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『不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか』
[2018年08月31日(Fri)]
『不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか』(鴻上尚史著、2017年、講談社現代新書)
劇作家の鴻上尚史さんが、2009年に書かれた『特攻隊振武寮 証言・帰還兵は地獄を見た』(講談社)の中で、陸軍の第一回の特攻隊員に、8度出撃するも、体当たりではなく爆弾を落とすことにこだわって生きて帰ってきた人がいる、ということを知り、興味を持ったことからはじまって、その人(佐々木友次さん)がまだ存命であったことを知り、実際にインタビューをするに至って、その話を小説にすると共に、それをもっといろんな人に知ってもらおうと記録としてまとめたのがこの本です。
第2章には、陸軍(海軍にも別途特攻隊があった)の特別攻撃隊のことを始まりから終わりまでを、綿密な調査と膨大な資料で書かれた『陸軍特別攻撃隊』(著者:高木俊朗)に準拠して佐々木さんの生涯を百数十ページにわたって詳しく書き、それを確認することも含めて、第3章では、実際に佐々木さんにインタビューをしたことについて、そして、最後の第4章であらためて特攻とは何だったのかということについて書いています。
何より驚きだったのは、第一回目の特攻には、戦果を挙げるために優秀なパイロットが選ばれたものの、優秀だからこそ特攻が無謀で効果の薄い作戦であることを認識していて、隊長からして反対していたことです。それゆえ、当初は爆弾を落とす機構がはずされていたのに、整備士に言って、手動で爆弾が落とせるようにしており、そしてそのことを、パイロットには秘密で伝えていて、それ以降も整備士によって爆弾が落とせるようになっていたので、佐々木さんは爆弾を落として帰ってくることができたのです。
「積極的に自分から志願し、祖国のためににっこりと微笑んで出撃した」という「カミカゼ」の一般的なイメージは、あくまで、出撃することのなかった「命令した側」の、思い込みも含めたもので、それとは別の「命令された側」の体験や思いがあることを、知ることができておススメです。 にほんブログ村 にほんブログ村
Posted by 村夏至 at 04:52 | 02読書メモ | この記事のURL | コメント(0) |
74『それから』2018横川シネマにて64
[2018年08月30日(Thu)]
『それから』 (監督・脚本:ホン・サンス、出演:クォン・ヘヒョ、キム・ミニ、キム・セビョク、チョ・ユニ、91分、2017年、韓国映画)
2018年、映画鑑賞74作品目にして、劇場での鑑賞64作品目。
社長1人、社員1人という小さな出版会社の社長をしている主人公は、妻から不倫を疑われている。
その会社に新入社員として出勤してきた女性は、出勤初日にいきなり社長夫人の訪問を受け、不倫相手と疑われ、罵倒された上に頬を叩かれるという暴力まで受けてしまう。
その女性役のキム・ミニさんの乾いた(クールな)演技はなかなか好感が持てるのですが、社長がだらしなくて共感できる部分がなさすぎるところが、この映画にとってとても大きなマイナス点になっているように感じた。
9月7日まで、横川シネマにて。 にほんブログ村 にほんブログ村
『人を動かす チラシ・情報誌作り 〜雑誌『くるとん』の編集現場から〜』180908
[2018年08月29日(Wed)]
2018年9月8日(土) 13時半〜15時半 岩国市中央公民館 集会場 講師:藤井康弘(岩国〜大島〜柳井の地域誌「くるとん」編集長) 定員 40人 参加無料 申込み:いわくに市民活動支援センター(0827-44-0288)
定期購読している雑誌『くるとん』。最近は発刊頻度が減ってしまっていますが、いつも楽しみにしています。
主には、市民活動団体のチラシや情報誌を作る人向けの講座とは言え、地域を回っている人なのでいろいろ参考になる地域の話題なども聞けると思います。
編集長の藤井さんは、知り合いではあるものの、じっくり話を聞く機会というのはなかなかないので、興味があります。
私自身、子ども向けの行事やコンサートなど、かれこれ40年くらい、何らかのチラシを作らない年というのはないので、講座対象者でももちろんあります。 にほんブログ村 にほんブログ村
