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『ばらまき 河井夫妻大規模買収事件 全記録』
『ばらまき 河井夫妻大規模買収事件 全記録』
（中国新聞「決別 金権政治」取材班著、2021、集英社）
2019年７月の参院選広島選挙区で繰り広げられた大規模買収事件は、その年の10月に発売された「週刊文春」のいわゆる“文春砲”をきっかけに注目を浴びるようになりました。
それまでの取材を重ねていた地元紙である中国新聞も、次々に出てくる事実を追う中、「決別 金権政治」取材班を編成し、2020年９月26日の連載開始から総力を挙げて取り組むことになります。
この本では、担当した記者の新聞社での略歴なども紹介しながら、地元紙ならではこまめな取材や、東京での裁判の様子など、記者の感想や苦労したところなども含めてその取材の過程を丁寧に記録してあります。
取材の過程で、同じ選挙区の自民党議員やほかの自治体の選挙区でも同様の買収が行われていたこともわかり、政治と金の根強い関係も浮き彫りに。
2021年１月の安里被告の執行猶予付きの実刑判決、議員辞職後の不控訴、有罪判決確定。同６月の克行被告の実刑判決、有罪判決確定、収監。合計2871万円をばらまかれた被買収者はほぼ全員起訴猶予（不起訴ではない）ということで一応の結末を迎えるわけですが、被買収者が一人も起訴されなかったこと、その原資については不問にされてしまったことなど、積み残された問題を新聞社として今後も追い続ける意向も記されています。
ネットニュースなどの進展に伴い、読売、朝日など全国紙をはじめとする新聞が存続の危機に見舞われる中、それぞれの地域に密着して地道に特色を出している地方新聞が頑張っているなあと感じています。私にとって身近な中国新聞には、核兵器や平和に関する記事やカープ、サンフレッチェに関する記事などともども、今後とも地域の課題や話題を深く取り上げて欲しいです。
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（中国新聞「決別 金権政治」取材班著、2021、集英社）
2019年７月の参院選広島選挙区で繰り広げられた大規模買収事件は、その年の10月に発売された「週刊文春」のいわゆる“文春砲”をきっかけに注目を浴びるようになりました。
それまでの取材を重ねていた地元紙である中国新聞も、次々に出てくる事実を追う中、「決別 金権政治」取材班を編成し、2020年９月26日の連載開始から総力を挙げて取り組むことになります。
この本では、担当した記者の新聞社での略歴なども紹介しながら、地元紙ならではこまめな取材や、東京での裁判の様子など、記者の感想や苦労したところなども含めてその取材の過程を丁寧に記録してあります。
取材の過程で、同じ選挙区の自民党議員やほかの自治体の選挙区でも同様の買収が行われていたこともわかり、政治と金の根強い関係も浮き彫りに。
2021年１月の安里被告の執行猶予付きの実刑判決、議員辞職後の不控訴、有罪判決確定。同６月の克行被告の実刑判決、有罪判決確定、収監。合計2871万円をばらまかれた被買収者はほぼ全員起訴猶予（不起訴ではない）ということで一応の結末を迎えるわけですが、被買収者が一人も起訴されなかったこと、その原資については不問にされてしまったことなど、積み残された問題を新聞社として今後も追い続ける意向も記されています。
ネットニュースなどの進展に伴い、読売、朝日など全国紙をはじめとする新聞が存続の危機に見舞われる中、それぞれの地域に密着して地道に特色を出している地方新聞が頑張っているなあと感じています。私にとって身近な中国新聞には、核兵器や平和に関する記事やカープ、サンフレッチェに関する記事などともども、今後とも地域の課題や話題を深く取り上げて欲しいです。
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