1018_芽キャベツにも紫色素がロシアのウクライナ侵攻についての根本的な話【山本太郎in JAZZ LIVE SHOW #2】
2022年2月24日からのロシアのウクライナへの侵攻について、武力を使ってしまっていることに言葉を失ってしまいます。
流れてくる現地の情報も断片的でよくわからないし、流動的です。 たまたま見つけたyou tube動画の中にとても参考になるものがあったので、それを紹介することにとどめておきます。 ジャズ演奏をはさんで、山本太郎さんが、NGOや国際連合の職員として世界各地の紛争地での紛争処理や武装解除の実務にあたり、現在は東京外国語大学大学院総合国際研究院教授である伊勢崎賢治さんに、現在のウクライナ情勢に関する根本的な問題について聞き取るという動画。 今回の侵攻は、一国内の分離独立の手助けというていで行われている点で現段階での国際法上の限界をついているということ(そうであっても武力を使わないような取り決めを今後行う必要がある)、ソ連が崩壊したときにNATOが拡大しないことを当時取り決めたし、NATOはある意味存在価値を失ったので、新しい枠組みをつくる構想もあったのに存続してしまったこと。また、こと今回の問題が、対立している国同士の緩衝地帯での出来事という意味では、日本も当事者であり、同じような状況にある西洋の国に学ぶべき部分があるということなど、考えさせられます。 にほんブログ村 にほんブログ村 クラスビズICT meeting「必要な情報があなたの元へ」200222に参加してみた
開設1年を迎えた岩国しごと交流・創業スペース「Class Biz.」で開催されたイベントに会場参加してきました。
イベントの副題が「岩国版アプリでこの街にしかできない情報の届け方を考える」とあるとおり、地域版の情報提供プラットフォームアプリであるCiPPo(シッポ)を開発・提供している会社の社長である横山さんのお話。 このアプリの考え方がなかなか興味深い(情報提供というだけでなく、アプリによって行政、事業者、市民の三者の課題を解決しようという理念を持っています)。 概略はフライヤーにある通りなのですが、再掲すると、 「全国ひとまとめではなく、市・区・駅など地域ごとに特化したプラットフォームアプリ。 アプリ内に「お店・病院・求人・災害・防犯・イベント情報・自治会の電子回覧板・学校の連絡網・ニュース・お店とのチャット・地域だけの「SNS」などの情報をオールインワンにすることで、これまで都市部に流れていた広告費や消費、労働力をその地域で循環させるのが目的。 検索エンジンの特徴は2つ。通常検索では、現在地から近い順で営業店のみを表示。「つぶやきリクエスト(特許出願中)」では、要望を写真と文章でつぶやくだけでお店が自分のことを「探してくれる」。」 というもの。 私の場合、普段の情報収集のルーティーンは、地元紙である中国新聞と日刊いわくにという活字媒体でローカルな情報を読み、グーグルニュースや時事ネタにいろいろな人がコメントしているまとめサイト的なもので全般的なニュースを確認、ツイッターで興味のあることの動向をチラ見、インスタグラムで関心のある人などの活動を見る。そして、あとは随時ネット検索や口コミ、直接イベント会場などで見聞きする、という感じ(コロナ禍で現地に出かけることが少なくなってしまっている)です。 なので、こういうアプリがあるといいなと単純に思います。グーグルニュースにあるローカルニュースはいまいちだし、ローカル新聞で取り上げられている話題よりもより身近な話題はなかなか手に入りにくいので。 ICTに詳しくない素人としては、岩国にもフリーの情報誌がいくつかあるのでそういった企業が地元のIT企業と協力してこういうアプリを開発してもいいのではないかという気もするのですが、(取材と営業をしながら広告収入で情報誌を出すという比較的シンプルなビジネスモデルから、いかに手を広げるかなど)いろいろとハードルがあるのでしょう。 このアプリを事業として導入すれば、地元の情報を整えていくために、地元雇用が見込めるというもの面白い点です(逆に、事業として成立するくらいのやり取りが成立するかがポイントとなるのでしょう)。 