Posted by 村夏至 at 04:51 | 16雑感 | この記事のURL | コメント(0) |
73『海を駆ける』2018サロンシネマにて63
[2018年08月28日(Tue)]
『海を駆ける』 (監督・脚本・編集:深田晃司、出演:ディーン・フジオカ、太賀、阿部純子、アディパティ・ドルケン、セカール・サリ、107分、2018年、日本・フランス・インドネシア映画)
2018年、映画鑑賞73作品目にして、劇場での鑑賞63作品目。
インドネシアのとある海岸に倒れている男が発見された。
日本語やインドネシア語を理解できる以外は正体不明で、息子と共にインドネシアで災害復興の仕事をしている日本人女性がとりあえずあずかることになり、そのうち一部の人しか気づかない不思議な出来事を引き起こすようになる。
2004年の大震災による津波で壊滅的な被害を受け、今なおその傷跡が残るスマトラ島北部のバンダ・アチェをロケ地に、インドネシアと日本との歴史的な関係が微妙に見え隠れする物語。
不思議な余韻を残すこの作品。日本の約2倍の2億数千万の人口を擁し、世界最大のイスラム教国でもある多民族国家インドネシアのことを改めて知りたくなる。 にほんブログ村 にほんブログ村
『八月の青い蝶』
[2018年08月27日(Mon)]
『八月の青い蝶』(周防柳著、集英社文庫、2013年12月号「小説すばる」初出、文庫化は2016年)
岩国にゆかりのある作品などで、私が関心を持てるものについては機会があればできるだけ接したいと思っています。この作品は、小学生から高校までを岩国で過ごした周防柳さんによるもので、第26回小説すばる新人賞を受賞しています。
爆心地近くで被ばくし、同級生の多くを亡くしながらも幸運にも命をとりとめ、戦後を生き抜いた主人公は、急性骨髄性白血病によって余命いくばくもない状況で、最後を自宅で過ごすことになる。
妻と、仕事を休んで帰ってきた娘が忙しく受け入れの準備を行っているなかで、仏壇の中に、前翅の先端が欠け、不自然な損傷のしかたをしている青い蝶の標本を見つける。
戦争中のことについて多くを語ることのなかった主人公の秘められた物語とは?
73年前の8月、原爆の投下、そして敗戦を迎えた同じ8月にこの作品を読めたので、より印象に残るものになりました。 にほんブログ村 にほんブログ村
Posted by 村夏至 at 04:51 | 02読書メモ | この記事のURL | コメント(0) |
わくわく科学サマーフェスティバル終了180819
[2018年08月26日(Sun)]
毎年お盆の時期に、仮説実験授業を小学校低学年から大人まで数クラスに分けて1日楽しむ会を開催しています。
去年は久々に講師をしたのですが、今年は、2時間と少し長めに取ってあるお昼休憩時間に行うものづくり体験コーナーで、紙ブーメランのブースの担当と、受付などのスタッフして参加(合間に、お金の歴史に関する講座には受講生として参加)。
紙ブーメランは、工作用紙で事前に部品を作っておき、子どもたちには角を丸くはさみで切ってもらい、両面テープで貼ればできあがりというシンプルなものづくり。でもうまく飛ばせばちゃんと戻ってくるので、子どもたちにはいつも人気です。マスキングテープのコレクションも持っていって、完成した紙ブーメランを、好きなように飾ってもらいました。大量の色とりどりのマスキングテープを見て、自分の好みのものを見つけて貼っている様子は、生き生きとしていていつ見ても楽しい。
もう、かなりの年数行っていて、参加人数は少なめになっているのですが、授業やものづくりで楽しそうに過ごしている子どもたちを見て、メインで頑張っている知り合いは、「来年もよろしく」とスタッフに声をかけて終えました。
写真を撮りそびれてしまいましたのが残念。 にほんブログ村 にほんブログ村
Posted by 村夏至 at 20:07 | 05仮説実験授業 | この記事のURL | コメント(0) |
72『フジコ・ヘミングの時間』2018サロンシネマにて62
[2018年08月25日(Sat)]
『フジコ・ヘミングの時間』 (企画・構成・撮影・編集・監督:小松莊一郎、出演:フジコ・ヘミング、大月ウルフ、115分、2018年、日本ドキュメンタリー映画)
2018年、映画鑑賞72作品目にして、劇場での鑑賞62作品目。
60代に日本のテレビ番組がきっかけで世界的に一躍有名になったフジコ・ヘミングさんのドキュメンタリー映画。
とにかく、その存在感がすごい。
