『しょぼい生活革命』
『しょぼい生活革命』
(著者:内田樹、えらいてんちょう(矢内東紀)、中田考、2020年、晶文社)
イスラム法学者の中田考さんの司会のもと、多方面に活躍する内田樹さんと、「えらいてんちょう」さん(えらてんさん)こと、これまた多方面で活躍している若者、矢内東紀さんの対談を書き起こした本。
内田さんは、前書きの中で、才能のある人や、知的に卓越した人や、想像力に溢れる人の人口当たりの頭数は変わりがなくて、ただ、そういった人たちがそれまでいたのとは違うどこかにいるのだとし、そういった人たちが出会って化学変化を起こしたとき、「本当に新しいこと」が始ると思っていると言い、そう感じさせる一つの徴候としてえらてんさんとの出会いがあったとしています。
えらてんさんのことをほとんど知らないのですが、元東大全共闘世代だった両親の下で、共産制のコミューンで育ったというユニークな経歴の持ち主なのですね。ある意味吹っ切れている感のあるしゃべりが楽しい。
えらてんさんは、『しょぼい起業で生きていく』という著書も書いているようで、そこからこの本のタイトルも取っているのだと思いますけど、私が知っている起業家も、大儲けをするという観点ではなくて、そこそこいいから自分らしいとか自分が好きなことを、といった気持ちでやっている人が多いように思います(というか、そういう人の話を聞くのが面白い)。
印象に残ったフレーズを、2、3書き留めておきます。
−「必要なんものが、必要なとき、必要な場所で手に入る」ということが「豊かな社会」の定義だとすると、日本は小さな企業が廃業することで、どんどん貧しくなっているということです。
−株式会社に出資する人間は、その会社が提供しているサービスや商品をこれからも安定的、継続的に享受できるという事実そのものを「配当」とみなすべきだ。
−「家の崩落を防ぐために、いてくれるだけでいい」という家主さんと「家にこもっているだけで何もしたくない」という店子さをマッチングできたら、過疎集落の問題って、ちょっと解決できるんじゃないですか。
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(著者:内田樹、えらいてんちょう(矢内東紀)、中田考、2020年、晶文社)
イスラム法学者の中田考さんの司会のもと、多方面に活躍する内田樹さんと、「えらいてんちょう」さん(えらてんさん)こと、これまた多方面で活躍している若者、矢内東紀さんの対談を書き起こした本。
内田さんは、前書きの中で、才能のある人や、知的に卓越した人や、想像力に溢れる人の人口当たりの頭数は変わりがなくて、ただ、そういった人たちがそれまでいたのとは違うどこかにいるのだとし、そういった人たちが出会って化学変化を起こしたとき、「本当に新しいこと」が始ると思っていると言い、そう感じさせる一つの徴候としてえらてんさんとの出会いがあったとしています。
えらてんさんのことをほとんど知らないのですが、元東大全共闘世代だった両親の下で、共産制のコミューンで育ったというユニークな経歴の持ち主なのですね。ある意味吹っ切れている感のあるしゃべりが楽しい。
えらてんさんは、『しょぼい起業で生きていく』という著書も書いているようで、そこからこの本のタイトルも取っているのだと思いますけど、私が知っている起業家も、大儲けをするという観点ではなくて、そこそこいいから自分らしいとか自分が好きなことを、といった気持ちでやっている人が多いように思います(というか、そういう人の話を聞くのが面白い)。
印象に残ったフレーズを、2、3書き留めておきます。
−「必要なんものが、必要なとき、必要な場所で手に入る」ということが「豊かな社会」の定義だとすると、日本は小さな企業が廃業することで、どんどん貧しくなっているということです。
−株式会社に出資する人間は、その会社が提供しているサービスや商品をこれからも安定的、継続的に享受できるという事実そのものを「配当」とみなすべきだ。
−「家の崩落を防ぐために、いてくれるだけでいい」という家主さんと「家にこもっているだけで何もしたくない」という店子さをマッチングできたら、過疎集落の問題って、ちょっと解決できるんじゃないですか。
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