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MI ジャーナル

―はたけと芸術を楽しみつつ、仮説を立てながらいろんな人と協働して問題解決を図り、子どもとともによりよい社会を目指していきたい、そんなことを考えている人のヒントになりたい―


キーワードは、農業(はたけ)・仮説実験授業・楽しさ・子ども劇場・芸術文化・冒険遊び場(プレイパーク)・チャイルドライン・協働などなど(ただし、私の中でつながっているだけで、それぞれに直接的な関係があるわけではありませんので、誤解のないようお願いします)


「MI ジャーナル」とは、Micro Intermideate Journal(マイクロ・インターミディエット・ジャーナル)。元のタイトル「農芸楽仮説変革子ども」は私の関心領域のキーワードをつないだだけだったので、2010年3月3日より、私の日々の情報発信という意味で、MI(村夏至)ジャーナルとしたのですが、2014年9月4日から、MIの意味を変えて、小さいながら何かのきっかけや何かと何かをつなぐ内容にしたいという意味の名称にしました(詳しくは、カテゴリー「21MIジャーナル」をご覧ください)。

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『IT全史 情報技術の250年を読む』

[2020年01月19日(Sun)]
『IT全史 情報技術の250年を読む』
(中野明著、2017年、祥伝社)

1910IT全史.JPG

生態学者、民族学者、情報学者、未来学者など多方面で活躍し、世界的にみても先駆的に1960年代に情報技術についてまとまって論じていた故梅棹忠夫さんならどう考えるだろうか、と思いながら、「情報技術の生態史観」(@それぞれの遷移の段階が前段階と断絶している、A遷移の後段階が前段階を必ずしも完全に駆逐するわけではない、Bテクノロジーは可能性の展開、など)を描くことを目指して書かれた本。

まず、書いておかないといけないのは、「情報技術」と本のタイトルにも書いてあるけども、(例えば、「どうやって電波に音声を乗せているのか」など)技術上の個別具体的なことが書かれているのではないということ。社会的背景に基づいたり基づかなかったりして、どういうキーパーソンの元に新しい情報技術が開発され、社会がそれをどう受け入れ、どう変化していったかといったことについての250年の大きな流れを見渡すことができるといった感じです。

情報技術の始まりを、フランス革命で国内外から注目を集めて、四方を敵国に囲まれたフランス革命政府が、国境を守る軍隊と迅速に情報のやり取りを行うために1794年に新たに開発された腕木通信にしているところは面白い。

腕木通信とは、1本の4メートルの腕木とその両端につけられた2本の2メートルの腕木を組み合わせたものが自由に角度を変えられるように作られた腕木通信機を10キロメートルごとに作り、そこに常駐している通信士が望遠鏡で隣の腕木通信機が示す形を確認してまねることによってリレー式に目的地まで信号を届けるという一見原始的な方法でありながら、今日の情報技術の基本的な性格を持ち合わせていることを指摘している。

それは、メッセージを、(手紙などのように手に持てるような媒体を使わずに)まずデジタルな符号に変換し、それを離れたところで受け取り、復号化して元のメッセージに戻すことによって、発信者から受信者へ伝える技術であるということ。

その後、ケーブルを使って記号を送り、音声も送れるようになり、それが無線でも送ることができるようになって、安価な受信機ができるようになると、ラジオ放送という不特定多数の人への一斉配信すると言う新しいコミュニケーションが生まれるようになるといった、新しい技術が新しい利用価値を生み出していく様子をさまざまなエピソードとともに一気に読ませてくれてなかなか興味深い。

しかし、現代に近づくいてくるほどに、論調があいまいになってくることは否めないような感じがしたのも確か。

いずれにしても、今注目を浴びている情報技術についての流れをおさらいすることで、情報やコミュニケーションについて考えていくうえでの参考にはとてもなる。


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