戦後直後、フジコさんが日本にいたときの絵日記が何度も出てくるのですが、これがとても味があってすばらしい。
世界各地にある彼女の家のことや、好きな猫や犬のこと、家具など好きなものへのこだわり、世界ツアーで様々な都市を訪れる様子、パリの自宅の世話をしてくれている男性2人のカップルのことなどなど、彼女の素顔がうかがえる。
本人のピアノ演奏がたくさん聴けるという点でも、なかなか幸せな気分になれる映画です。
9月20日まで、サロンシネマにて。
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藤原辰史講演会『食べること、考えること 「生産」から「分解」へ』を聴いてきた180818
[2018年08月24日(Fri)]
京都大学人文科学研究所准教授の藤原辰史さんを講師に迎えた講演会が、周防大島の八幡生涯学習むらで開催されたので参加してきました。
藤原さんは、ヒトラーの時代の食に関する歴史が主な研究テーマとのことで、ヒトラーが菜食主義者だったことから話しが始まりました。当時、菜食によってがんを減らすことができるということで、健康志向から菜食が流行っていたそうです。意外な一面です。
講演は、大きく3つのテーマに沿ったお話しでしたので、それぞれ印象に残ったことを1つずつメモ書きしておきます。
・食のドイツ史 食事のおいしい国として挙げられるのは、フランス、トルコ、中国で、共にさまざまな文化が交流する場所で、各地のお祭で競うようにおいしい料理が振舞われ、さらに宮廷があって、お金に糸目をつけずにそういった上手な料理人を集めて磨きをかけたことなどが理由だと考えられている。イギリスなどは、いち早く工業化が進展して、地域のお祭が廃れてしまったので、田舎にはおいしい料理がありながら、国全体としては料理の評判が悪いと言われている。
・給食の歴史学 学校給食の歴史を見てみると、1800年代の終わりに山形県のお寺がはじめ、1923年の関東大震災やその後の東北の冷害、第二次世界大戦の終戦後など、大災害時などの節目に子どもたちへの食事の保障という観点から広がってきた。現在は、大きな施設で作るセンター方式と、地産地消など独自の取組みができる小規模な自校方式の二つの方向に分かれている。
・食の哲学 18世紀の哲学者フォイエルバッハくらいしか、食について言及している哲学者はいないくらい、哲学と食というのは普通はあまり結びつかないが、食の歴史をテーマとして各地をまわっていると、元気な地域には芯となる考え方(これがある意味哲学?)を持っている人がいて、そういう人は周防大島で行われている「島のむらマルシェ」のようなマーケットにかかわっていたりする。 人間は、他の動物と違って、食事を共にするという面があって、食にまつわる話はいろいろと私たちが生きていく上でヒントになることが多い。
そのほかにも開発された毒ガスの有効利用として農薬に転用された話など、いろいろと考えさせられる興味深いお話しでした。
講演が終わって質問コーナーでは、質問に対して、こういうことも言いたかったのですと、いろいろと話しが続きました。
その中で、「なかなか社会が変わっていかないが、具体的にどうすればいいのか?」という質問に対して、「日頃持っている不安や不満を出し合える小さなサークルのような場を探したり、持つことが大切」と言ってた事が特に印象に残りました。
私も、日頃思っていることで、子どもたちなどに伝えたいことなどを、授業プランや資料にして仮説実験授業研究会のサークルで発表したりすることがあります。多くはわかりにくいなどと不評なのですが、たまに受けることもあったりして、不評でも好評でも、それを受けとめてくれる人がいるというのは、とてもありがたいことだなあと実感しているので。
当日、開場では、午前中は「島のあさマルシェ」で食事や野菜、手作り品の販売やワークショップ、夕方は夏の時期の土曜日に周防大島の各所でフラダンスを披露するサタフラと島のむらマルシェのコラボがあり、にぎわっていました(一番最後に踊った、子どもたちのうまさはなかなかでした)。 にほんブログ村 にほんブログ村
Posted by 村夏至 at 20:06 | 17料理・食 | この記事のURL | コメント(0) |
想&奏 〜音カフェ&絵本カフェ『暮らしにぬくもりを』で演奏してきた180804
[2018年08月23日(Thu)]
岩国子ども劇場が、主に未就学児親子(大人のみの参加も可)を対象に、絵本の読み聞かせやピアノ演奏などをのんびり楽しんでもらう企画に、ハング(ドラム)と鼻笛で参加してきました。
