『[絵とき]植物生理学入門』
『[絵とき]植物生理学入門』
(曽我康一・宮本健助・井上雅裕著、1998年(2025年改訂3版)、オーム社)
雌花と雄花が別にある胡瓜(キュウリ)が、受粉しなくても実が大きくなることがある(単為結果)性質があることを知って、そういったことを研究する植物生理学というという分野があることを知ったので、その概要を知りたいと思って買ってみました。
絵や化学式などが多用され、内容的には難しく理解できないことも多いのですが、様々な説があるもののまだまだ解明されていないことも含めて、日々はたけで接している植物について、どういった研究が進んでいるのかということがわかって面白かったです。
水の分子同士がくっつきあう力を活用して10メートル以上の高さの植物でも水を上部まで引き上げることができることは知っていたけど、そのために大きな力がかかるので、樹木の幹の直径を精密に測定すると、蒸散の盛んな昼間には夜間に比べて小さくなっているということや、トマトは昼温26度、夜温17度の変温の時に最大の成長となること、通常45度以上になると死んでしまう植物が、高温で変性しにくくするタンパク質を合成すること、ヨーロッパで石炭ガスを利用したガス燈の近くにある街路樹の成長が悪いことから、石炭ガスに含まれるエチレンがホルモンの役割を果たしていることが発見されたなど、興味深い話題がたくさんある中で、特に、オーキシン、ジベレリン、サイトカイニン、エチレン、アブシシン酸、ブラシノステロイオ、ジャスモン酸、ストリゴラクトン、サリチル酸といった9種類の物質群が発見されている植物ホルモンについての部分が気になりました。
植物ホルモンは、当初動物ホルモンと同じ意味で使われ始めたけど、特定の器官で作られるわけではないことや、ただ一つの生理作用を示すわけではなく、植物の器官や種類や齢、組み合わせなどによって異なった広い作用をもたらすなど、動物ホルモンとは違う点があるのだそう。

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(曽我康一・宮本健助・井上雅裕著、1998年(2025年改訂3版)、オーム社)
雌花と雄花が別にある胡瓜(キュウリ)が、受粉しなくても実が大きくなることがある(単為結果)性質があることを知って、そういったことを研究する植物生理学というという分野があることを知ったので、その概要を知りたいと思って買ってみました。
絵や化学式などが多用され、内容的には難しく理解できないことも多いのですが、様々な説があるもののまだまだ解明されていないことも含めて、日々はたけで接している植物について、どういった研究が進んでいるのかということがわかって面白かったです。
水の分子同士がくっつきあう力を活用して10メートル以上の高さの植物でも水を上部まで引き上げることができることは知っていたけど、そのために大きな力がかかるので、樹木の幹の直径を精密に測定すると、蒸散の盛んな昼間には夜間に比べて小さくなっているということや、トマトは昼温26度、夜温17度の変温の時に最大の成長となること、通常45度以上になると死んでしまう植物が、高温で変性しにくくするタンパク質を合成すること、ヨーロッパで石炭ガスを利用したガス燈の近くにある街路樹の成長が悪いことから、石炭ガスに含まれるエチレンがホルモンの役割を果たしていることが発見されたなど、興味深い話題がたくさんある中で、特に、オーキシン、ジベレリン、サイトカイニン、エチレン、アブシシン酸、ブラシノステロイオ、ジャスモン酸、ストリゴラクトン、サリチル酸といった9種類の物質群が発見されている植物ホルモンについての部分が気になりました。
植物ホルモンは、当初動物ホルモンと同じ意味で使われ始めたけど、特定の器官で作られるわけではないことや、ただ一つの生理作用を示すわけではなく、植物の器官や種類や齢、組み合わせなどによって異なった広い作用をもたらすなど、動物ホルモンとは違う点があるのだそう。
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