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1129_里山ひよじ村_稲刈りの準備22092564『セイント・フランシス』2022サロンシネマにて37
『セイント・フランシス』
(監督:アレックス・トンプソン、出演:ケリー・オサリヴァン、ラモーナ・エディス・ウィリアムズ、チャーリン・アルヴァレス、マックス・リプシッツ、リリー・モジェク、101分、2019年、アメリカ映画) 2022年、映画鑑賞64作品目にして、劇場での鑑賞37作品目。 大学を1年で中退し、30代半ばになってレストランの給仕として働く主人公の女性は、恋人はいるけれども、自分に自信が持てずに今一つ積極的になり切れずにいる。 短期の子守のバイトを探し、小学校に上がる前の女の子の夏休み期間の子守のバイトを探しているレズビアンカップルに何とかありつくことができ、おませな子と二人の母親とのひと夏が始まる。 女性や少数者の日常にあふれるちょっとした、時に、大きなつまずきや悩みなどを、ことさらにというより、普通に正面から描いた作品。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 『22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる』
『22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる』
(成田悠輔著、2022年、SB新書) 2000年代に入ってからの20年は、民主主義的な国ほど、経済成長が低迷しているし、コロナ対策もうまくいっていない。ということをデータで示した上で、民主主義の劣化をどうしていくのかという方法論として、「闘争」「逃走」「構想」という韻を踏んだフレーズで順を追って論考を重ねていく(最後の「構想」が一番言いたいこと)。 「闘争」では、既存の民主主義に正面から向き合い、調整や改良を加えることによって解決していこうとする姿勢。しかし、既存の選挙で選ばれた現職政治家が、それを阻むだろう。 「逃走」は、タックス・ヘイブンで資産隠しをするように、既存の国家から逃げ出す方法だが、それは「成功者の成功者による成功者のための国家」でしかないのではと疑問を呈する。 そして、新しい民主主義の「構想」としての「無意識データ民主主義」というアイデアを披露してくれています。要は、みんながあらゆる課題について意見を持っているという仮定に基づいて、それを政党なり政治家に集約して選ぶという現在の選挙制度には無理があるので、日ごろから人々が考えていることを、様々な手段、角度(監視カメラの映像データやインターネットで拾うことのできるデータ)で詳細に集め、それをアルゴリズムによって分析することによって、エビデンスに基づく目的発見や価値判断を行い、課題ごとに最適な政策立案を行わせるというものです。 それを実現するためには、現段階では課題は山積で、例えば、人が作るアルゴリズムやデータには、差別や偏見も入り込むので、公平や平等をどう担保するのかという問題は、大きなテーマとして著者も含めた研究者が研究を進めているらしい。 危険な面が多々あるように感じるし、荒唐無稽な話のようにも思えますが、膨大なデータを集め、分析ができるようになってきている現代において、あまりに劣化の進む社会環境を変革させていく一つの取り組みとして関心があります。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 63『花様年華』2022ネットフリックスにて
『花様年華』
(監督・脚本・製作:ウォン・カーウァイ、出演:トニー・レオン、マギー・チャン、98分、2000年、香港映画) 2022年、映画鑑賞63作品目。 1960年代の香港。同じ日に、隣の部屋に引っ越してきた2組の夫婦。 一方の夫は出張がち、一方の妻は残業続きで不在なことが多い。 やがて、その二人が不倫関係にあるらしいことに気づいた残りの二人は、徐々に人知れずともに過ごすことが多くなるのだが、その中途半端な関係はやがて・・・。 ちょっとだけ雰囲気を見ようかと思って観始めたのに、何とも言えない雰囲気にがっつり最初から最後まで観てしまった。 ちなみに、10月13日まで、ウォン・カーウァイ監督の5作品の4Kレストア版の上映が、日替わりで広島のサロンシネマ・八丁座にて開催中。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 「コロナ禍をのりきる! 人を集めるイベント・講座の作り方」2209291128_遅成り小玉西瓜(こだまスイカ)22092362『モーリタニアン 黒塗りの記録』2022レンタルにて
