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岩国徴古館企画展「いきものばかり」241222〜250302錦帯橋世界遺産セミナー×全国木橋サミットin岩国250113岩国徴古館郷土史研究会「東沢瀉とその周辺」に参加してきた241215
岩国徴古館では、月1回ペースで歴史の研究家を招いたり、徴古館の学芸員が講師となって郷土史研究会を開催していて、私の興味関心にあるテーマがあったりするとたまに参加しています。
今回は、幕末維新に陽明学者として活躍して、岩国市の郷土史に関心がある人や陽明学に関心のある人には知られた東沢瀉さん。 思想家は、よほど有名な人を育てたとかない限り、物的なものが残らないのでその評価は難しいものの、東沢瀉さんについては本人や周辺の人物が残した資料が多いので、それをもとにした考察を紹介してくれました。 東家は、関ヶ原以降に岩国の領主となった吉川氏が岩国に来る前から使えていた武家で、東沢瀉さんの父親は優秀だったようで54年の長きにわたって家督を維持していて、勉強をする余裕があったのでは、とか、家督は3年ですぐに息子に譲ったが、殿様が上京するに際して調整役を任されたりと、信頼されていた面があること、江戸時代は朱子学が基本として学ばれていたため、その素養を踏まえての陽明学であったこと、明治になって塾を主宰していたため、その塾生の話が残っていて興味深いこと、息子が東洋大学で中国哲学を教え、陽明学会を立ち上げたことから、東沢瀉さんの関係資料もたくさん残っていることなど、参考文献を読解しながら、疑わしいところと確からしいところを、なぜそうなのか、どういう確かめ方があるのかなど、歴史に興味がなくても、考え方の参考になる面白いお話でした。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 岩国徴古館企画展「美に出会う」241013〜1215岩国徴古館企画展「岩国の怪談×US-2」240721〜0923240512〜0715岩国徴古館新収蔵資料展
2024年5月12日(日)〜7月15日(月・祝)、9時〜17時
岩国徴古館(岩国市横山2-7-19)にて 入館無料 隣接する場所に新たな博物館を建設する予定のため、この秋からしばらく休館予定の岩国徴古館の、現在の展示を含めてあと2回となった企画展。 今回は、近年寄贈されるなどして新たな収蔵品となった資料のいくつかを紹介する展示です。 種々雑多な資料になりますが、村のとりまとめ役である刀祢(とね)をやっている人が、責任が重いので辞退したい、といった文書があったり、河上左京さんの洋画があったりと興味深いものです。 休館前最後の展示となる次回は、「岩国を知ろう!岩国の怪談×US-2」(7月21日〜9月23日)です。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 「岩国徴古館の今までとこれから」240310〜0506
2024年3月10日(日)〜5月6日(月)9時〜17時
岩国徴古館(岩国市横山2-7-19)にて 江戸時代の吉川家の資料をメインに、寄贈資料や絵画なども所蔵している岩国徴古館。 年間6回の企画展や展示に合わせたギャラリートーク、月1回開催している郷土史研究会、学校への出前講座や体験イベントなど郷土の歴史にかかわる様々な取り組みを行っていて、観覧や聴講で楽しませてもらっています。 岩国徴古館に隣接する場所に、新たな博物館を建設することになったため、2024年に長期休館(郷土史研究会などは行われるようです)に入るにあたって、岩国徴古館の収蔵品や、さまざまな役割を解説する展示を行っています。 意外と知られていない展示の手順などについての展示もあったり、興味深いです。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 郷土史研究会「「岩邑怪談録」を読む」240317
岩国徴古館が月1回ペースで開催している郷土史研究会。
今回のテーマは、今全国的にもブームになっているといわれる妖怪や怪談について。 岩国では、「岩邑怪談録」という古文書があり、最近ではこの文書のゆかりの土地を訪ねて、地図をつくる活動をしている「岩国物の怪地図研究会」という団体が結成されており、団体のインスタには、道なき道を分け入って踏査している様子が掲載されており、もはや史跡探訪的な面白さを醸し出しています。 今回の研究会では、「岩邑怪談録」の中身というより、その資料的な特徴を探ろうという趣旨のお話で、とても面白かったです。 そもそも江戸時代に著された怪談集なのですが、その原本は現存せず、明治時代になって、2人の歴史家と言えるような人が書き写したり、追記したりしたものが残っている状態で、近世から近代への変わり目の段階で、一面非科学的な物語をどうして改めて取り上げたのかということを、資料をもとに考えていくと、作り話であるという批判的な見方や、よくある怪談の流用的な話があったりといった面や、歴史としてとらえて記録しようとした面など、さまざまな現代につながる論点があるようです。 怪談録に収められた45話と追加された24話と10話、さらには実録談として加えられたお話について、題、怪異の表現、怪異の特徴、出来事・内容、主体、身分、対応、状態、などをまとめて表にしてある資料や、怪談に対する考え方が読み取れる古文書の書き起こし資料などもわかりやすい。 孔子はよくわからないことについては語らなかったという「孔子怪を語らず」という言葉が、儒学が盛んだった江戸時代には知られており、怪談を退ける風潮もあったようで、今、妖怪や怪談が流行っていることも含めて、西洋文明が取り入れられて怪談のようなものが否定されるようになったと一概には言えないということも面白い点です。 怪談の内容自体にはあまり触れる時間はなかったものの、ろくろ首の話が出てきて、中国やアジアでは比較的よくある話のようで、幽体離脱を体験する人について解釈するための話なのかなあと話を聞きながらふと思いました。首が上空に飛んで、自分を俯瞰して見ているわけなので。 それを思ったのは、最近『遠野物語』(民俗学者の柳田国男さんが、明治時代に岩手県遠野地方に伝わる逸話、伝承などを集めた本)に出てくる河童は、昔貧しくて子どもを捨てざるを得ない家庭があって、その捨てられた子どもの中で生き残ったのが河童だったとか、座敷童は、裕福な家庭が近親で結婚することが多く、障害をもった子どもが生まれた場合に周りに知らせずに座敷牢のようなところに住まわせたことがあって、そのことであったとか、そういった説があるという話を聞いて、昔の不思議な話の中にはある程度説明できるようなことがあるということを知ったこともあったので。 ちなみに、徴古館にある『岩邑怪談禄』は現在開催されている徴古館の展示「岩国徴古館の今までとこれから」(5月6日まで)に展示されています。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 岩国徴古館企画展「描かれた偉人たち」231224〜240303錦帯橋世界遺産国際シンポジウム231123
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