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MI ジャーナル

―はたけと芸術を楽しみつつ、仮説を立てながらいろんな人と協働して問題解決を図り、子どもとともによりよい社会を目指していきたい、そんなことを考えている人のヒントになりたい―


キーワードは、農業(はたけ)・仮説実験授業・楽しさ・子ども劇場・芸術文化・冒険遊び場(プレイパーク)・チャイルドライン・協働などなど(ただし、私の中でつながっているだけで、それぞれに直接的な関係があるわけではありませんので、誤解のないようお願いします)


「MI ジャーナル」とは、Micro Intermideate Journal(マイクロ・インターミディエット・ジャーナル)。元のタイトル「農芸楽仮説変革子ども」は私の関心領域のキーワードをつないだだけだったので、2010年3月3日より、私の日々の情報発信という意味で、MI(村夏至)ジャーナルとしたのですが、2014年9月4日から、MIの意味を変えて、小さいながら何かのきっかけや何かと何かをつなぐ内容にしたいという意味の名称にしました(詳しくは、カテゴリー「21MIジャーナル」をご覧ください)。

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『文学部の逆襲―人文知が紡ぎ出す人類の「大きな物語」』

[2022年04月16日(Sat)]
『文学部の逆襲―人文知が紡ぎ出す人類の「大きな物語」』
(波頭亮著、2021年、ちくま新書)

2202文学部の逆襲.JPG

予想してたのと、かなり違う内容の本でした。

前半の二章で、近代社会を引っ張ってきた資本主義と民主主義の行き詰まりについて概観していています。資本主義は、小さな政府を志向する新自由主義によって格差を広げる方向に暴走してしまい、それを是正するはずの民主主義も、資本にとって政治献金やロビーイングも収益を得るための純粋な投資活動とみなされるようになって、政策や情報がコントロールされ、機能不全を起こしているのだと。そこは、おおざっぱな振り返りとしてはわかりやすかったのです。

その現状を打開する契機になるのが、AIの発展で、AIによって多くの仕事が人手を介さず行われるようになり、モノの生産も行われるようになり、AIは消費をすることはないので、その成果を人が消費すればよくなり、従来の労働から解放される。

その時考えればいいのは、再分配の方法と、自由な時間をどう過ごせばいいのかということになるので、そのためには、近年大学から文学部が廃止されるなど等閑視されてきている人文科学による人文知を生かして、いかに、遊び、交流し、芸術に勤しみ、真善美を為せばいいかを考えればいいのだ。だからこれからは文学部の逆襲に期待をしている、という論調なのです。

人文知がもっと生かされるべきであるということ自体は、注目されてしかるべきだと私も思うのですが、あまりに無邪気にAIを礼賛しているし、現在ますます疑われている「限りある地球上でそのまま成長していいのか」問いに対する考察もみられず、具体的な手立てがないので、希望的観測を述べているだけという印象がぬぐい切れない。


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