今後こういうアプリがいろいろ出てくる可能性はあるような感じがします(各地域に観光に行ったときに、それぞれの地域情報アプリをインストールというのが普通になったりするのも面白そう)。地域に適したものが一つあればいいので、競争になるのでしょう。地域に特化していいのだから、他地域と同じアプリである必要はないのですが、全国展開すればいろんなノウハウが蓄積していくので、実装される機能のカスタマイズの可塑性が高まることが考えられるので、とりあえず先進的に取り組んでいるCiPPoには強みがあるような感じがします。 こういうアプリがあるということは、関係しそうないろんな人に知られて、(このアプリを活用するということも含めて)岩国なりの取り組みが進むといいですね。 それはそうと、これまでクラスビズのイベントには何度かオンラインで参加させてもらっているのですが、今回は空きがあったのでリアルで参加することができ、終了後に少しだけですが横山さんと直接お話しすることができて、やはり、直接お話を聞けるのはいいなあとあらためて感じました。 にほんブログ村 にほんブログ村 17『いちごの唄』2022ネットフリックスにて
『いちごの唄』
(監督:菅原伸太郎、出演:古館祐太郎、石橋静河、和久井映見、光石研、清原果耶、小林喜日、大西利空、114分、2019年、日本映画) 2022年、映画鑑賞17作品目。 おばちゃんたちや外国人労働者とともに冷凍食品の製造工場で働く主人公の男性は、中学生のころあこがれていた同級生の女性に10年ぶりに偶然まちで出会う。 その日は奇しくも、ともに女性を女神と思っていた男性の友人が、女性を交通事故から救う代わりに自らが死んでしまった命日だった。 共通の記憶を持つ2人は、1年に一度同じ場所で会うことにするのだが、1年を心待ちにするテンションの高い男性に比べて、どこか冷めた感じのある女性。 都会の中でけなげに暮らす男性が、なんかいとおしい。 にほんブログ村 にほんブログ村 ペン画アーティスト 日高あゆみの世界展220205〜0320
岩国出身で福岡在住のペン画作家 日高あゆみさんの作品展が、岩国市横山のロープウエー乗り場の近くにある「岩国シロヘビの館」で開催されています。
日高さんのことは、岩国市のホームページに掲載されている岩国市ゆかりの人の紹介記事「私の岩国」で知りました。いろんな人が数回ずつ連載する形で登場して、それぞれの個性が出ていて面白く、特に日高さんの文章は本人によるイラスト入りでとても楽しいのでおススメです。 「岩国シロヘビの館」では動物や風景などをペンで装飾模様によって描くかわいらしい作品が、2か所に分けて所狭しと展示してあります。グッズ販売も。 入場には大人200円、子ども100円(セット券や団体割引などあり)必要ですが、国の天然記念物「岩国のシロヘビ」に関する解説や、生体展示があり楽しめますので是非。 にほんブログ村 にほんブログ村 1017_はたけに感じる春の気配『工学部ヒラノ教授の傘寿でも徘徊老人日記』
『工学部ヒラノ教授の傘寿でも徘徊老人日記』
(今野浩著、2021年、青土社) 筒井康隆さんの小説『文学部唯野教授』から、文学部が「タダノ」なら、工学部は「ヒラノ」と命名したようですが、小説ではなくて、工学部教授であった著者本人による教授時代や現在の思いを綴ったエッセイ集。70代初めから書き始めて80代に入ってシリーズ約20冊になろうとしている。 タイトルはなんとなく目にしたことはあったけど、実際に読んでみるのは初めて。たまたまこの本に登場する人物が知り合いの知り合いとのことで紹介してもらって。 奥さんに先立たれ、一人暮らしをするヒラノ教授の日々の暮らしぶり(健康を気づかった生活や介護予防施設での交流、好きな漫画や映画、音楽など)が軽妙に、時に辛辣に書かれていて、気楽に読んでいたら、後半では、自分が仕事上かかわった裁判の話や、親しい友人の死、難病で50歳を待たずに亡くなった娘さんとの軋轢についてなど、ちょっとこたえる話に。 まだまだ先の話、とも言えない年になってきたことをしみじみ感じてしまった。 にほんブログ村 にほんブログ村 16『チック、チック…ブーン!』2022ネットフリックスにて