『モーリタニアン 黒塗りの記録』
(監督:ケヴィン・マクドナルド、出演:ジョディ・フォスター、タハール・ラヒム、ザカリー・リーバイ、サーメル・ウスマニ、シャイリーン・ウッドリー、ベネディクト・カンバーバッチ、129分、2021年、イギリス映画) 2022年、映画鑑賞62作品目。 2001年、アメリカで起こった同時多発テロ。その被疑者を拘束して取り調べるために、キューバのグアンタナモ米軍基地に作られた収容所に、裁判も開かれずに何年も拘束されている男がいた。 その男を担当することになった人権擁護派の弁護士は、何度も接見して聞き取りや資料請求を行い、一方で立件したい政府側の担当者も調べを進めていくと、両者が突き止めた最初黒塗りだった政府の機密文書には、獄中での劣悪な状況が記録されていた。 廃止が宣言されたにもかかわらず、多くの人が拘留され、現在も存在している収容所で起こった実話に基づく物語。 当初黒塗りされていたものの、アメリカがあくまで文書をきちんと保管しているらしいことには感心する。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 西ののんびり市6にマステカードづくりWSで参加します221002
錦帯橋近く、臥竜橋通りに面した3階建ての元古美術商を改装して、シェアオフィス的に活用しているライブデポで開催されている「西ののんびり市」。その6回目に、マスキングテープを使ったワークショップで参加予定です。
2022年10月2日(日)10時〜16時の間、織りのWSや陶器や焼き菓子の販売などゆるゆる時間で開催しています。 これまでは、実際に会場にセッティングしたマスキングテープしか撮ったことなかったので、今回、全体を拡げてと、一部を参考に撮ってみました。眺めるだけで楽しいです。 また、最近は参加のたびにテーマを決めていたのですが、今回は決め切らなかったので、テーマなしということで、自由に取り組んでいただければと思います。 はがき大のカードは白とピンクの2種で、200種類以上あるマスキングテープを使いたい放題で、1枚100円(そのカードが入る封筒はいろんな色のものを用意していて、それもマスキングテープ貼り放題で1枚100円)。 誰かへのお礼やメッセージカードを作るのも楽しいです。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 『偶然の散歩』
『偶然の散歩』
(森田真生著、2022年、ミシマ社) 直近に考えていることや活動、読んだ本などについてを、週一度のインターネットラジオ配信(生命ラジオ)で、聴いている若き独立研究者 森田真生さんの最新エッセイ集(なので、聴いた話も出てくる)。 2017年から2022年にかけて、様々な媒体に掲載された短いエッセイは、長男が1歳の時から始まり、次男の誕生、コロナ禍と、ままならないことの多い状況の中、それらを振り払って研究に集中するのではなく、そこにじっくり付き合って、歩く速さで様々な人やコトと出会って思考していくからこそ見えてくるものを拾い上げている感があります。 JRの乗車マナーの吊り広告で独特の面白いキャラクターを描いている寄藤文平さんによる装丁で、章立てとはあえて関係なく6種類の紙が使われているのも面白い。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 61『アイム・ユア・マン』2022サロンシネマにて36
『アイム・ユア・マン』