珍しい楽器と言うことで、楽しんでもらえたようです。みんなで食事をするときに、叩いて遊んでもらったりしました。
鼻笛は、面白いとは思っても、自分で吹いてみるには若干ハードルが高いと思っていて、念のために鼻笛に興味を持った大人にあげようと紙製の鼻笛を18個ほど作って持っていったのですが、意外な人気で、全部なくなってしまいました。少し練習したら音を出すことができていた人も何人かいました。
次回は、2018年10月23日(火)11時〜13時 詳しくは、チラシをご覧ください。
ちなみに、最近、埼玉からハンドパン(ハングとハングのアイデアをもとに作られた楽器の総称)6台を持って鹿児島まで、ハンドパン関係の知り合いをたずねながら旅をしている人が光市の虹ヶ浜海水浴場に寄って、「ハンドパンを叩く会」みたいな小さな会が開催されました。私も、ハンドパンつながりで声をかけられて遊びに行ってみました。
山口県内にハンドパンを持っている3人も集まって、9台が一堂に会して、いろんな音色を楽しませてもらいました。
埼玉の人も、(あんなにたくさんの人が住んでいるところなのに)ハンドパンのオリジナル楽器であるハングを触ることはめったにないらしく、楽しんでもらえたようです。
うまい演奏を聴いて、刺激になりました。にほんブログ村
Posted by 村夏至 at 20:04 | 06子ども劇場 | この記事のURL | コメント(0) |
71『沖縄スパイ戦史』2018横川シネマにて61
[2018年08月22日(Wed)]
『沖縄スパイ戦史』 (監督:三上智恵・大矢英代、114分、2018年、日本ドキュメンタリー映画)
2018年、映画鑑賞71作品目にして、劇場での鑑賞61作品目。
毎日放送ならびに琉球朝日放送アナウンサーを経てジャーナリストとして活躍している三上智恵さんと、琉球朝日放送記者を経てフリージャーナリストとなっている大矢英代さんがタッグを組んで、沖縄北部で第二次世界大戦末期に行われたゲリラ戦やスパイ戦など「裏の戦争」について、実際にその戦闘にあたった当時十代半ばの少年たちのインタビューを中心に明らかにしていくドキュメンタリー。
民間人を含む24万人が亡くなったとされる沖縄戦には、諜報や防諜、宣伝などの秘密戦に関する教育や訓練を目的として作られた東京の「陸軍中野学校」から42人のエリート青年将校たちが送られ、秘密戦のための「護郷隊」を組織したり、アメリカに接収される可能性のある離島では、作戦のじゃまになると、住民たちをマラリアの危険性のある別の島の山間地に無理やり疎開させ、実際多くの住民がマラリアによって亡くなったり、住民同士に監視をさせてスパイの嫌疑をかけて殺害したりといったことが起こされた。住民同士の感情の問題もあって、なかなか語られることのなかったことも含め、丹念に取材を重ねて事実に迫っていく。
「護郷隊」を指揮したエリート青年将校は、作戦が始まるまでは少年兵たちに勉強を教えたりして慕われていたことや、戦後何度も沖縄を訪れ、元少年兵たちと交流をしていた事実など、決して残忍な面だけではなかったことも取り上げている。
最近になって、沖縄の離島では、自衛隊の部隊の配属がされつつあったり、過去のこととしてでなく、現代にもつながる視点で描かれていて、辺野古への基地移転のことなども含めて、他人事でなく考えていく上でも観ておきたい作品。
横川シネマにて、8月31日まで。にほんブログ村
580_南瓜(カボチャ)の花に集まる和蜂たちの羽音
[2018年08月21日(Tue)]
まだまだ昼間は暑いのですが、朝晩が涼しくなってきて、もう一雨か二雨(台風でないことを祈る)来ると、毎朝水遣りをしなくても済むのではないかと思っています。
虫の音も、だんだん秋めいてきました。
南瓜の花に集まる和蜂たちのことを少し前に書きましたが、せっかくなのでその羽音を添付してみることにしました。写真の下に添付していますので、三角のしるしのところをクリックすれば音が出ると思います(あらためて聞いてみると、鳥や他の虫の音などいろいろ聞こえてきます)。
再生できない場合、ダウンロードは🎵 こちら この音だけ脈絡もなく聞くと、不快な音かもしれません。でも、花がどんどん咲く今どきの朝、南瓜のはたけに近づくとこの音が聞こえてきて、せっせと花粉を集めながら受粉をしてくれていると思うと、何となく安心するのです。
そして、近所でもらった苗に実った1番果がようやく収穫時期を迎えました。