『チック、チック…ブーン!』
(監督:リン=マニュエル・ミランダ、出演:アンドリュー・ガーフィールド、アレクサンドラ・シップ、ロビン・デ・ヘスス、ジョシュア・ヘンリー、ジュディス・ライト、バネッサ・ハジェンズ、115分、2021年、アメリカ映画) 2022年、映画鑑賞16作品目。 若くして亡くなった実在のミュージカル作家の、自伝的ミュージカルの製作過程をミュージカル映画として作成した作品。 すでに成功した先達たちのデビュー年齢から、30歳までには成功しないとダメだと思い込んでいる主人公は、その目標年齢まであと少し(それで、時限爆弾がはじける直前の擬音がタイトルになっている)。 ようやく、ブロードウェイの関係者などを招いて自作のミュージカルのプレゼンテーションの機会をつかみ、準備を進めるが、もっとも重要な曲がなかなかできない。 もちろんその間にも、飲食店のバイトはあるし、恋人や友人との、時に軽妙で、時にあたたかく、時に深刻なやり取りが様々な楽曲と共に繰り広げられる。 ついつい引き込まれる魅力あふれる映画です。ただ、全体を流れる(アメリカンな?)過剰さに個人的には若干疲れてしまう。 にほんブログ村 にほんブログ村 通勤途上のあぜ道に出没する猪(イノシシ)
電車通勤をしていて、最寄りの駅までの道のうち、ちょっと近道をするために住居に隣接した休耕田のあぜ道を通る部分があります。
ここ最近その元蓮田(レンコンを育てていた田んぼ)のあぜ道が徐々に猪に荒らされてきて、遂にはあぜ道を部分的までボコボコにされつつありました。 おやおやと様子を見ていたら、遂に田んぼ持ち主か、隣接する住宅の持ち主かどちらかが見かねて、あぜ道を少し直して、端に木の杭を打って、猪の鼻面くらいの高さに有刺鉄線を張っていました。 さすがに鼻先に有刺鉄線が当たると嫌なのでしょう、あぜ道をほじくり返すのはやめたようです。 でもよほど気に入っているのか、田んぼの部分をほじくり返すのは依然つづいているようです。 田舎では猪が出てくるのはそれほど珍しいことではありませんけど、結構線路も近い人家の多い場所です。泥浴びをしているのか、ミミズでも探しているのか、お隣に住んでいる人は夜中にうるさいのではないかと心配になってしまいます。 写真ではわかりにくいのですが、けっこうボコボコになっています。 念のために書いておくと、猪は基本夜行性なので、ここを荒らしている猪を直接見かけてはいません。 ちなみに、後日近年では珍しく雪が積もったので、同じ場所を撮ってみました。 にほんブログ村 にほんブログ村 新定番スイーツ完成間近か?
スイートポテトと餡を使った私なりの定番スイーツができないかと時々模索している今日この頃(個人的には、全粒粉ミューズリークッキーがお気に入りで、今年もぼちぼち作ろうかと思っています)。
餡は、初めて大納言小豆を使ってみました。大納言小豆は、粒が少し大きめなだけでなく、煮崩れしにくく、皮の香りが強く粒あんに適した品種のようだということを後で知りました。スイートポテトとの差をつけるために主に蜂蜜(ハチミツ)をメインに甘味付けをしたのですが、小豆の香りを殺してしまったのかもしれません。でも、小豆の様子を見ながら辛抱強く柔らかく炊くということについてはわかって来たような気がします(こういうことって、実際にやってみないとどこをどう見ればいいかさえわからなくて、徐々にわかってくるものだと思うし、そこが面白い)。 スイートポテトのほうは、先日作った、蒸してつぶした薩摩芋(サツマイモ)にクリームチーズとバターときび砂糖とレモン果汁を加えて加熱して水分を飛ばすという酸味のあるものを作ったのですが、味のメリハリをつけるために薩摩芋に対する量を全体的に多めにしたら、水分の飛ばし加減が不十分で少し水っぽくなってしまった感じです。 とはいえ、スイートポテトを外側に、中に餡を入れたものをメインに、 逆パターンも作ってみました。 食べるときに、どうしても外側の味を最初に感じるため、スイートポテトの酸味が勝って、中の餡の味があまり感じられなかったり、蜂蜜の香りが強く、中のスイートポテトの味がわからなかったりしました。 味のバランスとしては、皮はできるだけ薄めにするほうがよさそうです。 次回への課題が見えてきたので、私なりに納得のできるものに近づいてきたように思います。 にほんブログ村 にほんブログ村 15『17歳の瞳に映る世界』2022レンタルにて
