ちばし地域づくり大学校2022年度修了式を終えて
━地域でつながり、活動する人の輪が広がるためには [2023年03月18日(Sat)]
<写真はオンラインクラス修了式 千葉市高齢福祉課や千葉市生活支援コーディネーターをはじめ、実地体験受け入れ団体からも来賓の方々がご列席> NPOクラブが千葉市から受託実施しているちばし地域づくり大学校(以下 大学校)の受講生69人が、今年も約半年間のカリキュラム(概要は右ページ)を2月に修了しました。それぞれの思いやこれからの活動について発表してもらう修了式では、各人が自分や地域にしっかりと向き合った後の力のある言葉の数々に、毎年私たちスタッフも心動かされています。 この事業では、市民が地域づくり活動の担い手として、活躍できるように学ぶ場を提供していて、地域のために何かしたいけれど、何にどう関わればよいのかわからないといった地域デビューの方も多く受講されています。そういった方々も修了式時には、ご自分の思いにそった活動の方向性を見つけたり、実際に活動を始められたりする様子を拝見していて、どのような思いで歩みを進められたのか、知りたいと思いました。地域の活動を始めたい人たちの新たな一歩と、既に活動している人たちがステップアップするためのポイントを修了者アンケートから探ってみました。 アンケート回答のコメントから考察してみる アンケート回答のコメントから大学校で得たものについての記述を拾ってみると、多く触れられているのは、大きく分けて4つでした。 ■アンケートコメントの詳細はこちら @他の受講者との交流から学びや気づき、刺激を得た 「年代、性別、立場、経験など色々な方の意見が聞けてよかった、とても参考になった」 「知らなかった活動や気づきを発表を通して知ることができ、大変参考になった」 など A地域への理解や新たな視点を得た 「この講座を通して、『地域とは』、『地域に求められているものは』という視点が生まれた」「ボランティアは気軽にできることを知れました」など B自分の思いを確認、整理する機会を得た 「何をやりたいのか何ができるのか気づく場になった」 「自分の妄想をまとめ、口にすることができた。(実現への)ハードルの高さがわかるとともに、今後具体化していく道筋が少し見えた」 など C同じ思いを持つ人との出会いやつながりを得た 「千葉市の生活に対して何か活動をしたい思いを持つメンバーと知り合えた」 「同じような思いを持っている人がいることがわかり、自信につながった」 「皆さんの熱意が自分を奮い立たせてくれた」 など ■詳しいアンケート回答のコメントの分類は下記よりご覧ください 2021、2022年大学校アンケートコメントから抽出・分類.pdf <上の写真はコミュニティカフェを運営する団体での実地体験の様子> 一緒に学ぶことで得る「私自身」や地域への気づき―仲間の存在が次のステップへ後押し 前段のアンケート回答にもあるように、他の受講者や地域の情報を得たり、実地体験を経ることで、活動への参加ハードルが下がると同時に、「私自身」の思いや立ち位置を整理・確認する手がかりとなっていました。自身について整理する機会やそのための「気づきの場」は、新たな活動に踏み出す前の大事なステップだと感じました。 また、次へ踏み出そうとするときに後押ししてくれたのが、仲間の存在やその熱意です。老若男女を問わず活動ベースでつながり、励ましあう関係性は、それぞれが前に進むためのノウハウや情報を交換する場ともなりました。 <写真のように、グループワークやグループトークなどアウトプットの場も多く設けている> 地域の活動の次の一歩を踏み出しやすい環境づくりをまち全体で 市内の市民活動を支援する6機関(千葉市民活動支援センター、千葉市国際交流協会、千葉市ボランティアセンター、千葉市生涯現役応援センター、千葉市生涯学習センター、千葉市生活支援コーディネーター)の事業を紹介、また約20の活動団体に活動紹介やボランティア体験の受入れに協力してもらっています。団体からは「(体験受け入れで)スタッフのモチベーションが上がった」「質問を受けることで客観的に通常の取り組みを振り返ることができた」などの声が聞かれました。 活動に踏み出した受講者を含め、地域づくりの人の輪を広げるには、活動意欲を維持する『人のつながり』がありながら、次のステップへ導く『情報や体験』そして自分の思いや方向性を確認できる『気づきの場』が身近にあることが大事です。まち全体で、それぞれの得意分野を活かして相互に、活動の芽を育み続けられる環境づくりを進めていければと思います。 <参考> 地域の担い手の輪が広がるために必要なことについてのイメージを図で表してみました 地域の担い手の輪が広がるために必要なことについてのイメージ図.pdf <写真は、千葉市内の支援機関や活動団体を招いて、活動紹介と質問のできる場を設けている様子> |
Posted by
NPOクラブ
at 14:46