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MI ジャーナル

―はたけと芸術を楽しみつつ、仮説を立てながらいろんな人と協働して問題解決を図り、子どもとともによりよい社会を目指していきたい、そんなことを考えている人のヒントになりたい―


キーワードは、農業(はたけ)・仮説実験授業・楽しさ・子ども劇場・芸術文化・冒険遊び場(プレイパーク)・チャイルドライン・協働などなど(ただし、私の中でつながっているだけで、それぞれに直接的な関係があるわけではありませんので、誤解のないようお願いします)


「MI ジャーナル」とは、Micro Intermideate Journal(マイクロ・インターミディエット・ジャーナル)。元のタイトル「農芸楽仮説変革子ども」は私の関心領域のキーワードをつないだだけだったので、2010年3月3日より、私の日々の情報発信という意味で、MI(村夏至)ジャーナルとしたのですが、2014年9月4日から、MIの意味を変えて、小さいながら何かのきっかけや何かと何かをつなぐ内容にしたいという意味の名称にしました(詳しくは、カテゴリー「21MIジャーナル」をご覧ください)。

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『戦争はなぜ起きるのか?』

[2010年03月31日(Wed)]
九条寺子屋シリーズ@
『戦争はなぜ起きるのか?』
〜九条の意義を考える〜

2010年4月4日(日)14時〜16時
岩国市中央図書館 視聴覚ホールにて
入場無料


「九条の会岩国」の主催のイベント。

1部は、絵本の投影と朗読『六人の男たち』(偕成社)
6人の男たちはもっともっと金持ちになりたいと軍隊を雇い準備する。戦争がおかしなことで始まってしまうが・・・ 悲惨な結末が待っていた。

2部は、講演『戦争はなぜ起きるのか?』
講師は、かつて「ズッコケ三人組」、現在「ズッコケ中年3人組」で人気の作家 那須正幹さん。自ら被爆者として、戦争に関する作品も多く、「九条の会山口」の世話人としても活躍しています。

図書館とは直接関係ありませんが、図書館での開催にふさわしい内容の会です。
シリーズ@とあるので、どんなシリーズになるのか興味があります。



失敗する自由のあるカメラ ローライ35s

[2010年03月31日(Wed)]
カメラのコレクターではないので、フィルムカメラはほとんど手放していますけど、唯一とってあるカメラがあります。

その名は、ローライ35s


とてもコンパクト、なわりに、ほとんど金属とガラスなので、ずしりと重い。デザインが素晴らしく、従来のカメラとはちがって左側にフィルムの巻上げレバーがついていたり、フラッシュのホットシュー(接続金具)が底面についていたり、とゼロベースで考え直したようなつくりが楽しい。誤作動をデザインによって避ける工夫なども見られます。

そして、何よりいいのは、露出計がついているものの、シャッターは機械式だし、絞りもピントも手動なので、電池なしで(フルマニュアル)撮影することができる点です。

カメラ前面についているダイヤルなどで、すべてをコントロールすることができます。



すべて、自分でコントロールできるので、成功するも失敗するも自分次第。いまどきのカメラにない失敗する自由があります。

ただし、そういえるのは、マニュアル撮影をある程度積んで、その時々の明るさや距離などを読めて、カメラをある程度使いこなせることが条件(絞りとシャッタースピードをその時の明るさにあわせて自分で選択する必要があるので)。

「修行を積むまでは自由を語るな」と言っているのではなくて、「誰でも少しの基礎知識と経験があれば、自由になれる」(逆に言えば、基礎知識と経験は必要で、それは、例えば、社会における自由のことで言えば教育の役割でしょう)ということを言いたいのですですけどね。


ちなみに、このカメラ、中古で十数年前に買ったとても古いものですけど、トラブルなどなくて、ギミックも見事で、時々使いたくなります。



「岩国検定」のホームページができています

[2010年03月30日(Tue)]
以前記事にした「岩国検定」。協力者もあつまり、実行委員会が結成されて準備が進んでいるようで、3月25日付けでホームページが作られているのをたまたま発見しました。

例題などもあって楽しめますので、是非ご覧ください。「岩国検定」で検索すれば、たどりつくことができます。

また、メールアドレスもあるので、アイデアなどがあれば送るといいのではないかと思います。多くの人が参加して盛り上がるといいですね。

たまたま中心メンバーと出会って少しだけお話をしたら、「そんなことをやって何の意味があるのか」などと心無い書き込みも散見されるようです。こういうことってインターネット文化の中では避けられないのかもしれませんけど、いやなものです。そういうコメントを知らない人からされると、意外と受けるダメージが大きいのを知ってか知らずか、やっかみなのか何なのかわかりませんが、何かやろうとしている人の足を引っ張るのはやめて欲しいものです。そういうのって、無視するしかないのですけど、それでやる気のある人の気が少しでもそがれてしまうのはもったいないなあと思います。


うそのグラフ1「足切りグラフ」

[2010年03月30日(Tue)]
グラフは、「数量の変化をビジュアル的にわかりやすくしたもの」ということは以前に書きました。

だからこそ、結果としてウソになってしまうことがあります。

一番よく見るのは、「足きりグラフ」とよばれるもので、例えばこういったグラフです。


大気中の二酸化炭素の濃度の変化を表したものですが、300あたりからはじまっているので、見た目、二酸化炭素の濃度がこの40年の間に何倍にもなったようなイメージです。

しかし、本当のグラフに書き直してみると、

実際の変化のイメージは、こうしないとわかりません。確かにこれだと間抜けな感じになるので、悪意なく(善意で)、300ppmを省略して書いてしまう気持ちはわからないではありません。しかし、最初のグラフでは、イメージとして変化が強調されすぎてしまい、本来の「数量変化をわかりやすく」というグラフの特徴を、結果として悪用してしまっているのです。

ちゃんと縦軸は310からはじまっているのは、描いてあるのだから、下に300があるのは想像できるはずだからいいのではないか。と思う人もいるかとは思います。しかし、ビジュアルによるイメージは想像以上に強いものであるということは配慮しなくてはいけません。

このグラフの場合、縦長すぎるので、縦軸を圧縮すると、もっとなだらかなグラフになり、二酸化炭素濃度は高くなっているけど、むちゃくちゃ高くなっているわけではないことがわかります。

ちなみに、このグラフが掲載されていたのは、『ふしぎの植物学』という本で、現在読んでいて、面白いので、近々紹介記事を書く予定です。「足きりグラフ」は、新聞などに多用されているのでそこから取ってこようと思っていたのですけど、たまたま目に付かなかったので、このグラフを使わせてもらいました。

改めて書くと、「足きりグラフ」はウソのグラフですから、描いてはいけません。ウソのイメージをグラフで強調するのはグラフの悪用です。差を強調したいのなら、数字で表に書くべきです。


ルミックス G 20o/F1.7 ASPH.

[2010年03月29日(Mon)]
1ヶ月待ちとなっていた、マイクロフォーサーズ用レンズ、ルミックス G 20o/F1.7 ASPH.が、予想したより早く今日入手できました。

オリンパス ペン ライトには、やはり、パンケーキレンズと言われる、薄いレンズがよく似合います。


かつてオリンパOM-3Ti blackで使っていた40o/F2と同じ画角で、より明るい。使い道の多い便利なレンズだと思います。


オリンパス ペン ライトのアートフィルター試写

[2010年03月29日(Mon)]
春のこの時期になると、通勤途上のあるスポットがちょっと時期をずらしながら花盛りになるので、一度写真を撮ってみたいと思いつつ、何年も過ぎていて、ようやく今日少し早めに家を出てみました。

買ったばかりのオリンパス ペン ライトのアートフィルターを試してみたいという目的もあったのです。
普通に撮ると、


ファンタジックフォーカスだと、


トイフォトだと、


ジオラマだと、


ポップアートだと、


なかなか楽しめます。
他にも、荒い白黒やセピア調などもあります。


ますます焚き火であそぼう2010 その2

[2010年03月28日(Sun)]
焚き火遊びの場所は、現在は竹が繁茂しているために見晴らしはよくありませんが、かつて見晴らしのよい高台の花見所だったようで、樹齢数十年と思われる立派な桜が10本くらい植わっています。


定番の焼きイモも、冬を越してとても甘い。
今回の発見は、誰かが持ってきていたチョコレートと一緒に食べると、焼きイモがケーキのベースのような役割を果たして、スイーツのような味わい。