『17歳の瞳に映る世界』
(監督:エリザ・ヒットマン、出演:シドニー・フラニガン、タリア・ライダー、セオドア・ペレリン、ライアン・エッゴールド、シャロン・バン・エッテン、107分、2020年、アメリカ映画) 2022年、映画鑑賞15作品目。 アメリカの片田舎であまり友達もいない17歳の女の子は、予期せぬ妊娠をしてしまい、婦人科に行くと、その州では親の同意なしに中絶ができないことを知る。 同じスーパーでレジのバイトをしているいとこの女性が異変に気付き、自分の意志だけで中絶ができるニューヨークに二人だけで長距離バスの旅に出ることになる。 言葉少ない二人の旅が、女性の辛さや若者の孤独を浮き彫りにしていく。 にほんブログ村 にほんブログ村 『さいごのゆうれい』
『さいごのゆうれい』
(斉藤倫著、2021年、福音館書店) 去年読んだ、『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』がとてもよかったので、その作者がどんな作品を書くのか興味を持って読んでみた作品。ジャンルとしては児童文学ということになるのでしょうか? 主人公の少年は、小学5年生の夏休みを田舎のおばあちゃんちで過ごすことになる。田舎がそんなに好きなわけじゃないけど、おばあちゃんちから歩けるところに空港ができたと聞いて、飛行機や空港好きなので。 そこで、朝な夕な空港に通ううち、少年は不思議なゆうれいの少女に出会う。 その時代(近未来)、ある理由で、過去の悲しい思い出を思い出さないようになっている人が大多数になっていて、少女に気付く人も少なくなっている。 なぜ、そうなってしまったのか?もとの世界は戻ってくるのか? なぜかゆうれいを追いかけている人、修行をして気配を感じることができる人、それぞれの思惑が交錯ししながら、展開していく懐かしさを感じさせるひと夏の物語。 にほんブログ村 にほんブログ村 「でべら」について(失われつつある食文化?)
「でべら」というものをご存じでしょうか(「でびら」とか言ったりもします)?
調べてみると、出平鰈(デビラカレイ、正式名称:タマカンゾウビラメ、?鰈、平目、どっちなの?)の内臓をとって塩水に浸し、干したもの、とあります。普通の干物は半生という感じですが、こちらは比較的小さく平べったいので、結構カラカラに乾いた感じです。 一般には尾道の特産品のようですが、瀬戸内海全般的に作られているようです。ちょっとたたいて軽く火であぶると、薄い身が簡単に骨から離れて、そのまま食べることができてとてもおいしい。かつてはスルメのように酒の肴としてももっと一般に食べられていたのでしょう(七輪であぶりながら食べたりするのがおつな感じ)。 そして、私が子どもの頃、我が家では、このほぐし身を入れたレンコンの酢の物が食卓の定番でした。材料としてはでベらとレンコンと人参で、酢にでべらのダシがしみだしてまろやかな味になっておいしい。 (写真は、でべらと胡瓜(キュウリ)とワカメの酢の物) そのでべら、かつては普通にいろんなところで売られていたように思うのですが、今年はなかなか手に入らないようです。不漁のせいなのでしょうか? ちょっと頼まれて、買い求めて軽い気持ちでいろんな店を回ってみて、結局数十キロ車を走らせることになり、しかもようやく見つかったでべらは体長10センチ程度の小さなものでした(小ぶりなのもあってか、一袋380円と決して高いものではありません)。 取り扱われていない一つの理由は、骨と身を離さないといけないという、ひと手間必要なところにあるのかもしれません。面倒なので食べる人が少なくなって、結果として漁獲する人も少なくなってきているのではないかと推測したりします。 とてもおいしいので、ちょっと残念(今年が不漁なだけだといいのですが)。 追記:レンコンの酢の物をもらったので追加しときます。 にほんブログ村 にほんブログ村 14『ドロステのはてで僕ら』2022ネットフリックスにて
