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版画工房みのむしin himaar 4月2日(金)まで『ダンス・イン・ザ・ファーム 周防大島で坊主と農家と他いろいろ』
『ダンス・イン・ザ・ファーム 周防大島で坊主と農家と他いろいろ』
(中村明珍著、2021年、ミシマ社) ロックバンドのギタリスト・チン中村として東京を拠点として活躍していた著者が、東日本大震災をきっかけに、奥さんの祖母が住んでいる縁で、瀬戸内海で3番目に大きな島である山口県周防大島に2013年に移住することになってからをメインに、身の回りで起こったこと、考えたこと、行動していることなど、スリリングな日々を書き記した本。 全国ニュースにもなった、貨物船衝突事故で起こった橋の破損と断水事故や「島のむらマルシェ」や講演会、落語会などのイベントを開催していること、選挙にかかわったこと、お坊さんになったきっかけ、など話題満載。 島の魅力がそうさせているのか、移住してきた人達の魅力が、人を呼び寄せるのか、最近特に移住者の活躍が注目されている周防大島の一端を、自ら「巻き込まれ系」と称する中村さんの視点から楽しく知ることができます。 コロナ禍で最近はご無沙汰しているものの、周防大島はよく遊びに行く場所でもあり、中村さんは、私も視聴している独立研究者 森田真生さんの「生命ラジオ」を主宰していて日頃お世話になっていますが、当然のように知らなかった面もいろいろあり、なるほどと感じ入った次第です。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 24『ノマドランド』2021サロンシネマにて7
『ノマドランド』
(監督・製作・脚色・編集:クロエ・ジャオ、出演:フランシス・マクドーマンド、デビッド・ストラザーン、115分、2020年、アメリカ映画) 2021年、映画鑑賞24作品目にして、劇場での鑑賞7作品目。 企業の終焉とともに、企業城下町であったまちが消え去り、そのまちでの住所を失った主人公は、亡き夫や自分の思い出の品などを大型のバンに詰め込んで、季節労働者としてバンに寝泊まりし、国土を渡り歩くノマド(遊牧民)として暮らすことになる。 アメリカの雄大な大自然と共に、ゆく先々で出合う同じような境遇の人たちとひと時の交流を交わしながら、厳しくも自由で、ある意味誇り高い日々の暮らしが淡々と描かれていく。 実際のノマドの暮らしの中に入り込んで撮影されたとのことで、ドキュメンタリーのようなリアリティも。 主人公をはじめ、登場人物のそれぞれの暮らしぶりに、心が揺さぶられる。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 835_アスパラガスの季節がやってきた『「腸内細菌」が健康寿命を決める』
『「腸内細菌」が健康寿命を決める』(辨野義己著、2021年、インターナショナル新書)
腸内細菌がまだあまり注目されていなかった時から、日本人のみならず、外国にも赴き、その人の生活状況を調査するとともにウンチをもらい、1万倍に希釈して培養して細菌を調べるという地味な研究を、48年間ひたすら行ってきた著者の膨大な臨床データと経験則に基づいていると思われるものの、かなりかみ砕いてシンプルに役に立ちそうなことだけ書いている印象。 著者は、大便菌、ラクノスピラ、といった食物繊維から酪酸を作る菌やビフィズス菌が主に長寿に資する菌のグループであるととらえているようです。 しかし、腸内細菌にとって大切なのはバランスなので、特効薬があるわけではなく、そのためには、野菜など食物繊維の多いものや乳酸菌などの発酵食品を食べる食生活と、散歩などに適度な運動と過度なストレスを避け、毎日排便がある状態が保たれているということに尽きるようです。 「腸は第二の脳」とか、「腸は第一の脳」と言ってもいいといわれてりしますが、そこのとについて少し説明してあるところが面白かったです。 外部から入ってくる異物を避けるために免疫機能というものがあり、しかし、生きていくためには食べ物を直接摂取しなくてはならないので、「経口免疫寛容」と言って、明らかに腐っているものなど以外は有害な菌であってもとりあえず口から受け入れ、腸内で有害な菌が繁殖してしまったら、急激な場合は腸内の常在菌が攻撃をして下痢を促すし、日ごろから腸内細菌と協力して免疫の働きをし、その情報を伝達するための神経細胞が集中していて、神経伝達物質であるホルモンも多く産出しているとのこと。 また、発生学的にも、脊椎動物の始まりは脳も胃も心臓もなく腸が主体になっているイソギンチャクなどの腔腸動物で、そこで外敵から身を守るために発達した神経細胞が後の脳に進化していくことなどから言われていることのようです。 著者が個人的に健康のためにしている食生活などの日常生活も参考になります。 現段階では、腸内細菌の個別の役割が確定的にわかっているわけではないこともありながら、遺伝子情報などから、腸内細菌のバランスを調べて、腸内細菌について調べて食生活などについてアドバイスする会社が立ち上がっており、著者もかかわっているようす。ホームページなどで見る限りでは、常識の範囲内から大きく外れた感じではないのですが、今後いろんな知見が積みあがって、面白い結果が出てくるような気もします。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 オペラシアターこんにゃく座創立50周年記念公演「オペラ 森は生きている」を観てきた210320
