「人と森」「人と人」をつなぐ場づくりを大切に
新城の鳳来寺山ふもとで活動するNPO団体。人工林を含めた「健全の森」を育むことをミッションとして、15年前から門谷地区で活動を開始。8年前にNPO法人 森林真剣隊を組織し、現在に至っています。真剣隊の特徴は、単なる森林体験、森林保全にとどまらず、根底に山全体の『生態系を破壊しない、人と森林との共存』『人と人とを結ぶ場づくり』という確かな思想や、ブレない信念があることです。
林業以外の教育、まちづくり団体と共同で地域密着活動を展開
真剣隊の活動は2つのカテゴリーに分けられ、一つは「いろいろの森」の活動で、森林ボランティア体験など、だれでも参加できる森づくり。もう一つは「森林真剣隊」の活動として、主に森林作業技術の習得希望者に対する指導を行っています。ここで技術を習得した人材が新城市内はもちろん、他県でも活躍するなど一定の成果を上げてきているそうです。また奥三河地域で官民受託事業、それも森林や林業関連だけでなく、例えば教育機関やまちづくりなど、様々な組織と共同事業を実施するなど、地域の中間支援的な役割を果たしているのも特筆すべき点です。これ以上活動を大きく展開していくつもりはないとのことですが、地域では要となって、様々なアクティビティに大きく貢献している様子がうかがえます。
自分たちが、いかに山を知らないかを実感
地域の未来・志援センターにインターンに来ている大学生5人と一緒に、実際に真剣隊の「いろいろの森」での活動に参加してきました。午前は手入れをしている山を案内してもらいました。普通はなかなか踏み込めない森の中にずんずん入っていくのは、とっても貴重な体験です。入り込んだ森の中を見まわしてみて、手が入っているかいないかは案外、山を見慣れていないとわからないもの…山下さんたちに言われて初めてわかる自分たちの“自然を見る目の無さ”にちょっとショックだったりも…。
忘れてしまった<地球の時間>―山とのつきあいから思い出したい
木を植えてみたけれど、思うように育たなかったこともあったそうです。山の仕事というのは、結果や成果がでてくるのに時間がかかります。毎日の地道でハードな仕事のわりにはその手ごたえを感じづらく、労働の対価としての報酬も少ないとなれば、離れていく人が多いのも当然かもしれません。案内をしてくださった山下さんは、森を育む活動を通して、人と森、人と人を繋いでいきたいと言います。一方通行の利害関係や効率主義では山は育たない。人も育たない。近代に入って忘れてしまった<地球の時間>。山下さんのお話や真剣隊が手入れを手がけてきた山を歩きながら、山の仕事は「見えないことでも見つめ続けることが大切だ」ということを、私なりではありますが教わった気がします。
★一日フルに、いろんな体験をさせていただきました★
お昼はみなさんといっしょに、ワンコインでお腹いっぱいのお昼ごはん! 午後は草刈り機の講習と実践。おまけとして製材所の見学と、これまたおまけでしし肉バーベキューをいただきました!
「森林真剣隊」の主な活動
1. 針広混合林,落葉広葉樹林の健全の森づくり
2. 森林作業技術の指導と作業員の育成
3. 森林ボランティア体験
団体連絡先: