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182_大きく立派なカボチャの雌花『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』
『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』(ドキュメンタリー映画、1999年、監督:ヴィム・ヴェンダース)
![]() キューバのことが出たので、ついでに。 キューバというと、思い出すのはこの映画。アメリカのギタリスト、ライ・クーダーさんがキューバを旅したときに、キューバ国外ではほとんど知られていなかったミュージシャンたちとセッションを行ったのがきっかけとなって製作された同名のアルバムが元になり、ライさんがキューバを再訪した様子や、キューバでの日常生活、そして、最終的にカーネギーホールで彼らが公演をするまでを追っています。特別劇的なストーリー展開があるわけではないものの、出てくる老人(失礼?)がみんな魅力的で、年を取るのも悪くないなあ、とそこはかとなく思わせるような、やんわり元気になる、私の好きな作品です。 ![]() 『世界がキューバ医療を手本にするわけ』
『世界がキューバ医療を手本にするわけ』(吉田太郎著、築地書房、2007年)
![]() 長野県農業大学校に勤める吉田太郎さんが、正月休みや5月の連休を利用してキューバに取材して書き上げた本。 6月5日に岩国で行った、『松元ヒロソロライブ』の中で、ヒロさんがピースボートで中南米を訪問した話の中で<軍隊を何万人も派遣している国がある一方で、キューバは海外に3万人も医師を派遣している>と話していたことが印象に残っていたので目にとまったのです。 吉田太郎さんは、同じ築地書房で『200万都市が有機野菜で自給できるわけ』という、やはりキューバの本を書いていて、ソ連が崩壊して、それまでの支援がなくなって急激に経済が危機的状況に陥ったキューバの都市で、空き地やポットを利用して食料を作って乗り越えていった過程をレポートしていて興味深かったのですが、こちらは自身の専門分野。 今回の本は、自分でも「医療についてはズブの素人」と語る著者が、医学を学んだことがあり、日本に留学経験もある元在日キューバ大使館に勤めていたバヨナさんの通訳などについての全面的な協力により完成したようです。 最初に、世界各国の一人当たりの所得と、乳幼児死亡率の相関図が示され、全体としては所得が高いほど死亡率が低くなっているという相関がみられるのに、キューバはアメリカより圧倒的に所得が低いのにアメリカよりも死亡率が低くなっているということからはじめています。 その背景には、ホーム・ドクター制を徹底し、ソーシャル・ワーカーを配備し、ソーシャル・キャピタルと呼ばれるコミュニティ内の人間関係の絆を強めることによって、予防医療を進める一方で、ハイテク化と代替医療を同時に進めるなど、国策として医療に取り組む姿勢があることを解説してくれています。 災害地などに医師を送る制度も確立しているので、万単位の医師を海外に派遣しています。キューバでは医師でも決して給料が高いわけではないので、海外に行けば、給料のよりよいそこの国に亡命してもよさそうなものですが、それほど多くない(いることはいるらしい)のは、教育(医療に対して使命感を持つような教育?)に負う部分が大きいのかなと思います。海外への医師派遣は、アメリカからの経済制裁を受けているキューバの海外へのアピールの部分もあるのでしょうが、それを差し引いても、実際に国際社会に貢献しているというのは素晴しいことだと思います。 全体的に駆け足で、消化不足気味なところを感じますが、こういう取り組み方もあるのだという例として考えさせられます。 ![]() 181_モロッコ豆の三態変化出張hanare@秋吉台_参加記
森の学校 芸術村エコ・スタディズ1
