『演劇1』
『演劇1』(想田和弘監督、日本映画、2012年)
平田オリザさんと彼の率いる劇団 青年団を追った長編ドキュメンタリー映画。12月1日から上映されるのに先行して、合計5時間42分にわたる2部作のうちの一つ『演劇1』の上映と、監督と広島出身の青年団の俳優 河村竜也さんによるトークが、広島の横川シネマで11月18日に行われました。
私は、平田オリザさんの作品と言えば、10年以上前に江戸で、『東京ノート』(だったと思う)と、2008年に広島で行われた『隣にいても一人』を観たくらいなのですが、何かと話題に上るし、つい最近も著作である『わかりあえないことから コミュニケーション能力とは何か』(講談社現代新書、2012年)を読んだばかりであることもあり、気になっている人なのです。
ちなみに、『東京ノート』は、当時、(面白かったものの)あまりに普通な感じがして、ちょっと拍子抜けしたような、かすかな記憶があります。
映画は、平田さんと劇団員たちの淡々としたすごみ(緻密な積み重ね)に少々圧倒され、3時間弱という長さを感じさせないとても興味深い作品でした(その、すごみの謎は、謎のままなのですが)。
上映後の監督と、河村さんとのトークも面白かったです。普通は、ドキュメンタリーを撮るとき、どうしてもカメラを向けると意識したり、ハイになってしまったりするのですが、今回の被写体は、演じる人たちらしく、カメラをないものとして受け入れてくれるので、最初はやりやすいと思ったものの、徐々に、もしかして、すべて演じているのだろうか?何とか彼らの「素」が撮れないものだろうか、「素」とは?「虚構」とは?・・・。
ドキュメンタリーが追う素材としては、適材だったのかもしれません。表向き(?)は一つの劇が成り立っていく舞台裏というか、メイキングではあるのです。
12月1日からは、『演劇1』に加えて『演劇2』も上映されます。『2』のほうも楽しみです。一気に観るには、肉体的にはつらいのではないかと思います。
平田オリザさんと彼の率いる劇団 青年団を追った長編ドキュメンタリー映画。12月1日から上映されるのに先行して、合計5時間42分にわたる2部作のうちの一つ『演劇1』の上映と、監督と広島出身の青年団の俳優 河村竜也さんによるトークが、広島の横川シネマで11月18日に行われました。
私は、平田オリザさんの作品と言えば、10年以上前に江戸で、『東京ノート』(だったと思う)と、2008年に広島で行われた『隣にいても一人』を観たくらいなのですが、何かと話題に上るし、つい最近も著作である『わかりあえないことから コミュニケーション能力とは何か』(講談社現代新書、2012年)を読んだばかりであることもあり、気になっている人なのです。
ちなみに、『東京ノート』は、当時、(面白かったものの)あまりに普通な感じがして、ちょっと拍子抜けしたような、かすかな記憶があります。
映画は、平田さんと劇団員たちの淡々としたすごみ(緻密な積み重ね)に少々圧倒され、3時間弱という長さを感じさせないとても興味深い作品でした(その、すごみの謎は、謎のままなのですが)。
上映後の監督と、河村さんとのトークも面白かったです。普通は、ドキュメンタリーを撮るとき、どうしてもカメラを向けると意識したり、ハイになってしまったりするのですが、今回の被写体は、演じる人たちらしく、カメラをないものとして受け入れてくれるので、最初はやりやすいと思ったものの、徐々に、もしかして、すべて演じているのだろうか?何とか彼らの「素」が撮れないものだろうか、「素」とは?「虚構」とは?・・・。
ドキュメンタリーが追う素材としては、適材だったのかもしれません。表向き(?)は一つの劇が成り立っていく舞台裏というか、メイキングではあるのです。
12月1日からは、『演劇1』に加えて『演劇2』も上映されます。『2』のほうも楽しみです。一気に観るには、肉体的にはつらいのではないかと思います。