「数学の演奏会in周防大島 師走」に参加してきた251220
事前に告知していた独立研究者 森田真生さんによる、数学のトークライブ。
11月に同じ場所(和佐星舎)で開催されたキセルライブ@和佐星舎とはまた別の意味で最高でした。
森田さんは、様々な経験や対談、思考などをしてエッセイなども書きながら、数学の歴史や最新の知見を紐解きつつ私たちの生き方についての思考を繰り広げる『数学する身体』(小林秀雄賞受賞)、『計算する生命』(河合隼雄学芸賞受賞)に続く書籍として、雑誌「新潮」で「数学する惑星」というシリーズを不定期連載しています。
その3回目掲載されたばかりで、次の展開を探る契機を今回の演奏会にしたいと語り始め、いろいろ心に残る話を繰り広げてくれたので、特に印象的だったことだけ私なりに書きとめておきます。
「西洋では、東洋などと違って、知性が人間とほかの生き物を区別するものだとして考え、その知性を具現化するものとしてコンピュータが生み出され、2020年代から大規模言語モデル(LLM)を活用した生成AIは、今や博士論文まで書けるような実力を持ってきた。
しかし、LLMを生み出した研究者が、AIも頭打ちになってきたので、再び研究の時代がやってくると言っているようで、それは、AIは人間がこれまで生み出してきた大量のデータを高速に処理することによって、言うならば人間がこれまで生み出したものにアウトソーシングして言葉などを生み出してきたわけで、それが尽くされてきた段階で頭打ちになってしまう。
結局、知性も一元的なものではなくて、多面性多次元性を持っていて、生命は身体をもって生きているからこそ様々なものを生み出していることがよりクリアになって来て、身体を持って生きている生命というものが何なのかという問いがあらためて注目されるようになってきたと言える(今後AIは、より様々な生物の感じていることを何らかの形で取り込むか、これまでの生物とは違う身体をもってAIなりの知見を増やしていくことによって、次の段階になっていくのかもしれないが)。
身体をもって生きているということが本質なのであれば、特に西洋において今まで生物の中で一番優れていると思われていた人間と、他の生物に差異がなくなってしまう。
地球が生まれて生命が誕生したときにDNAができた。DNAは4つのアミノ酸の組み合わせで、タンパク質を複製することができるようになって、画期的なことであったが、それもデジタルなもの。ただ、それを包む細胞質というアナログな世界があるからこそ複製できる。地球上に生命が生まれた当初からアナログとデジタルは共存関係にあった。
そして人間が生み出したコンピュータも革新的なものだが、デジタルなものであって、いまやコンピュータも野に放たれて、自然と同じように完全に理解できないし、コントロールすることもできないようになってきたが、コミュニケーションをとることはできて、デジタルなものとアナログなものが相互補完・作用しながら、うまくやっていくことを考えていかないといけないのだろう。」

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11月に同じ場所(和佐星舎)で開催されたキセルライブ@和佐星舎とはまた別の意味で最高でした。
森田さんは、様々な経験や対談、思考などをしてエッセイなども書きながら、数学の歴史や最新の知見を紐解きつつ私たちの生き方についての思考を繰り広げる『数学する身体』(小林秀雄賞受賞)、『計算する生命』(河合隼雄学芸賞受賞)に続く書籍として、雑誌「新潮」で「数学する惑星」というシリーズを不定期連載しています。
その3回目掲載されたばかりで、次の展開を探る契機を今回の演奏会にしたいと語り始め、いろいろ心に残る話を繰り広げてくれたので、特に印象的だったことだけ私なりに書きとめておきます。
「西洋では、東洋などと違って、知性が人間とほかの生き物を区別するものだとして考え、その知性を具現化するものとしてコンピュータが生み出され、2020年代から大規模言語モデル(LLM)を活用した生成AIは、今や博士論文まで書けるような実力を持ってきた。
しかし、LLMを生み出した研究者が、AIも頭打ちになってきたので、再び研究の時代がやってくると言っているようで、それは、AIは人間がこれまで生み出してきた大量のデータを高速に処理することによって、言うならば人間がこれまで生み出したものにアウトソーシングして言葉などを生み出してきたわけで、それが尽くされてきた段階で頭打ちになってしまう。
結局、知性も一元的なものではなくて、多面性多次元性を持っていて、生命は身体をもって生きているからこそ様々なものを生み出していることがよりクリアになって来て、身体を持って生きている生命というものが何なのかという問いがあらためて注目されるようになってきたと言える(今後AIは、より様々な生物の感じていることを何らかの形で取り込むか、これまでの生物とは違う身体をもってAIなりの知見を増やしていくことによって、次の段階になっていくのかもしれないが)。
身体をもって生きているということが本質なのであれば、特に西洋において今まで生物の中で一番優れていると思われていた人間と、他の生物に差異がなくなってしまう。
地球が生まれて生命が誕生したときにDNAができた。DNAは4つのアミノ酸の組み合わせで、タンパク質を複製することができるようになって、画期的なことであったが、それもデジタルなもの。ただ、それを包む細胞質というアナログな世界があるからこそ複製できる。地球上に生命が生まれた当初からアナログとデジタルは共存関係にあった。
そして人間が生み出したコンピュータも革新的なものだが、デジタルなものであって、いまやコンピュータも野に放たれて、自然と同じように完全に理解できないし、コントロールすることもできないようになってきたが、コミュニケーションをとることはできて、デジタルなものとアナログなものが相互補完・作用しながら、うまくやっていくことを考えていかないといけないのだろう。」
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