コミュニティを勝手に作るための5W1H 秋吉台国際芸術村にて。 こんなよくわからないイベントに、予想に反して約30人の参加(私もその中の一人)。主催者の方も山口県内の新しいコミュニティ活動や市民活動を行っている団体のところに出かけていって声をかけるなど努力をしていたそうですが、それにしても、参加者の自己紹介に、それぞれコミュニティというものに何らかの関心を持っていることが感じられたのが印象的でした。 仕事ばかりで社会との接点がないと感じている人、限界集落で新しく農業をはじめた若者、大学で共同体について研究している人、将来的に家を開放してコミュニティレストランのようなものをやってみたいと考えている人、共同でギャラリーを運営している人などさまざま。秋吉台国際芸術村での開催だから、芸術系の人が多かったのかなという傾向はありましたけれども、話はコミュニティをめぐって多岐なテーマにわたり、参加者からの意見もたくさん出て、興味深かったです。料理もおいしかった。 今の社会の閉塞感からか、人と人とのつながりとしてのコミュニティというものが見直されているように感じます(この3日で私が参加したイベントは、全て“コミュニティ”でくくることができるくらい)。私は、一つのコミュニティで全てを網羅してやってしまおうとするのではなく、同時多発的に、いろんなところで、自分の関心領域からはじめて、いろんなコミュニティができて、そこに深く関わる人、ちょっとのぞいてみる人、所属してみたり離れてみたりしながら、新しい、それぞれの人にあったコミュニティというものが出来ては消えすればいいのだと思います(私も模索していきたい)。 途中で近くに雷が落ち、インターネットが不通になったため、プログラムの中で予定されていたイスラエルからの参加がかなわないというハプニング(それでも、国際電話をメガホンで拡声してやろうとしたのですが、まどろっこしいのですぐに断念)があったのが少し残念でしたが、それにも増して楽しいイベントでした。 ![]() 映画『おやすみアンモナイト』
『おやすみアンモナイト』(2009年、監督:増田俊樹)
![]() 横川シネマでの初日の6月26日(土)には、ドキュメンタリー『素人の乱』&トークショーが同時にあるというので行ってみました(横川シネマへは2日連続通い)。 「素人の乱」というのは、映画の主役のモデルとなった松本哉さんが店主をしているリサイクルショップの名前。松本さんは、そこを拠点に仲間たちと路上DJイベントやいろんなデモ、区議会議員選挙に立候補して選挙活動として路上ライブを行うなど、一言では言えないやんちゃぶりを発揮する人。 イベントではまずその松本哉さんの活動を記録したドキュメンタリーフィルム『素人の乱』を上映。これが、はっきり言って面白かった。 そのあとのトークショーでは、松本哉さん本人と、松本さんの仲間でネットラジオ素人の乱のパーソナリティもしている山下ヒカルさん、そして来る予定だった監督の代打として、『おやすみアンモナイト』に出演していた女優の大塚麻恵さん。そしてもう一人(だれだかよくわかりませんでした)の4人が登壇。司会は、横川シネマの溝口さん。 「松本哉脚本協力とあるけど、いきなり脚本を渡されて、ラストがあまりだったので、それはないでしょ、と言っただけ。私とは別物だと考えてください」という松本さんの話からはじまって、映画とはほとんど関係ない話ばかりでしたが、松本さんの肩肘張らない雰囲気や、大塚さんの見た目よりしっかりしたおしゃべり、「景気が悪いのは私のせいです」といきなり言い放って、「0円ショップ」という物々交換のようなお店の話をする山下さんなど、意外に面白かったです。 『おやすみアンモナイト』はというと、うーん。帰りの電車の時間があったので最後の20分を観ることができなかったのですけれど、前段のドキュメンタリーとトークに比べて、イマイチでした。 ![]() トークショー「広島から祝島へ」
この週末は、3つのイベントに参加してみましたので簡単な報告を。
まずは、6月25日(金)シャリバリ地下大学夜間部の企画で、映画『祝の島』を見た後に、初日のシンポジウムから始まってテーマごとのトークを5日間、1週間の間にやってしまうという企画の最終日。 映画の上映は午後6時半からだったので、間に合わず、はじまって少ししてから観ました。周防大島で観ていたので2回目だったのですが、2回目のほうが内容をじっくり観ることができて面白かったです。これはスルメのような映画かも。 シャリバリ地下大学というものにはじめて参加してみましたので、いつもかどうかはわかりませんが、トークは、若干身内感の強いものでした。ただ、前日までのトークで話されたことも出てきたのはよかったし、また、面白そうなテーマがあったら行ってみようかなとは思いました。 特に印象に残ったのは、『「みる」から「つなぐ」へ』というテーマにもかかわらず(だから?)、登壇者からの、「いろいろ活動しているけれど、広島では身近に語りあう人がいない」という言葉。日ごろ、人と接することも多いと思われるのに、それでも、何か人とつながっている実感が持てないという意味なのかなあと、勝手に想像したのですが、都会に限らず、今の閉塞感というものを象徴しているような気がしました。 『祝の島』で描かれている、島の日々の暮らしというのは、何となく懐かしく、私たちの日々の暮らしを考えさせてしまうのは確かです。 ![]() 180_小玉スイカの雌花179_自然薯の支柱立て178_キュウリやナスの成りはじめ『ひとりの午後に』
