596_今年の「人肌発芽」による苗1号は、アイコちゃん190326『あひる』
『あひる』(今村夏子著、2019年(単行本としては2016年)、角川文庫)
喫茶ヒマールで月1回ペースで行われている読書会(読むロバの会)の3月の課題図書になっていた『こちらあみ子』の著者の今村夏子さんの2作目。 『こちらあみ子』を2011年に書いて、「今後書くことはない」とインタビューに答えていたが、その後再び書くようになった作品で、今回課題図書として今村さんの作品を読んだきっかけもあり、読書会に参加したファンから勧められて借りて、読んでみました。 巻末にある解説の一行目に、「今村夏子が何について書いているかはまだ誰も知らない」と書いていて、まさにその通りという印象。 ある日主人公の家に、あひるがやってくる。飼っていた人に事情があって譲り受け、「のりたま」という名前がついている。子どもたちに人気になるのだが、そのうち体調をくずし、病院に。2週間後に帰ってきのだが、前の「のりたま」ときとちょっと違う雰囲気。 複雑な話しではない。不条理というのともちょっと違う。 微妙につながっているほかの2作品「おばあちゃんの家」、「森の兄妹」とともに、すぐ読めるのに、不思議な読後感。 そう言えば、作者は広島出身の人なんですね。 にほんブログ村 にほんブログ村
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