11月6日、「高津川・左鐙物語」と題して津和野町左鐙小学校で10月24、30日に引き続きみーもスクールを実施しました。児童数6名の小さな学校です。しかし子供達はエネルギッシュ

で、夏休みは毎日高津川で泳ぎ、全員が神楽のメンバーだったりもします。地域づくりの重要なマンバーです。そして地域の自然やまちをとても体感してます。
今回の授業テーマは「人間と川の関係」。難しい内容だけど、これまでの経験や興味、生活の中から身体で理解してくれたかな??
最初は、1週間前にタイで撮影したばかりのメコン川にいる大ナマズ(プラープック)と焼畑農業をしている山の写真を見ながら「ダムの建設により、プラープックが生息しにくくなった」ことや「森に木がないことによって、下流は大洪水にあっている」こと話し、続いて左鐙の川と人間の関係について地元の古老にお話を聞きました。
地元神楽の親分!清水さんは、子供達からも「たいしょう」と呼ばれています。地元を流れる高津川の"瀬"と"淵"の名前を教えてもらいました。左鐙地区だけでも20か所を超える名前がそれぞれついており、細かく観察した自然の特徴や歴史を思い出すために先人たちが名づけたものだけど、今はほとんどの人が忘れてしまっています。それほど、川と人間が接する時間・接する場所がすくなくなったんだな〜と実感。清水さんは「覚えようとしてこの名前を覚えたんじゃないが、地域で生活するために必要だった」とお話しされました。子供達は自分たちが泳いでいる場所「ごんげん」だけはすでに知っています。「えんこう」「よろぜ」などの面白い名前に興味を示し、自分のメモリーにつけ加えていったようです。

地元の神主さん篠戸さんのお話です。60-70年前、自分が子供の時の生活の様子や川での遊びについて語ってくれました。水車が生活や産業のためにたくさんあったこと。昔の人たちは川の力を利用する知恵(再生可能エネルギー)はもっていた。水量が今より多く、鮭が昇り、岩の下の穴にいる「セイサク」を手で捕まえていたこと。夏休み前から、先生に隠れて川に入って遊んだことに、子供達は今の自分たちとの比較しながらお話に耳を傾けていました。
左鐙の子供達の一番の関心は川で遊ぶこと。「川が生きている」ことを体感できればできるほど、その"楽しさ"・"想い"は増すような気がします。そして「山・森はつながっている」「人間とつながっている」ことが理解できれば、その"想い"は昔の人の知恵に共鳴し、地域自然資源への価値観を押し上げ、"自慢・誇り"という言葉に変化する可能性がある。
そのきっかけにこの授業がつながってくればいいな〜〜

授業に入り込んでいる子供達の中の顔を見ながら感じました。
授業終了後、お礼にと私とアビックさんに感動的

な合唱を子供達が贈ってくれました。授業中も全員が積極的に発言し、自分を他人に表現できる力を持った左鐙小学校の子供達、合唱にもその力は十分に発揮されていました。

今回のみーもスクールには、学校だけではなく、保護者・地域グループ・公民館が企画から評価まで一緒に関わってくれました。そして6人の授業に大人10名以上が参加し、子供達と一緒に「考える」授業になりました。小学2年生から5年生までが一緒に受ける授業、そして大人も混じってとなると私もアビックさんもすこ〜し冷や汗

授業終了後の合同評価会では、住民リーダーから「地域住民の記憶を集めて、高津川・左鐙地区の"瀬"と"淵"の名前、地図を完璧なものにし、子供達に伝えることが私達の役割」との強い発言をいただきました。これまでとは少し違う学校と地域よ有機的なつながりがすこしみえてきたかな。
*みーもスクール in 左鐙Aはのちほど。。。