シーソーも健在。


ブランコや木登り遊びも楽しい。


天候が不安定で、ときおり小雨が降ったりしましたけど、たっぷり楽しみました。
最後に残った草木灰は、畑にもどします。
持って降りて、畑に少しくぼみを作ってまだ生きている炭を置いて、ちょっと回りの草をとって上にかぶせると、草も燻されて灰になります。



ますます焚き火で遊ぼう2010

[2010年03月28日(Sun)]
今年4回目の裏山での焚き火遊び。

今回は、予想通り遊び場にタケノコがではじめていました。


早速、小ぶりのものをアルミホイルで包んで、焚き火で蒸し焼き。


ナイフでスライスして、そのままでか、塩や醤油を少しつけていただきます。
ちょっぴりあくがあるので、たくさんは食べれませんけど、最高においしい。


タケノコがきらい、と言っていた子どもまで、「タケノコ好きになった」とまで言わしめる味。

上を見上げると、八分咲きの桜が青空に映えています。




「中国製冷凍ギョーザ中毒事件」について

[2010年03月28日(Sun)]
犯人が逮捕されたということで、2年ぶりに話題となっている冷凍ギョーザ毒物混入事件。

ちょうど、この事件が起こった直後に、食品の安全研修や院内感染への対応研修などを行っている方のお話を聞く機会があって、「これは毒物の濃度から言って、テロ(人為的な事件)ですから、防ぐのはとても難しいです。遠回りのようですが、一番効果的な対応は、挨拶などからはじめる教育です」
と言われていたのが印象に残っています。

私も当時そう思っていたので、すごく納得しました。
そういう事件は、文化の違いなどから起こる可能性があって、ただ単純に工場の管理体制を強めるだけだと、逆に、働く人たちのストレスをためる結果になって、ますますそういう事件が起こるのではないかと心配したものです。

幸い、それ以降は食品関係の目だった事件は起こらなかったように思いますけど、人為的な事件が起こる場合には、その背景にある過剰な労働(文化的な違いから来るものだったりするので、必ずしも日本の基準で劣悪な労働とは限らない)によるストレスなど不満のようなものがあるはず(今回は、個人的な借金問題だったのかもしれませんが、ちゃんとニュースを追っていないので知りません)なので、そういったストレスを現場でどうやって解決していくのかということが一番大切なことだと思います。

それには、締め付けるような教育ではなくて、いい意味での職場内でのコミュニケーションを基礎にした職場研修などが重要な役割を果たすと思います。

今流行の地産地消を進めても、現状では多くの食品を中国から輸入せざるを得ない状況にあるのですから、誰かの責任にするのではなく、事件を防ぐためにどういった協力ができるのかというのを考えていくべきでしょう。


里山カフェ HAKU

[2010年03月27日(Sat)]
以前の記事で紹介した「ペルーの魅力満載フェスティバル」の関連イベントとして開催されるフォルクローレコンサートの会場となる「里山カフェ HAKU」(岩国市美和町)


雑誌くるとんのプレゼントでHAKUのケーキが当たったので、日程を調整して相棒と行こうかと思ったのですが、期限が近づいてしまったので、単身で行くことに。


プリンのケーキと、ローズヒップティ(?)をおいしくいただきました。
店内はこんな感じです。


木としっくいをふんだんに使ってるナチュラルなお店。
入り口にはこんな札が。


階段から見ると、こういう感じ。


気さくなオーナーも魅力です。

4月17日(土)
里山カフェHAKUコンサート
13時30分〜14時30分
「MAYA」のメンバー3人によるミニ演奏会(有料)
0827-96-0897




「薄墨桜を愛でる会」現地

[2010年03月27日(Sat)]
本日、3月27日から宇野千代生家の展示替えがあり、「私にとって桜は幸福の花」が始まり、最初の2日間は、「薄墨桜を愛でる会」。


生家内にある宇野千代さんが手ずから植えた2本の薄墨桜は、エナガやメジロが飛び交う中、今まさに満開。


部屋の中は、撮影禁止ですけど、ちょうどアートディレクターの樋口さんがいらっしゃったので、趣旨を説明して、ブログへの掲載の了承をいただきました。


庭に沢山生えているもみじは、これから新芽が出てくるところ。新緑の時期には美しいそうです。
イベント中なので、宇野千代さんが好きだったといういがもちとお茶が楽しめます。