(監督:マリア・シェラーダー、出演:ダン・スティーバンス、マレン・エッゲルト、ザンドラ・ヒュラー、107分、2021年、ドイツ映画) 2022年、映画鑑賞61作品目にして、劇場での鑑賞36作品目。 主人公は、ドイツの博物館で古代楔(くさび)形文字を研究に没入し、もう恋なんてと思っている女性研究者。乗り気ではなかったものの、理想の恋人を演じてくれるAIアンドロイドの研究を行っている企業の実験に参加することとなり、3週間ほど同居することに。 女性の理想とする男性像を統計的に学習し、なおかつ主人公の好みにも随時合わせることができるようにプログラムされていて、若干ちぐはぐながら主人公を幸せにするために頑張るアンドロイドとのやり取りが、時に滑稽で、時に神妙な物語に展開していく。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 1127_大納言小豆(だいなごんアズキ)がみのり始めています22091660『ガリレオ 沈黙のパレード』2022サロンシネマにて35
『ガリレオ 沈黙のパレード』
(監督:西谷弘、出演:福山雅治、柴咲コウ、北村一輝、130分、2022年、日本映画) 2022年、映画鑑賞60作品目にして、劇場での鑑賞35作品目。 映画とTVドラマがいろいろあって何作品あるのかよくわからないガリレオシリーズですが、私がちゃんと観ているのは『容疑者Xの献身』だけで、劇場で観るのは今回がはじめて。 変人ともいえる天才物理学者が、刑事に協力して事件を解決に導くという変わった設定と、その複雑に入り組んだストーリーが魅力。 今回は、かつて完全黙秘をつらぬいて無罪となった男が、またもや少女殺害事件を起こしたのでは、と疑われるがやはり完全黙秘で不起訴となるというはじまり。 そして、夏祭りのパレードの日にその男は不審な死を遂げ、恨まれていたがゆえに多くの人の動機があるものの、全員にアリバイがあり、多くを語らない。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 『何卒よろしくお願いいたします』
『何卒よろしくお願いいたします』
(イ・ラン、いがらしみきお著、タバブックス、2022年) いがらしみきおさんの漫画を私が好きなことを知っている知り合いから勧められた本で、何の気なしに手に取ってみて読み始めたし、実際わりと軽い始まり方だし読みやすい文体だったような感じなのですが、徐々に、なかなかに重たい問題も孕んだ内容でした。 音楽、映像、文学、漫画などマルチに活躍する韓国の若きアーティストのイ・ランさん(本を読んだ後にyou tubeで歌を歌っている映像を見ることができました)は、いがらしみきおさんの『ぼのぼの』のファンでもあって、2019年に人を介していがらしみきおさんの事務所を訪ねる機会に恵まれ、そこで意気投合して往復書簡を交わすことなり、それをまとめてできた本。 世界的な新型コロナウイルス感染症が拡がった時期とも重なっていて、世界の在り方から、家族や友人の話、宗教や韓国映画の話など興味が尽きない。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 1126_みやた農園の白皮南瓜(しろかわカボチャ)がようやく食べられるようになりました220914
縁あってタネを分けてもらい、少し遅いながら5月27日から人肌発芽で芽出しをして、1、2日後に芽が出たところで育苗ポットうつして苗を育て、4か所に分けて育てているみやた農園の白皮南瓜。
場所によって育ち方にかなり差があって、一番たくさん実っている、薩摩芋(サツマイモ)ばたけの空きスペースに育てている南瓜が食べられる状態になってきたので収穫してみました。 まずは、いつもの朝ごはんのときの温野菜サラダの一品として。 ゆがいた後、ごま擦り機でごまをかけ、 玉葱(タマネギ)入りのポン酢をかけていただきます。 甘味は少なめですが、ホクホク系です(もう少し熟成させると甘みが増すかも)。 その日の夜は、レンチンして、すりごまたっぷりのマヨネーズでというシンプルな食べ方。これも美味しい。 ちなみに、固定種らしいのでタネ採りもしてみました。 中に、芽が出ているものも。普通は、実の中にある時には発芽抑制物質があって芽は出ないはずなのですが・・・謎です。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 『現れる存在 脳と身体と世界の再統合』
『現れる存在 脳と身体と世界の再統合』