また、はたけとはたけの間が2メートル近くある場所に繁茂していた草を軽く刈って、根を少し削り、その上に刈り取った周りに繁茂した草をかぶせて草が生えにくくした場所にそれぞれの南瓜のつるが伸びてきて、先端のほうは出会うようになってきました。にほんブログ村
Posted by 村夏至 at 20:48 | 03はたけ通信 | この記事のURL | コメント(0) |
島の寺子屋『「生産」から「分解」へ 食べること、考えること』藤原辰史講演会180818
[2018年08月11日(Sat)]
2018年8月18(土) 13時〜15時 八幡生涯学習のむら内「語らいの間」(周防大島町久賀1102-1) 料金500円、 同日9時より開催の「島のあさマルシェ」にて講演会の整理券を配布。
チラシのリード文に下のように書いてあり、 「生産中心主義という現代社会の不自然さを、生態学の生産、消費、分解という概念を軸に説き明かしていきます。来るべき世界のカタチとは?」 かなり、大風呂敷な感じの講演会。
でも、何だか気になるので、藤原さんの最近の著書『トラクターの世界史』(藤原辰史著、2017年、中公新書)を読んでみました。
1800年代の終わりに、(脱穀や収穫などはすでに機械化されていて)農業機械としては最後のほうに開発されたトラクターは、当初は馬と比べてうるさいことや石油を消費すること、自然から乖離してしまうことなどが批判されていたことや、戦争中は、トラクターの技術転用で戦車が作られたこと、乾燥した地域では、土壌を掘り起こすことによって砂漠化が進んでしまったこと、社会主義国では農業の集団化の手段としても普及したこと、日本での独自な開発の歴史など、先行研究を取りまとめてあります。
働く車と言う意味では、子どもたちには人気のある乗り物だとは思いますが、比較的注目されない機械と社会との関係について概観できるという意味では面白かったのですが、最後のまとめの部分に、「トラクターの社会的費用」(事故、公害、環境破壊、運転手の健康被害など)についても言及があるものの、数量的な裏づけ資料が少ないのが残念でした。本文中にも、トラクターの販売台数などの資料はあったのですが、グラフなどを使ってわかりやすくしてもらえるともっと良かったように思います。
私自身は、極たまに歩行型の小型の耕運機(私の住んでいるところでは、もっぱら管理機と呼びます)を使うことがあって、その威力にただただびっくりするものの、手の届く範囲の趣味のはたけをしているので、わざわざ耕運機を使う気にはなりません(鍬やスコップ、ショベルなどを使って手で耕すのが好きなのです)。しかし、機械化された大規模な農業が、今日の食糧生産のベースを担っていると言う意味では、大切な基礎研究だと思います。
当日は、テーマが違うので、もう少し農業全般とわたしたちの暮らしについてのお話になるのではないかと思われます。どんなお話になるのか楽しみです。
当日、八幡生涯学習のむらでは、9時から13時まで、こだわりの食や雑貨などが出店する「島のあさマルシェ」があり、13時から15時は講演会。17時から20時までは「SaturdayHULA×島のむらマルシェ」(サタフラは18時〜)と、盛りだくさんの1日になります。 にほんブログ村
Posted by 村夏至 at 04:45 | 04農業 | この記事のURL | コメント(0) |
70『レディ・バード』2018八丁座にて60
[2018年08月10日(Fri)]
『レディ・バード』 (監督:グレタ・ガーヴィング、出演:シアーシャ・ローナン、ローリー・メカトーフ、トレイシー・レッツ、ルーカス・ヘッジズ、94分、2017年、アメリカ映画)
2018年、映画鑑賞70作品目にして、劇場での鑑賞60作品目。
これは、文句なしに好きな映画です。
アメリカ西海岸の片田舎の女子高校生が主人公。
娘のことを何かと気にかけすぎて注意しすぎで嫌われている母親は、公立高校での治安が不安で、父親が失業しそうなど苦しい生活を送っている中、分不相応(?)な高所得層の多いカトリック系の高校に通わせている。
近くの公立大学に通わせたい母親と、何とか田舎を抜け出して東海岸のまちの大学に行きたいと願っている娘。
若者ならではのさまざまな失敗や葛藤を繰り返す主人公がキュートでいとおしい。 にほんブログ村
『ぬまがさワタリ 岩国いきもの大集合! シロヘビとゆかいななかまたち』180804〜180930
[2018年08月09日(Thu)]
2018年8月4日(土)〜9月30日(日) 入場料200円(団体割引などあり) 岩国シロヘビの館(岩国市横山2-6-52)