久々に訪問してみたのですが、なかなか落ち着ける場所です。
9月13日までの期間中は、火曜・お盆以外は毎日午前10時〜午後4時。入館料200円(一般)


119ブロッコリーが咲き始めました

[2010年03月27日(Sat)]
ブロッコリーの花も咲き始めました。

普段食べているつぼみが、だんだん全体的に広がってきて、淡い黄色の花が咲きます。


まだ、完全に全体的に花になってきてはいないので、もう少しの間は食べることができます。


大人のワイン会 in アペラシオン

[2010年03月26日(Fri)]
昨日も飲み。

今週は、歓送迎会でもないのに3日も飲みが入っていて、仕事を始めて以来こんなことははじめてかも。

昨日は、ワインバー アペラシオンが主催している「大人のワイン会」の第54回目。以前の記事に書いたように、ハングの演奏を余興で行うことに。

今回のテーマは、オーストラリアンのワイン。

オーストラリアには2300のワイナリーがあるけど、大手13社が75パーセントを占める寡占市場で、99パーセントは早期熟成のテーブルワインだそうで、1825年に本格的なぶどう畑が開かれ、現在では生産量世界6位、輸出量4位とのこと。

などと薀蓄を聞きながら、1869年からワイン作りを行っている、オーストラリアとしては老舗のマクギガン社の3種のワインを楽しみました。



最初は、クラシック ソービニヨンブラン(白)、そして、クラシック メルロー(赤)、そして、クラシック シラーズ(赤)。どれも比較的軽く飲みやすいワインでした。



そして、演奏は?
思っていたようにはできませんでしたが、珍しい楽器ということで、楽しんでいただけたようです。
隣にいた、以前バグパイプでこのワイン会のゲストになった人とひとしきり話して(というか、一方的に話して迷惑だったかも)、最終電車になりました。


iPAQ212のキーボード接続成功

[2010年03月25日(Thu)]
故障して交換となったiPAQ212とワイヤレスキーボードRBK−2000BTUの接続。


前の個体ではコメントして助けてくれた人までいたのに、うまく接続できなくて、あきらめかけていたところ、昨日の夜試しにやってみたらすんなり接続できました。ソフトの不具合があったのでしょうか。怪我の功名?

これで、長文入力も楽にできるようになります。


『パチャママの贈りもの』

[2010年03月24日(Wed)]
『パチャママの贈りもの』(2009年、監督:松下俊文、日本・アメリカ・ボリビア合作映画)


南米ボリビアのアンデス高地の塩湖で塩を切り取って暮らす親子が、その塊をリャマで辺地へ運ぶ塩キャラバンの旅にでかける様子を、淡々と描く映画。

青い空、白い塩の原、美しい夕日。素晴らしい景色の中で、営まれる先住民の素朴で優しい暮らし。

“パチャママ”は、インカ帝国の末裔、アンデス先住民の言葉で“母なる大地”のこと。父は、近くの割のいい観光ホテルの建設現場の仕事より、つらくても車が行けないところもあるからとリャマでの塩を運ぶ仕事を続ける。道すがらの何気ない出来事や、塩と交換するトウモロコシやカボチャなどの恵み。自然と人々が共生する様子は、“母なる大地”と一体となった姿そのもののように感じられる。
フォルクローレやお祭りなどの風俗も楽しめます。

監督は、29才で渡米し、NYのテレビ局に勤務した後に独立してCMやドキュメンタリー番組を中心に制作していたところに、2001年9月11日の同時多発テロを目の当たりにし、南米に向かい6年の歳月をかけてこの映画を創り上げた。

3月26日まで、横川シネマで。


『事物はじまりの物語』

[2010年03月24日(Wed)]
『事物はじまりの物語』(吉村昭著、ちくまプリマー新書、2005年1月)


石井研堂さんという人が新しい事物がどんどん入ってきた明治期の最初の話を調べて書いた大著『明治事物起源』をリスペクトする作家の吉村昭さんが、自分なりに事物起源を書いてみた本。ちょっと軽く読めすぎるきらいがありますけど、気楽に読む本としては楽しい。
書かれている項目は、解剖、スキー、石鹸、洋食などなど。