(アンディ・クラーク著、2022年文庫化(原著は1997年)、ハヤカワノンフィクション文庫) 私にはなかなか難しく(しかも本文だけで446ページあり、それに加えて東日本大震災直前の2011年3月に日本で行われた著者による講演とディスカッションなどの付録も付いています)、どれだけ読み取れたかという感じなのですが、文庫化にあたって2022年に著者が寄せた「文庫化への序文」に書かれていることについてはそうだと感じます。 「私たちは私たち自身を理解しようとするなら、脳と身体と世界を、それぞれ切り離して理解することができる三つの要素として扱うことはできません。みしろ、思考する動物である私たちに関して重要なことはほぼすべて、これらの要素が絶えず互いに影響しあうダイナミックな交差地点において生じています。私たちはそうした複雑な相互作用の網、すなわち私たちの脳と身体、そして私たちが社会的・技術的に構築する世界とを結びつける網の只中で起こる出来事なのです。ですから、心について、そして自然の中での心の位置づけについて理解しようとするときに私たちが理解しなければならないのは、まさにこの相互作用の網なのです。」 何かを認識したり、考えたりするということはどういうことなのか、そういうことをロボットや人工知能(AI)、人工生命などの研究の実例を多用しながら思索を重ねた論考です。 例えば1990年代に普及し始め、2000年代からはインターネットは、巨大なデータベースでもありながら、当初考えられていたよりも、人と人とをつなぐ役割が大きく、思考を進める一端を担っているという意味で、切り離すことのできない世界の一部と言えるのでしょう。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 59『リコリス・ピザ』2022横川シネマにて34
『リコリス・ピザ』
(脚本・監督:ポール・トーマス・アンダーソン、出演:アラナ・ハイム、クーパー・ホフマン、ショーン・ペン、トム・ウェイツ、ブラッドリー・クーパー、ベニー・サフディ、2021年、134分、アメリカ映画) 2022年、映画鑑賞59作品目にして、劇場での鑑賞34作品目。 1970年代のアメリカ。ホームドラマなどの俳優として活躍する高校生が、全校生徒の個別写真撮影のためにたまたま来ていた10歳年上のカメラマン助手に一目ぼれして猛アプローチ。彼女の方は相手にしないながらも、食事への誘いに乗ったり。 その後、ビジネスパートナーとなるなど、すれ違いながらも、淡い付き合いが続く様子を、当時の映画界の話が絡みつつ、懐かしい雰囲気で描かれていく。 不思議ないい感じの世界に浸れる作品。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 野口稔個展「花々の語らい 花々の歌」220916〜271125_里山ひよじ村_草刈りと籾摺(もみす)り機試運転22091058『発酵する民』2022横川シネマにて33
『発酵する民』
(監督:平野貴章、出演:瀬能笛里子、大嶋櫻子、山口愛、川崎直美、やまもとゆうすけ、高橋彩、杉山開知、勝見淳平、寺田優、2020年、92分、日本ドキュメンタリー映画) 2022年、映画鑑賞58作品目にして、劇場での鑑賞33作品目。 その辛くも人間描写の巧みな展開で、ついつい見てしまっているNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の舞台となっている鎌倉で、2011年の東日本大震災発生後にまちを練り歩いた「反原発パレード」をきっかけに発足した「イマジン盆踊り部」の女性たちを中心に、自家採取の天然酵母で作るパン屋さんや、蔵付きの菌を大切にしているこだわりの酒蔵の当主などが登場し、足元から暮らしを見直しつつある人たちの姿を追った作品。 参議院選挙の時に、れいわ新選組の集会で、盆踊りをしていた動画をyou tubeで見てなかなか斬新だなあと思ったのですが、それがこの映画で取り上げられている「イマジン盆踊り部」だったのだなあと感心。 映画上映後に、監督の短いトークがあって、監督自身はもともと報道番組をつくる人で、反原発パレードを取材して短い番組にした後も、誘われるままに取材を続け、7年くらい記録したものを映画に編集したもののようで、発酵などには詳しくなかった監督だからこそ?全体的に登場している人が楽しそうに日々の暮らしや仕事に取り組んでいる姿がとらえられているのかもしれないなと感じました。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 『徹底検証 日本の右傾化』
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