されたのです。町をあげての催しに、なんと渥美町や周辺市町村から250名もの人々が参加。コースの名称も『あつみトレイル』と決まり、町民の財産として親しまれるところとなったのでした。 *この顛末についてまとめられた「あつみトレイルができた頃」をぜひご一読ください 平成19年にはNPO法人に![]() これからは、環境と観光―企業との協働も視野に入れて。![]() 会の中心者の中には、故郷の自然を守って、渥美のまちをさびれないようにしたい!という強い思いがあります。以前から愛知県の行き止まりである渥美半島には、廃棄物処分場や自衛隊のヘリコプター訓練施設など、迷惑施設がどんどんやってきます。過疎・高齢化が進んでますます元気がなくなる地元を、自然を生かした観光で活気づけたい!……他地域の団体とも交流し、視野を広げるほどそんな思いが募ります。 その意識のずれを解消し、活動を長続きさせることは簡単ではないかもしれません。しかし、いくつかの道があるはずです。例えば、企業の労働組合とのタイアップ。現在、組合員への福利厚生事業に力を入れている労働組合は多く、自然を満喫するハイキング企画に大きな魅力を感じてくれる可能性も大いにあります。 ハイキングクラブ誕生は、行政との協働がきっかけでした。今度は、企業との協働をめざし、もっと多くの人々に渥美の大切な価値に気付いてもらえるよう機運を盛り上げていただきたいものです。 「渥美半島ハイキングクラブ」の多様な活動1. 自然観察・清掃登山開催事業 代表・鈴木さんより![]()
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