私も吉村さんのように、本棚に『明治事物起源』を置いて、気になった事柄の起源がこの本に書いてあるか時々調べてみることがあります。




『社会とは何か システムからプロセスへ』

[2010年03月24日(Wed)]
『社会とは何か システムからプロセスへ』(竹沢尚一郎著、中公新書、2010年1月)


これからの社会のことを考えていく上で(これは市民活動をしていく上で、とも言えると思います)、なかなかのお勧め本です。それは、章立てを見ただけでもわかります。

第1章 社会の発明―ホッブズ、スピノザ、ルソー
第2章 社会の発見―統治性と社会問題の出現
第3章 社会の科学の成立―社会主義と社会学
第4章 社会と文化―文化の名による排除から社会統合へ
第5章 社会と共同体―複数性の社会へ

この本は、問題意識がはっきりしています。
日本が戦後高度成長を成し遂げるために個人を守っていた単位が企業(会社)であり、その企業社会が経済危機とグローバル化による国際競争の激化によって崩れ去り、むき出しになった個人が、所得格差や文化的差異によって分断されていく現代を「排除型社会の到来」ととらえ、その逆の「包括型社会」が求められているのではないかという問題意識から出発し、さまざまな人間を多様なまま包括できる社会とは何かというものを考えていく上で、社会という概念が歴史の中でどのように作られ、どのような課題に応えるものとして練り上げられてきたかを考え直そうというとしているのです。

そのために、この本では、近代以降、社会の概念がどのように「発明」されたかを、宗教戦争を経て、民主共和制の政体を実現した国家や都市を作り出した17世紀の西ヨーロッパに見出し、17世紀後半から18世紀にかけて、社会がどのように「発見」されてきたかを跡付け、フランス革命以降4度の社会変革を経験したフランスで、19世紀に社会主義と社会学が並行して発達したことを取り上げ、第4、5章では、包括型社会を実現していく道筋を考えるための具体例として、外国人移民の問題を端的な例とした社会と文化の関係性と水俣病の患者たちのケースから、コミュニティと社会及び公共圏の関係性についてを議論しています。

コンパクトにまとめられているわりに、出典などもしっかりしており、著者なりのまとめも原典に当たって確かめることができるよう配慮されているし、随所にまとめ的な文書が書かれていて、わかりやすく理解してもらえるようにとの工夫も見られ好感が持てます。

私的には、学生時代に感銘を受けた石牟礼道子さんの『苦海浄土』(水俣病患者たちの運動を描いたものですが、なんとも表現できない独特の世界なのです)が生まれる背景になった社会運動について書かれていてとても考えさせられました。

人々を包括しうる単位は、
福祉政策の実施主体としての国家?
歴史を通じて生活の基盤であったコミュニティ?
あたらいい経済システムに対応可能なNPOなどの市民団体?
企業や組合の役割の再強化?

コミュニティは生活の共同に根ざすがゆえに強固なつながりを持つ反面、外部に対して閉鎖的であり、それが外部に向けて開かれた情報発信力を持つ公共圏(支援の運動体や、その活動を記録しようとする創作者たちが作り出しているもの)に結びついたときに外部の社会とのつながっていく、という一つの解は、これからの社会を考えていく上で大切だと思います。

また、社会というものを、固定的なシステムとしてとらえてその構成要素を分析することから答えを見つけようとするのでなく、多様性からなるプロセスのなかからこそ社会の活力が生まれてくるのだという考え方は、固定的な正解の見えなくなっている現代において、見落としてはいけない視点だと思います。


「薄墨桜を愛でる会」

[2010年03月24日(Wed)]
明治30(1897)年に生まれ、1998年に98歳で亡くなられるまで多方面で活躍された宇野千代さんは、岩国市出身で、岩国市川西にある生家は、NPO法人 宇野千代生家によって維持管理が行われています。

季節に合わせた行事が行われていて、今回は宇野千代さんたちが、世論を動かして救った岐阜県根尾の『薄墨桜』の苗木を彼女自らが生家に植えた(1977年)桜を愛でようという会。
3月27、28日の両日。10時〜15時。