広島のアステールプラザでの公演を観てきました。
オペラシアターこんにゃく座の定番公演なので、私は岩国と広島で2、3回既に鑑賞しています。通常は舞台袖に設置したピアノのみの伴奏なのですが、今回は50周年記念ということで、オーケストラ版。ピアノ、バイオリン、チェロ、フルート、など総勢11人(+指揮者)がオーケストラピットで生演奏をしてくれるという贅沢な構成。 12月それぞれの月の精が出てくるので、12人の俳優たちがそれぞれ別役もこなしながらの出演で、12人の美しい合唱の迫力は本当に素晴らしい。 歌声も生音なので、最初演奏が勝ち気味かなと感じたのですが、後半になると、耳が慣れたせいか演奏の素晴らしさと、歌声の素晴らしさの相乗効果がたまりません。 傾斜をうまく使った比較的シンプルな舞台装置と、はやりシンプルながら練習の行き届いた効果的な振り付けが物語の中身をとても充実させてくれて感動します。 (一応の)対象は親子なので親子連れが多く、休憩時間にロビーでにぎやかに動き回る子たちの姿を見て、こんにゃく座の公演が初めての一緒に行った知り合いは、よくこの元気な子たちが静かに観ているねえ、と感心していました。 実際公演中、赤ちゃんが時折ぐずっていたものの、それほど気になるほどではなく、子どもたちも含めてみんな舞台に集中している雰囲気が伝わってくる舞台でした。 コロナ禍で、存続の危機を乗り切るためにクラウドファンディングも行って、その後も継続的に寄付を募っているオペラシアターこんにゃく座(私も寄付に参加しました)の活動の場が維持されて行ってほしいです。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 834_3月11日に始めた人肌発芽、第一陣のミニトマトは無事全粒芽が出ました210321
3月11日に人肌発芽でまず発芽を始めたミニトマト4種(イエローアイコ、オレンジアイコ、チョコアイコ、レッドオーレ(中玉トマト)。
3日目には、早くも芽(根)が出始めたので、出たものから育苗ポットに移していき、一週間後の18日には全34粒がすべて発芽(根)、そして、10日後にはすべて地上に双葉が出てきました。 せこい話になってしまいますが、最近の珍しい品種のタネ(大概一代交配なので、タネとりができない)はタネの個数が限られたりしている(チョコアイコの場合、タネ袋に13粒と書いてある)ので、タネの有効利用にももってこいかもしれません。実際問題、これまでの経験で、人肌発芽は発芽率がいいような気がします。 現在は、引き続きピーマンや長茄子(ナガナス)、別種のミニトマトの発芽をおなかで行っていて、3月24日現在、育苗ポットの数は60です。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 『宏二郎展 廻る廻る(めぐるめぐる)』210410〜18
2021年4月10日(土)〜18日(日)
11時〜17時(4月12日休館) 事前予約制なので詳しくは添付のフライヤーを。 会場:幸明館&宏樹庵(岩国市黒磯町) 特別企画「廻る糧」 中国台湾茶のお茶会を開催している「茶日月」の金子裕美さんと発酵養生ごはん料理教室「発酵ゴト」を主宰している奥嶋由香里さんによる展示のテーマに沿った中国茶とお菓子の席を開催。 4月11日(日)・15日(木) 各日11時〜、13時〜、15時〜 各席1組限定(最大6人) 席料3000円/1人 春の宏二郎展(絵画展)の季節がやってきました。最近は、コロナ対策にも気を配りながら、毎回趣向を凝らした企画も行われ、毎回楽しみにしています。 日程を決めて予約の上、ぜひ。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 833_街なかのはたけに絹莢豌豆(キヌサヤエンドウ)とスナップ豌豆を植えた23『世界で一番しあわせな食堂』2021サロンシネマにて6
『世界で一番しあわせな食堂』
(監督:ミカ・カウリスマキ、アンナ=マイヤ・トゥオッコ、チュー・パック・ホング、カリ・ヴァーナネン、ルーカス・スアン、ヴェサ=マッティ・ロイリ、114分、2019年、フィンランド・イギリス・中国映画) 2021年、映画鑑賞23作品目にして、劇場での鑑賞6作品目。 フィンランドの田舎町のとある食堂に、中国人の料理人とその息子がやってくる。ある人を探しているというのだが、誰も知らない。料理が得意でないものの、食堂を引き継いだ店主の女性を手伝うこととなり、やがて、おいしくて健康になると評判を呼び、最初異国の料理に抵抗のあった地元の老人たちも受け入れていく。 サウナや野外でのダンスパーティなどフィンランドの風俗をそこはかとなく知ることができる点も楽しい。 ところで、この映画の監督であるミカ・カウリスマキさんは、『過去のない男』や『希望のかなた』など私の好きな映画を作っているアキ・カウリスマキさんのお兄さんなのですね。知りませんでした。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 832_ブロッコリーの脇芽、だいぶしょぼくなってきましたが頑張ってます『目が見えない人は世界をどう見ているのか』
『目が見えない人は世界をどう見ているのか』(伊藤亜紗著、2015年、光文社新書)