『ひとりの午後に』(上野千鶴子著、NHK出版、2010年1月)
![]() ちょっと、エッセイでも読んでみたいなあと思って本屋で本を眺めていて目に付いて取ってみた本。 上野さんの本はすでに何冊か本を持っていて、鋭い論調の社会学者というイメージだったので、2007年に『おひとりさまの老後』という本でブレイクしたのが少し違和感があったのですけれど、さらにエッセイまで書くとは。 <私は研究者だから、「考えたことは売りますが、感じたことは売りません」とこれまで言ってきた。(略)この本のなかで、私は禁を犯して感じたことを語りすぎたかもしれない。> の言葉の通りの作品。 エッセイなので、どこがというのは書きにくのですが、上野さんの人柄がにじみ出ていて心に残ります。 ![]() 177_ゴーヤの花名前などはどうでもいい
野菜を育てたり、野鳥や野草を見たりするのが好きなので、そういったことに関する本を読んだり調べたりするのも好きで、名前もだんだん覚えるようになってしまいます。
ブログをはじめてからは、少しは調べとかなきゃと思って、それまで以上に名前を意識するようになってしまった部分もあります。 私たちは、言葉があるから考えることができるということもあるので、言葉を知ると理解が深まるという面があるのですが、時々ふと、別に名前を知りたいわけじゃないんだよな、と思ったりします。 名前は人間が勝手につけたもので、本人たちは、別にそう呼ばれたいわけでもないし。知りたいのは、自然の仕組みの不思議であったり、そういったものたちとの、じかな触れあいであったり、(大げさに言うと)宇宙を感じることであったりするので。 それでも、名前や細かな知識を知っていくと、どんどん知ることにはまってしまいそうになることがあります。そういうのが、マニアというのかもしれません(それはマニアの一側面で、それだけではないし、マニアの視点というのはなかなかユニークなので、いろんなマニアが知り合いにいると楽しい)。 そして、知っていることを何気に自慢してしてしまっているなあという自分がいたりして・・・。考えるための言葉なのに、ただ言葉を増やすことが目的になってしまうことがあります。 それはそれで楽しいのですけれど、何をしているんだかって思うことがあります。 ![]() 176_枝豆が好きなマルカメムシ
枝豆の好きな体長5ミリ程度の小さなマルカメムシが増えてきたので、素手で取って、水を張ったバケツに落として駆除しました。
前にも書きましたが、合成洗剤などを水に溶かすと、界面活性作用で、体の表面にある呼吸孔などから水が入って早くに沈んでしまいますが、実はただの水でもそのうちに沈んで死んでしまいます(無駄に洗剤をつかわないようにしたいものです)。 様子を見ていると、あがきながら苦し紛れに時々あの臭いにおいを放出しています。水に浮かんでいて抵抗が少ないので、放出した瞬間に作用反作用の法則+におい成分が水面に広がる勢いで、放出した反対方向に進みます。そして、多分脂分が含まれているからでしょう、水の表面がわずかに虹色のマーブル模様の帯に彩られます(ちなみに、水がにごっているのは土が残ったままだったので)。 ![]() バケツの中にだんだん臭いがたまって立ち込めてくる中、じっと様子を見つめている私は、とても残酷な観察者です。 ![]() 【No Nukes Relay】シャリバリ地下大学夜間部 横川シネマ校舎『祝の島』公開記念トークイベント
「みる」から「つなぐ」へ―映画と日常をつなぐ七日間
祝島のドキュメンタリーフィルム『祝の島』の横川シネマでの上映にあわせていろいろイベントが行われています。 今週になって気づいたのすが、この記事のタイトルにしている長いタイトルのイベントが行われています。 6月19日(土)のシンポジウム「広島と祝島をつなぐ」からはじまって、 6月20日(日) トークショー「海と土をつなぐ」 21日(月) トークショー「釣り人へとつなぐ」 22日(火) トークショー「身体へとつなぐ」 24日(木) トークショー「アートへとつなぐ」 25日(金) トークショー「広島から祝島へ」 平日の時間は、映画上映18:30〜 トーク開演20:20〜 主催は、ヒロシマ平和映画祭 シャリバリ地下大学 横川シネマ 私としては、土日は山口市に行っていたし、平日はなかなか参加が難しいのですけれど、テーマも切り口も興味深いので、いろんな人が参加して関心が高まるといいなと思います。 ちなみに、No Nukes Relay(ノーニュークスリレー)のブログがあって、そこに6月6日に横川シネマで『祝の島』の先行上映の時に行われた、「纐纈あや(『祝の島』監督)×二階堂和美(広島のシンガーソングライター)トークショー」の詳しい報告が掲載されてるのを見つけてしまいました。面白いです。 ![]() ほぼ四季をひと回りしました