『ドロステのはてで僕ら』
(監督・撮影・編集:山口淳太、出演:土佐和成、藤谷理子、石田剛太、諏訪雅、酒井善史、中川晴樹、角田貴志、永野宗典、本多力、朝倉あき、70分、2020年、日本映画) 2022年、映画鑑賞14作品目。 演劇界では有名な人気劇団「ヨーロッパ企画」が、初めて劇団全員で取り組んだ長編映画。 とある雑居ビルの1階のカフェの店長をしている主人公が、閉店後に2階の自分の部屋に帰ってみると、テレビから声が。よく見るとそれは自分自身で、2分後の未来の自分だと語り、しかも会話が成立している。 言われるままにカフェに降りてそこにあるテレビを見てみると、そこには2分前の自分がいて、さっきと同じ会話をすることとなる。 そこに常連客がやってきて、その二つのテレビを向かい合わせるともっと先の未来が見えるのでは?ということになり・・・。 5階の怪しい住人や、隣の彼が思いを寄せる理髪店の女性も巻き込んで、展開に展開を重ねる時間のパズルにはまっていく面白さ。 にほんブログ村 にほんブログ村 1016_葱(ネギ)の収穫、一皮むけば
春に薹(とう)が立ってネギ坊主になってしまったのをいったん引き上げて干してから植えなおしたものと、新たにタネ蒔きして育てたものを、いろんなところに分散して育てている葱。
少しずつ収穫しては、みそ汁などに使っています。 葱は寒いくらいのほうが育ちはいいのですが、さすがに真冬は成長が遅い。そして、見た目がちょっとみすぼらしい。 それは、葱の葉がちょっと特殊だからというものあります。 葱の葉は筒状になっていて、その根元を見ると、私たちが普通見ている葱の葉の表面は、実は葉の裏で、表面が筒状の内側になっているのがわかります。新しい葉は中心から徐々に伸びてきて徐々に古い葉を外に押しやるように更新していくのです。 なので、収穫した後、上に被さっている古くて黄色っぽくなっている葉(寒い時期ほど更新がゆっくりなので残っていることが多い)を取り除くと、 きれいな新しい感じ、というか、一般にスーパーで売っているような状態になるのです。 実際に育てていないと、実感できないことではないかという気がします。 にほんブログ村 にほんブログ村 13『空白』2022ネットフリックスにて
『空白』
(監督:吉田恵輔、出演:古田新太、松坂桃李、田畑智子、藤原季節、趣里、伊藤蒼、片岡礼子、寺島しのぶ、107分、2021年、日本映画) 2022年、映画鑑賞13作品目。 ある日、地味で目立たない女子中学生が、近所のスーパーで万引きを疑われ、逃げる途中に交通事故で亡くなってしまう。父娘二人暮らしで、日頃娘をろくに気にもかけていなかった荒っぽい漁師の父親は、真実を知ろうと次第にモンスター化していく。 いい所や悪いところばかりでなく、いろんな面を持ち合わせていている人たちがお互いに関わり合うことになってしまって、少しずつ変わったり、変わらなかったり、結構等身大に描かれている感じで、若干辛い映画ではあるものの、見終わったあとの感じはチラシのビジュアルとはかなり違う。 にほんブログ村 にほんブログ村 『手づくりのアジール 「土着の知」が生まれるところ』
『手づくりのアジール 「土着の知」が生まれるところ』
(青木真兵著、2021年、晶文社) 古代地中海史研究者である著者は、奈良県の東吉野村という人口1700人の山村に図書館の司書であった妻と移り住み、障害者の就労支援や、大学やカルチャーセンターの講師をやりつつ、「人文系施設図書館ルチャ・リブロ」を運営していて、その「図書館活動」について『彼岸の図書館』という本に著したとのこと。 この本は、『彼岸の図書館』をきっかけに同世代の研究者と語り合った6つの対談と、4つの論考を掲載したもので、『彼岸の図書館』を読んでいることが前提だったのかもしれませんが、ルチャ・リブロというものが以前から気になっていたので読んでみました。 