島の寺子屋『「生産」から「分解」へ 食べること、考えること』藤原辰史講演会180818
2018年8月18(土) 13時〜15時
八幡生涯学習のむら内「語らいの間」(周防大島町久賀1102-1)
料金500円、 同日9時より開催の「島のあさマルシェ」にて講演会の整理券を配布。
チラシのリード文に下のように書いてあり、
「生産中心主義という現代社会の不自然さを、生態学の生産、消費、分解という概念を軸に説き明かしていきます。来るべき世界のカタチとは?」
かなり、大風呂敷な感じの講演会。
でも、何だか気になるので、藤原さんの最近の著書『トラクターの世界史』(藤原辰史著、2017年、中公新書)を読んでみました。
1800年代の終わりに、(脱穀や収穫などはすでに機械化されていて)農業機械としては最後のほうに開発されたトラクターは、当初は馬と比べてうるさいことや石油を消費すること、自然から乖離してしまうことなどが批判されていたことや、戦争中は、トラクターの技術転用で戦車が作られたこと、乾燥した地域では、土壌を掘り起こすことによって砂漠化が進んでしまったこと、社会主義国では農業の集団化の手段としても普及したこと、日本での独自な開発の歴史など、先行研究を取りまとめてあります。
働く車と言う意味では、子どもたちには人気のある乗り物だとは思いますが、比較的注目されない機械と社会との関係について概観できるという意味では面白かったのですが、最後のまとめの部分に、「トラクターの社会的費用」(事故、公害、環境破壊、運転手の健康被害など)についても言及があるものの、数量的な裏づけ資料が少ないのが残念でした。本文中にも、トラクターの販売台数などの資料はあったのですが、グラフなどを使ってわかりやすくしてもらえるともっと良かったように思います。
私自身は、極たまに歩行型の小型の耕運機(私の住んでいるところでは、もっぱら管理機と呼びます)を使うことがあって、その威力にただただびっくりするものの、手の届く範囲の趣味のはたけをしているので、わざわざ耕運機を使う気にはなりません(鍬やスコップ、ショベルなどを使って手で耕すのが好きなのです)。しかし、機械化された大規模な農業が、今日の食糧生産のベースを担っていると言う意味では、大切な基礎研究だと思います。
当日は、テーマが違うので、もう少し農業全般とわたしたちの暮らしについてのお話になるのではないかと思われます。どんなお話になるのか楽しみです。
当日、八幡生涯学習のむらでは、9時から13時まで、こだわりの食や雑貨などが出店する「島のあさマルシェ」があり、13時から15時は講演会。17時から20時までは「SaturdayHULA×島のむらマルシェ」(サタフラは18時〜)と、盛りだくさんの1日になります。
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八幡生涯学習のむら内「語らいの間」(周防大島町久賀1102-1)
料金500円、 同日9時より開催の「島のあさマルシェ」にて講演会の整理券を配布。
チラシのリード文に下のように書いてあり、
「生産中心主義という現代社会の不自然さを、生態学の生産、消費、分解という概念を軸に説き明かしていきます。来るべき世界のカタチとは?」
かなり、大風呂敷な感じの講演会。
でも、何だか気になるので、藤原さんの最近の著書『トラクターの世界史』(藤原辰史著、2017年、中公新書)を読んでみました。
1800年代の終わりに、(脱穀や収穫などはすでに機械化されていて)農業機械としては最後のほうに開発されたトラクターは、当初は馬と比べてうるさいことや石油を消費すること、自然から乖離してしまうことなどが批判されていたことや、戦争中は、トラクターの技術転用で戦車が作られたこと、乾燥した地域では、土壌を掘り起こすことによって砂漠化が進んでしまったこと、社会主義国では農業の集団化の手段としても普及したこと、日本での独自な開発の歴史など、先行研究を取りまとめてあります。
働く車と言う意味では、子どもたちには人気のある乗り物だとは思いますが、比較的注目されない機械と社会との関係について概観できるという意味では面白かったのですが、最後のまとめの部分に、「トラクターの社会的費用」(事故、公害、環境破壊、運転手の健康被害など)についても言及があるものの、数量的な裏づけ資料が少ないのが残念でした。本文中にも、トラクターの販売台数などの資料はあったのですが、グラフなどを使ってわかりやすくしてもらえるともっと良かったように思います。
私自身は、極たまに歩行型の小型の耕運機(私の住んでいるところでは、もっぱら管理機と呼びます)を使うことがあって、その威力にただただびっくりするものの、手の届く範囲の趣味のはたけをしているので、わざわざ耕運機を使う気にはなりません(鍬やスコップ、ショベルなどを使って手で耕すのが好きなのです)。しかし、機械化された大規模な農業が、今日の食糧生産のベースを担っていると言う意味では、大切な基礎研究だと思います。
当日は、テーマが違うので、もう少し農業全般とわたしたちの暮らしについてのお話になるのではないかと思われます。どんなお話になるのか楽しみです。
当日、八幡生涯学習のむらでは、9時から13時まで、こだわりの食や雑貨などが出店する「島のあさマルシェ」があり、13時から15時は講演会。17時から20時までは「SaturdayHULA×島のむらマルシェ」(サタフラは18時〜)と、盛りだくさんの1日になります。
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タグ:藤原辰史