話題の児童書『ぬまがさワタリの ゆかいないきもの図鑑』(西東社)を出版している「生き物マニアのイラストレーター・ぬまがさワタリさんのイラストによる岩国ゆかりの生き物たちの解説コーナーが、岩国シロヘビの館に登場(カジカガエルなどの生態展示やオオサンショウウオの骨格標本などの展示も)。
夏休み、家族連れで訪れるのにぴったりです。
ちなみに、この期間、小中学生にはクイズの出題があり、正解すると、『ぬまがさワタリの ゆかいないきもの図鑑』のシロヘビの特別ページ(表裏)やシロヘビステッカーがもらえます。
なお、夏休み期間には、岩国の横山にあるいろんな施設が土曜日には、開館時間を18時まで延長しています(博物館以外の施設でもあわせて延長しているところがあるようです)。
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Posted by 村夏至 at 05:04 | 16雑感 | この記事のURL | コメント(0) |
579_広がる南瓜(カボチャ)ばたけ
[2018年08月08日(Wed)]
ようやく、南瓜たちが勢いづいてきました。
雄花がたくさん咲き始めたので、朝、水遣りのときに南瓜ばたけに近づくと、和蜂たちの羽音がにぎやかに聞こえてきます(和蜂は普通にしていれば刺されることはないので、たのもしく心地よい羽音です)。
雌花も咲き始めたので、受粉をしてやるのですが、私が受粉するより、蜂たちの方が早いと思うので、比較的近接して3種の南瓜を育てていると、どういふうに交雑するのかな、と思っています。交雑してもあまり気づかないかも知れないのですが、そのタネをとっておいて、来年植えるとどうなるのでしょうか?気になるものの、正確な検証はできそうもありません。
当初作っておいたはたけのスペースは足りなくなってきたので、草を鎌で刈り取り、浅く三又鍬で土を起こし、軽く草をとって、平鍬で表面の土を削り取り、周りで伸びた草で覆って、二つの畑の間をつなぐ部分に、南瓜のつるが伸びるスペースを作ってやりました。
その上にさらに、稲藁をかぶせてやれば、簡易な草取りとは言え、しばらくの間は草が生えてこないと思います。
こんなのと、
こんなのが、
実り始めてます。それぞれ近所からもらった苗を育てているので、品種はわかりません。
去年育てて自家採種したロロンもようやく雌花が咲いてきたのですが、位置がわるいので、つるを移動させようと思ったら、どこかにひっかかって、雌花が取れてしまいました。時々やってしまうミスです。雌花は簡単に取れてしまうのです(受粉しようとして雌しべに雄しべをつけるときにも花びらに手が当たって取れてしまうことがあります)。
水遣りから他の場所の草取りもあわせて、朝の7時前から10時過ぎまで、休憩をはさみながらみっちりはたけ仕事を行うと、汗がとめどなく流れてきて、2リットルくらいの水分補給をしました。
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Posted by 村夏至 at 21:51 | 03はたけ通信 | この記事のURL | コメント(0) |
第4回岩国市民歴史講座『五輪塔―墓標の時代的変化―』180728
[2018年08月08日(Wed)]
今回のテーマは、五輪塔。
五輪塔自体は、起源は中国にあるものの、立体的に具象化したのは日本であるらしい。 13世紀後半から武家の墓標として用いられるようになり、江戸時代に至るまで、武家やお金持ちに使われていたよう。
五輪塔とともに、石造遺物としてよく知られている宝篋印塔も、同じ時期に墓標として使われていていたようです。ちなみに、岩国では、全国的なものとは微妙に形が違うものが多いらしい。
岩国で一番有名な五輪塔は、吉川家墓所に用いられているものでしょう。
ちなみに、元々は墓標と言うのは個人個人に作られていたもの(しかも庶民のものは作られていなかった)で、現在のような○○家の墓というのは、お墓の土地がなくなってきた極最近(昭和に入ってから?)のようで、むしろ、最近はやりの散骨などはもともと行われていた方法だとも。
次回は、下記の通り。
テーマ:鵜飼い〜川漁・海漁〜 2018年9月22日(土)14時〜16時 岩国市中央公民館第2講座室(3階) 参加費200円
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Posted by 村夏至 at 04:42 | 16雑感 | この記事のURL | コメント(0) |