2008年の6月23日にブログをはじめてちょうど2年になるのですが、途中1年1ヶ月ブランクがあったので、今日で1年一回り(実際には10月から11月にかけての1ヶ月が足りない)となりました。
はたけの記事は、基本的なことは繰り返しなので少なくなるかもしれません。それでも新しい発見はあるし、芽が出れば出たで、花が咲いたら咲いたでうれしいし、書いたかどうだか忘れたりするので、ぼちぼちは書くのでしょう。 一回りになったのを機会に、左側のカレンダーの下に、グーグル検索を追加してみました。このブログ内でこんな記事があったけどどこだったっけというときに探すのに便利です(私が使いたかったので)。野菜の名前を入れれば、その野菜についての記事が、書名を入れれば、読書メモが、キーワードを入れれば、関連記事がすぐに探せると言う寸法です。 前から付けたいと思っていたものの、ずぼらなので調べていなくて、ちょっとその気になってカンパンのブログのトップページ(左上の小さなCANPAN BLOGというロゴマークをクリックしたら出てきます)の左側にあるブログ入門と書いてあるバナーをクリックして調べたら簡単に設定の仕方が出てきました。 出てきた呪文(プログラム)を少しだけ変更して、サイドバーの機能追加のところにコピーして、機能を追加するだけ。ものの10分くらいでできました(昨日の夜のことです)。 便利な世の中です。 おっと、ブログが一回りした話でした。昨日までの総記事数が666。今後ともそれぞれの関心の持てる部分でお付き合いいただけるとうれしいです。 ![]() 175_ブルーベリーの実が色づきましたBESIDE
NANAという「足もとの平和と自然保護をねがう、山口県在住の女性7人で2009年11月11日に結成されたちっちゃなグループ」。
そのNANAが企画したBISIDEという展示会が、山口市の菜香亭で6月19・20日の両日開催されるということを、ホームページで知って、19日には山口市芸術情報センターのワークショップに参加したので、帰りに寄ってみました(企画についての詳しくは、NANAのホームページで)。 障害福祉サービス事業所周南あけぼの園という、障がいを持つ人たちの「はたらく」を支援する施設で働く人たちの絵画作品や帆布を使ったハンドメイドのバッグや小物の展示販売。そして、山口県内の若手クラフト作家によるBESIDE(そばに)というテーマに沿った展示やこだわりの食品の販売も。 ほんわかのんびりした雰囲気の展示。この企画の告知にも使われた、のぞみさんの絵画がくっきり力強く、印象に残りました。 会場となった菜香亭は、明治10年ごろに料亭として創業し、山口の迎賓館として著名な人々がつどった場所で、現在では、週末にはお茶席が開かれるほか、貸しイベントスペースとして利用されており、私ははじめて館内に入ったのですが、なかなか趣のある建物で、こういったイベントにぴったり。 ![]() SL山口号
6月20日、YCAMで『ポリティカル・マザー』を鑑賞しての帰り、歩いて山口線の湯田温泉駅に到着して、時刻表を見たらちょうどいい時間だと思ってホームに出ると、SL山口号が近づいてきました。間近に見るのははじめてです。
女性の駅員さん(最近女性の鉄道職員が増えてきましたね)にたずねたら、520円の指定席料を支払ったら乗れるということでしたので、ちょっと奮発して、乗ってみました。 数駅分なので、たった十数分でしたが、ちょっとリッチな気分。 ![]() 時折鳴らす柔らかな汽笛の音がここちよい。 沿線の人たちも、慣れているだろうに、手を振る親子連れなどもいて、間近で手を振っていた子どもに私も手を振り返しました。こういうの好きです。 一番前には、特別に展望室があり、鉄道好きそうな親子が。子どもは、ちょっとぎこちなくだぼだぼの車掌服を着て、お父さんは、列車の音を録音しているのでした。 ![]() 174_小さな枝豆の花
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