田舎に引きこもるわけではなく、田舎を拠点と手暮らしつつ、避難所的な場所(大雑把に言うとそれがアジール)としての図書館にいろんな人に来てもらいながら、自分も都会と農村を行き来する中で、人文知を育みたいと考えているようで、それは、次のような文章にあらわれています。 「中世日本では地縁・血縁が社会のすべてだったからこそ、その縁が切れる場所としてアジールが必要だった。でも今の都市部では、みんながすでに無縁ですよね。縁が断絶されていて、アトム化した個人が散らばっている。そう考えると、現代社会におけるアジールは適度に有縁というか、円を取り戻せる場所であるべきではないかと。社会自体が無縁の今だからこそ、縁を取り戻せる場所をつくりたい。」 こういう考え方は一般的ではないにしても、(私も含めて)多くの人が共有していて、いろんなところで少しずつ違った形で取り組まれているように感じます。 この本の中に出てくるいろんな問題意識は興味深く、それこそ、それぞれの場所での試行錯誤で生まれてくるものがまたいろんな人に共有されていくことでさらに面白くなっていくのが楽しみです。 にほんブログ村 にほんブログ村 12『mellow』2022ネットフリックスにて
12『mellow』ネットフリックスにて
(監督・脚本:今泉力哉、出演:田中圭、岡崎紗絵、志田彩良、松木エレナ、白鳥玉季、SUMIRE、山下健二郎、ともさかりえ、小市慢太郎、106分、2020年、日本映画) 2022年、映画鑑賞12作品目。 都会の中にあって、こじゃれた古民家風の店構えでそこそこ人気の花屋を一人で経営している男性のもとには、時々姉の小学生の娘が、学校に行きたくないときの居場所として訪れる。 男性自身も含めて、身の回りで繰り広げられる微妙にからみあう片思いの数々。 男性は付き合いのあったラーメン店(今は娘が店を受け継いでいる)の店主の仏壇に供える生花を定期的に変えに立ち寄り、ラーメン店にもよく通っているが、娘は自分の夢を追いかけるため、ラーメン店をたたむことを決意する。 にほんブログ村 にほんブログ村 1015_食用鬼灯(ショクヨウホオズキ)のタネを採った22020511『地球外少年少女』2022ネットフリックスにて
『地球外少年少女』
(監督・脚本:磯光雄、声の出演:藤原夏海、小野賢章、伊瀬茉莉也、和氣あず未、小林由美子、赤ア千夏、189分、2022年、日本アニメ映画) 2022年、映画鑑賞11作品目。 大都会の一部でのみ、全6話を全編後編の2部にわけて劇場公開されているSFアニメ。 2045年、誰でもが宇宙旅行に行けるようになっていて、抽選で選ばれた3人の子どもたちが、地球の周回軌道上にある日本製の宇宙ステーションにやってくることになる。そこでは、月で生まれた15人のうち生き残った2人の少年少女が地球へ移住するための重力になれるための訓練などを受けていた。 ところが、3人の到着直後、彗星の衝突事故が起こり、ステーションを管理している大人たちと隔絶され、通信環境も途絶される中、子どもたちは協力して困難を乗り越えていくのだが、やがて、彗星を地球に衝突させて人類の三分の一を減少させて、地球を人類が住むことができる環境に取り戻そうとする計画だとわかり・・・。 セブンと名付けられたAIが、知能を持ちすぎて制御不能の状態になり、殺処分を受けることになるという大きな事件が起こり、以来、人によって知能活動に制限がかけられたAIとともに暮らしている人類。人がそれぞれの目的や特性に合わせてパートナー的にAIドローンを持つことも普通になっている中で、幼いころ、セブン由来のAI(のようなもの?)を脳に埋め込まれて健康観察されている月で生まれた2人も含めて、AIも多様性の中の一員として課題解決に当たっている未来が展開している。 余談です。 制御不能になったAIを殺処分することになった事件の名称の「ルナティック・セブン事件」。ルナとは月のことで、ルナティックとは、西洋では月に操られて頭がおかしくなるという言い伝えがもとで、狂うという意味になっているようなのですが、月で生まれた子どもの脳にAIが埋められた話など、微妙に絡んでいて面白い。 にほんブログ村 にほんブログ村
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