ごみ問題が身近になった時

「NPO法人 生ごみリサイクル思考の会」は、ごみゼロ社会の実現と資源循環型社会の構築を目指すNPO法人です。生ごみを堆肥化する事業や資源ごみを回収するリサイクルステーション事業などを展開し、ごみの減量化に取り組んでいます。これらの活動により、町のゴミ処理対策にかかる財政負担を軽減するとともに温暖化防止にも貢献することを目的としています。
代表の川島さんが活動に取り組んだきっかけとして、2003年に桑名市で起きた三重ごみ固形燃料(RDF)発電所の爆発事故があります。生ごみなどに含まれる水分が原因の一つとされ、この事故で尊い2人の命が犠牲になりました。この事故がきっかけとなり、地域のごみ問題に向き合うことになります。川島さんによれば、生ごみには約60%の水分が含まれており、焼却炉では、この水分を蒸発させるために多量の化石燃料を使用します。このため、大気中に二酸化炭素が排出され、少なからず環境に影響を与えるという懸念がありました。
川島さんはこの生ごみの資源化を思い立ち、前述のリサイクルステーション事業を始めました。
「できること」の積み重ねで「できないこと」を乗り越える
生ごみリサイクル思考の会の活動で特徴的なのは、川島さんの行動力です。前職で培った経営ノウハウをベースに、当初右も左も分からなかった生ごみの資源化ノウハウは県が主催する講座を受講して習得し、情報はインターネットを駆使して収集し、人脈やネットワークは各所で行われるイベントや講座に今でも参加して集めています。
自分でできることはまず自分で行い、できないことに出くわしたなら、講座で知識を得ることや支援してくれそうな人に会いにいくなどのできることを積み重ねてゆき、「できない」を「できる」に変えてこられたその行動力は、我々はじめ多くの市民団体の模範になるところです。
今後は培ったノウハウを活かして、障害者などの自立支援を兼ねた生ゴミ処理事業を行うなどして、地域内の雇用創出や、地域ないし金の循環につなげてゆきたいと展望を語っていらっしゃいました。
「生ごみリサイクル思考の会」の主な活動
1. 生ごみ堆肥化事業(町からの委託事業)
2. リサイクルステーション事業〈古紙、雑がみ等をスーパーの店頭等で回収し、買取業者へ売却〉
→団体HPへ
理事長・川島さんより一言
私達の活動は「ごみゼロ社会の実現をめざして」をミッションに、今日までブレることなく継続してきました。
この活動がやがて実を結び、地域社会の仕組みができ、NPOのミッションが達成され、NPOの役目が終わりを告げるときと想い、今後も大きな活動でなくても持続可能なNPOであり、低炭素社会を目指した地域づくりに貢献していきたいと思います。
この活動にご賛同いただける方のファンドをお待ちしております。