著者の伊藤さんは、小さいころから虫などの小さな生き物が好きで、自分と異なる体を持った存在のことを、実感として感じてみたい、と生物学者を目指して大学生になるのですが、大学の生物学教育が、あまりに細分化されすぎていて、生命についての大きなビジョンが示されていない、と思って大学三年生の時に「自分と異なる体を持った存在への想像力を啓発する」という自分が思っていた生物学の本流を、美学という手法で追求しようと文学部に転部したのだそうです。 その伊藤さんが、人が得る情報の八割から九割が視覚からだといわれている中、その情報がない「見えない人」がどのように世界を見ているかを、新しい視点を得るヒントとして、実際に「見えない人」との付き合いの中から考察した本で、その姿勢に親近感が持て、面白い。 視覚という大きな情報源がないからこそ、地形を感じることができたり、死角を持っていなかったり、見るという行為は、必ずしも視覚の専売特許ではないこと、体幹を感じながら動くことも多いので、途中で視力を失った人は、逆に転びにくくなったこと、ソーシャル・ビューという、「見えない人」と一緒に美術作品を言葉にして鑑賞するワークショップが、「見えない人」と晴眼者の両方に発見があって面白いこと、違いを気づかせてくれるユーモアについて、などなど多くの人が共有してほしい話が満載です。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 831_保存していた薩摩芋(サツマイモ)
子どもたちに呼びかけて焚火遊びをするときの焼き芋用に例年薩摩芋をつくっていて、案外ないがしろにされてしまうのが、小さな芋です。
焼き芋用の芋は、1個ずつ新聞紙に包んで段ボールに入れて保存するのですが、小さなものはまとめて段ボールに入れて保存していて、あまり使われないままに春を迎え、廃棄してしまうこともままあります。 でも、今年は、みそ汁の具などにこまめに使うことができました。大きい芋と同様、冬を越すとどんどん糖分が増して、甘くておいしくなります。 焼き芋用のものも含めて、中には、腐ってしまってこんな状態になってしまうものもありますが、大体は無事冬を越してくれます。 2、3年前から、焼き芋用のねっとり系の「紅はるか」という品種を育てていて、焚き火で焼き芋にするととても好評です。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 22『陶王子 2万年の旅』2021八丁座にて5
『陶王子 2万年の旅』
(監督:柴田昌平、語り:のん、出演:熊谷幸治、宮尾亨、加藤宏幸、小泉龍人、任星航、ティエリー・ヴォワザン、山花京子、110分、2021年、日本・中国映画) 2021年、映画鑑賞21作品目にして、劇場での鑑賞5作品目。 陶芸には、2万年の歴史があるらしい。一般に農耕がはじまったのが1万年前くらいといわれているので、その2倍の歴史があるということになります。 手触りがよく、手の痕跡を残す粘土を、野焼きで焼き固めることによって陶芸が生まれ、温度を上げる技術によって、釉薬やより高度な彩色が行われるようになり、さらに磁器が生まれ、また、中国からヨーロッパなどにわたることによって変化していった、人間と陶芸との関りを、陶芸で作られた人形「陶王子」が案内していくドキュメンタリー映画。 人間の工夫が、陶芸を進化させていった歴史というものが主眼になっていて、概観できるというよさはあるけど、もう少し、一つ一つのテーマを絞ってより深く知りたくなる。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 830_はたけの菜の花と蜜蜂(ミツバチ)の羽音甘味処 乃庵(のあん)829_早速芽が出始めた人肌発芽によるミニトマト21031321『あのこは貴族』2021広島バルト11にて4
『あのこは貴族』
(監督・脚本:岨手由貴子、出演:門脇麦、水原希子、高良健吾、石橋静河、山下リオ、佐戸井けん太、篠原ゆき子、石橋けい、山中崇、2021年、日本映画) 2021年、映画鑑賞21作品目にして、劇場での鑑賞4作品目。 東京の上流階級社会で生まれ育ち、幸せな結婚を当然のことと思っていた主人公の一人は、結婚を予定していた男性に振られ、多少あせったものの、運命の人と思えるような弁護士に出会うことができて話はとんとん拍子に。もう一人の主人公は、田舎を出たくて有名私立大学に入学するも、家庭の経済的な事情で学費が続かず夜の仕事をするようになり、結局中退して不本意ながらも何とか就職できた仕事を続けている。彼女がたまたま弁護士と大学時代の同級生だったため、出合うはずのない二人が出会うことになる。 違う世界の、しかし、生きづらさという点で共通している状況が、それぞれ見える世界、立ち振る舞い、会話などでリアルに感じられ、やがてその出会いが小さな(大きな?)変化をもたらす。 はっとさせられるようなセリフがちりばめられ、いい感じで、個人的なことを描くことで普遍性が浮き上がってくるような物語。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 828_いろんな新芽が春を実感させてくれるはたけ珍しい猪肉(シシニク)ジャーキーをもらった
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