「足切りグラフ」を使う人がいなくなってほしい
『日本人はこれから何を買うのか?』という本が興味深かったので、そのことについて書いてみようと思ったのですが、その前に気になったことを少し。
この本には、説得力を持たせるためにグラフや表が多用されていて、もくじの前にもいくつかのグラフが掲載されています。
その一番最初のグラフが、いわゆる「うそのグラフ」になっているのです。多くの人があまりに当たり前に使っているの(新聞などにも多用されている)で、悪意というものは感じられないものの、結果としてはうそのイメージを持たせることになるので、なくなって欲しいといつも思っています。
このグラフでは一人世帯が増え、一般的と思われる夫婦と子どもの世帯が急激に減少していることを強調しようと、1000万世帯以下を省略しています。「足きりグラフ」と呼ばれ、かつては省略していることを2本の波線で表現していたりしましたが、今では多くの場合それさえなくなってしまっています。
グラフというのは、傾向を一目でわかるようにするためのものであるのに、下の部分を省略してしまうと、変化が強調されてしまい全体の傾向を見損なってしまいます。
せっかくなので、このグラフの本来の形を、大雑把にページ全体をまねて作ってみましたので比較してみてください。最初にあるのが元のグラフです。
さらに書くと、世帯数という量を表すものなので、本来は折れ線グラフでなくて、棒グラフのほうがいいと思います。しかも、できるだけ長期で取ったほうが傾向はよくわかるので、元の資料に掲載されている1980年から2035年までの実績数値と推計値を、世帯全体の推移がわかるようにグラフにしてみました。
一人世帯はどんどん増えていて世帯が増える大きな要因になっており、2005年あたりに夫婦と子どもの世帯と一人世帯が逆転していることがわかります。2035年には一人世帯も減り始めていますが、全体の人口減にともなって世帯も減少してくるからのようです。
「足切りグラフ」についてはこれまでも、書いていますが、折に触れ書かせてもらいたいと思っています。
本のことについては、別の記事で。
この本には、説得力を持たせるためにグラフや表が多用されていて、もくじの前にもいくつかのグラフが掲載されています。
その一番最初のグラフが、いわゆる「うそのグラフ」になっているのです。多くの人があまりに当たり前に使っているの(新聞などにも多用されている)で、悪意というものは感じられないものの、結果としてはうそのイメージを持たせることになるので、なくなって欲しいといつも思っています。
このグラフでは一人世帯が増え、一般的と思われる夫婦と子どもの世帯が急激に減少していることを強調しようと、1000万世帯以下を省略しています。「足きりグラフ」と呼ばれ、かつては省略していることを2本の波線で表現していたりしましたが、今では多くの場合それさえなくなってしまっています。
グラフというのは、傾向を一目でわかるようにするためのものであるのに、下の部分を省略してしまうと、変化が強調されてしまい全体の傾向を見損なってしまいます。
せっかくなので、このグラフの本来の形を、大雑把にページ全体をまねて作ってみましたので比較してみてください。最初にあるのが元のグラフです。
さらに書くと、世帯数という量を表すものなので、本来は折れ線グラフでなくて、棒グラフのほうがいいと思います。しかも、できるだけ長期で取ったほうが傾向はよくわかるので、元の資料に掲載されている1980年から2035年までの実績数値と推計値を、世帯全体の推移がわかるようにグラフにしてみました。
一人世帯はどんどん増えていて世帯が増える大きな要因になっており、2005年あたりに夫婦と子どもの世帯と一人世帯が逆転していることがわかります。2035年には一人世帯も減り始めていますが、全体の人口減にともなって世帯も減少してくるからのようです。
「足切りグラフ」についてはこれまでも、書いていますが、折に触れ書かせてもらいたいと思っています。
本のことについては、別の記事で。