生家では宇野千代展やいが餅の販売。近くにある、薄墨桜が植樹してある水西書院でも展示やお食事会(要予約)、歌声喫茶などの行事があり、また、近くにある教蓮寺にある宇野千代墓所の合わせて3ヶ所を巡るスタンプラリーも行われます。

多彩な宇野千代さんに関しては、私が個人的に最も関心があるのは、そのポジティブな生き方と、当時としては珍しいファッション雑誌「スタイル」の編集者としての面です。編集というのは、大げさに言うと、世の中にある事物を並べ替えたり強弱を付けたりして世界を把握しようとする人間らしい活動だと思います。そういうことをやろうとする人の考え方って面白い。


清酒「雁木」蔵元 八百新酒造「新酒試飲会」その2

[2010年03月24日(Wed)]
直前の記事のつづきです。

お酒の途中では、チェイサー(別の言葉でしたが、忘れてしまいました)として、お酒の仕込みに使っている水がボトルに入ってでてきます(これは、市販されているわけではないそうです)。お酒は、生で飲むので意外にアルコールが強いので、水を飲みながら飲むのをお勧めしているそうです。


ちなみに「雁木」とは、河口近くの川岸から荷物を運ぶときに、潮の満ち引きにあわせて船がつけれるように階段状になった部分を言います。今は、船で積み出したりすることはないのでしょうが、蔵元の正面にも雁木があります。


決してお酒が強くはないので、味がわからなくならないように、控えめにと思いながら、おいしいのでついつい飲んでしまいます。


社長さんのお話も興味が尽きなかったのですが、一つだけ印象に残ったお話を。

今は社長さんが杜氏をされていて、そのほかの職人さんもすべて自社社員。その昔、季節労働者だった杜氏は、農家の人ばかりだと思っていたら、八百新へは、全国でも珍しい漁師の杜氏も来られていたそうです。それが上関町の祝島の漁師さんだったとのこと。冬になったら船で、酒の仕込みに来ていたのでしょう。瀬戸内文化の多様性を感じます。

会自体は異業種交流会なので、いろんな会社の人が来ていて、それぞれの自己紹介もなかなか楽しかったです。


清酒「雁木」蔵元 八百新酒造「新酒試飲会」

[2010年03月24日(Wed)]
岩国は、山口県最大の錦川を擁する関係か、もともとは造り酒屋が多くあり(昔は、私の実家から歩いて1分のところにもありました)ました。

昨日(2010年3月23日)は、そんな酒蔵の一つ八百新酒造の新酒試飲会があるというので、出かけてみることに。


私は、たまたま6年前に、あるまちづくり団体の例会で就任したばかりの現在の八百新酒造の社長さんのお話を聞く機会があって、そのときのことが印象に残っています。

八百新酒造は、錦川の河口近く(JR岩国駅から徒歩20分)にあり、上流のダム建設のために地下水量が減少したのを機会に、酒蔵の位置を移すのではなく、良い水を錦川上流に求めて50キロ上流の本郷の源泉にめぐりあたり、以来、その水をタンクローリーで運んで酒造りをしています。


蔵元におうかがいするのは初めてですが、なかなか趣のある入り口です。

現在の酒造産業は、大規模な工業的な生産と一つの桶に仕込む米の総量が1トン(1000kg)を超えない小規模な生産の二つに分かれていて、それぞれの特徴を生かしているようです。

八百新酒造は、後者に属し、「のびやかで、味のしっかりのった、生命力溢れる」酒質を求めて、微生物との対話を通じて人間が彼らの環境を調整しながらこだわりのお酒造りをしているとのこと。詳しくは、八百新酒造のホームページをご覧ください。

日をずらしながらの仕込みはほぼ終わった状態で、社長さんに簡単に蔵(かつての吉川藩の米蔵を使っているそうです)を簡単に紹介していただき、まさに発酵しつつあるもろみも見せていただきました。


ということで、社長さんのお話を伺いながら、早速試飲。
食前酒として出てきたのは、スパークリングワインのようなシャンパンのような発泡酒。甘くて飲みごこちがよい。

そのあと、軽食をつまみながら何種類かの「雁木」を飲ませていただきました。

写真は5件までしか付けれないようなので、続きは次の記事で。


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