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MI ジャーナル

―はたけと芸術を楽しみつつ、仮説を立てながらいろんな人と協働して問題解決を図り、子どもとともによりよい社会を目指していきたい、そんなことを考えている人のヒントになりたい―


キーワードは、農業(はたけ)・仮説実験授業・楽しさ・子ども劇場・芸術文化・冒険遊び場(プレイパーク)・チャイルドライン・協働などなど(ただし、私の中でつながっているだけで、それぞれに直接的な関係があるわけではありませんので、誤解のないようお願いします)


「MI ジャーナル」とは、Micro Intermideate Journal(マイクロ・インターミディエット・ジャーナル)。元のタイトル「農芸楽仮説変革子ども」は私の関心領域のキーワードをつないだだけだったので、2010年3月3日より、私の日々の情報発信という意味で、MI(村夏至)ジャーナルとしたのですが、2014年9月4日から、MIの意味を変えて、小さいながら何かのきっかけや何かと何かをつなぐ内容にしたいという意味の名称にしました(詳しくは、カテゴリー「21MIジャーナル」をご覧ください)。

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『進化には生体膜が必要だった―膜がもたらした生物進化の奇跡―』

[2023年02月23日(Thu)]
『進化には生体膜が必要だった―膜がもたらした生物進化の奇跡―』
(佐藤健著、2018年、裳華房)

2302進化には生体膜が必要だった.JPG

細胞の中で、それぞれの場所で必要なタンパク質を運ぶ物流システム(小胞輸送)を主に研究している著者が、まず、

「「脂質二重層」とよばれる生体膜の骨格となる構造が持つ特別な性質があったからこそ、この地球上に最初に現れた生物が、われわれヒトのような高度な知能をもつ生物にまで進化できた」という結論を提示したうえで、

その結論に至る、生体膜を中心とした細胞の不思議な仕組みについて、わかりやすく説明してくれています。

リン脂質という、水になじみやすい(親水性を持つ)部分と、水になじみにくい(疎水性を持つ)部分からできている分子が、疎水性の部分を内側に、親水性の部分を外側に列を作ってお互いに弱い力で結合しているのが「脂質二重層」と呼ばれる生体膜を構成している基本構造なのだそう。

それは、生物が生まれたときから、さまざまな生物が進化してきた今に至るまで変わっていなくて、そのやわらかく、簡単に形を変えることができ、にもかかわらず水は通すが、イオンは通さないという特徴を持っているがゆえに、細胞内にほかの細胞を受け入れたり、膜がくびれて細胞の中に膜で囲われた構造を作ることができたりと、膜を活用して行われる様々な細胞の活動(タンパク質や酵素を作ったり、エネルギーを作り出したり)をさらにうまく活用できるように変化できたことがわかって、本当にうまくできたもんだなあと感心します。

一言加えておくと、著者の研究もいわゆる基礎研究の範疇の中に入り、特に理科系の研究者が一見何の役に立つのかわからない基礎研究の大切さをこういった本の中で訴える場面がよくみられるのは、役に立つ研究や、目的のはっきりした研究がもてはやされ、はては時の為政者のご機嫌を伺うような研究者を重用しようとする傾向が感じられる中、基礎研究にあてられる研究費が削られつつあるという背に腹を変えられない危機感もあるのでしょう。気になるところです。


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