『寺尾紗穂 周防大島ライブ2018〜聞くこと・書くこと・歌うこと〜』を聴きに行ってきた180805
[2018年08月07日(Tue)]
かねてより聴いて見たいと思っていた寺尾紗穂さんのライブが、周防大島で開催されたので行ってみました。
好きな歌声です。歌詞や曲もいい。
個人的には、「孤独な惑星」がとてもよかった。
フラッシュをたいたり、他の人の迷惑にならなければ写真撮影可だったので、アンコール曲のとき、客席の後ろから撮影させてもらいました。
地域のわらべうた(周防大島の亥の子のうたも)や今年(2018年)90歳で亡くなった石牟礼道子さんの詩にメロディをつけた「白虹」なども素敵でした。
曲の合間には、周防大島で感じたことや、民話の里を訪ねて、それにまつわる話を聞いたり、原発労働者の話を聞いたり、関心の赴くままに、小さな物語を聴き、書き留める活動もしていることについての話もあり、もっとじっくり耳を傾けてみたい気もしました。
シンガーソングライターとしても、聞き書きなどの活動にしても、小さな物語を紡ぎ、それが普遍的なものにつながっていっている感じ。
これまで、you tubeで観るだけだったので、最新アルバムを購入。
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69『犬ヶ島』2018八丁座にて59
[2018年08月07日(Tue)]
『犬ヶ島』 (監督:ウェス・アンダーソン、出演;コーユー・ランキン、リーブ・シュレイバー、ブライアン・クランストン、エドワード・ノートン、ボブ・バラバン、101分、2018年、アメリカ映画)
2018年、映画鑑賞69作品目にして、劇場での鑑賞59作品目。
ウェス・アンダーソン監督の作品の最新作。
今まで観た中で個人的には、『グランド・ブダペスト・ホテル』が、一番好きです。人形をストップ・モーションで動画に仕立てた、かなりマニア度の高い作品。
近未来の日本のとある市で、犬の病気が流行り、人間への感染を防ぐため、ゴミ捨て場の島(犬ヶ島)に犬たちを追放することを市長が宣言する。そこに第一号として隔離された愛犬スポッツを救うため、単身乗り込んだ市長の養子の孤児アタリの冒険物語。
画面とテンポの密度の高さに、追いつけない部分もありながら、細かいこだわりなどに思わず苦笑が漏れてしまう。
監督の日本への愛が、少し溢れすぎ? にほんブログ村
578_小玉西瓜(スイカ)の破裂
[2018年08月06日(Mon)]
順調に育っていると思っていた小玉西瓜の2番果が、今朝の水遣りのときに見たら、破裂してしまっていました。このところの日照りのせいだと思われます。
仕方ないので、採って、まだ、破裂したばかりなのでしょう、虫などに食べられてもいなかったので、念のために味見してみると、意外と甘い。
7月初旬に実り始めたので、まだ1ヶ月経っていない。それにしては瑞々しくて、すごく甘いまではいかないものの、一応食べられる程度の甘さがある。
冷やして食べることにしました。
今年は、晴れの時が圧倒的に多いので、日照時間が多いために実りが早いのでしょうか。 にほんブログ村
Posted by 村夏至 at 05:09 | 03はたけ通信 | この記事のURL | コメント(0) |
『電気工学の父 藤岡市助』180708〜0902
[2018年08月05日(Sun)]
2018年7月8日(日)〜9月2日(日) 岩国徴古館にて 入場無料 月曜休館(月曜日が祝祭日の場合は翌日)
江戸時代の末期に岩国の武士の家に生まれ、のちに日本の電気工学のパイオニアとなり、東芝の創業者の1人として活躍した藤岡市助さん。今年没後100年にあたることもあり、その功績をまとめた展示を、岩国徴古館で開催しています。
豊富な資料を、概略からより詳しめの3段階にわけたパネルで解説してあり、さらに、藤岡市助さんのイラストキャラのついたキャプションで、ちょっとした小話を書くという工夫が見られる展示内容になっていて、明治初期の日本の工業化の基礎となる電気工学の発展に寄与した藤岡さんのことが概観できます。
等身大?の藤岡市助さんと写真を撮れるコーナーも。 にほんブログ村
Posted by 村夏至 at 06:11 | 16雑感 | この記事のURL | コメント(0) |
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