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シンプルな素材、美しきものたち――東北、フィンランド、そしてアジア風ーー休題の本 [2012年09月23日(Sun)]

久方ぶりに、美しい写真に出会った。黒地に白が映えている。
切り透かし、御幣、網飾りと様々な東北のオカザリ、伝承切り紙細工を紹介している。


フィンランドの伝承麦藁細工も美しい。天を意味するスウェーデン語の himmel ヒンメルに由来するというフィンランドの himmeli ヒンメリも、現在は、サンタルチアではじまる、クリスマス、元々はpaganの農業・収穫、冬至祭に行う、ゲルマン古ノルド語由来のヨウル(Joulu)の際の飾り物だ。


結び物も世界各地にあろうかと思う。多彩にしてシンプルだ。22の基本の結びを繋げる26の結びものが集められている。

コンビニの棚からトリック、城、武器、古代ロマン――休題の本 [2012年09月20日(Thu)]

今回は、最近点数が増え内容も幅広くなってきたコンビニ本をいくつか紹介したい。気安い値段と出で立ちで、それでいて立ち読みだけで完読するのは難しい、コストパフォーマンスのよい本が増えている。

一つ目は、鉄人のような編集本。トリックアートというアートから、錯視という人間の謎から迫った本は数多あるが、これだけの写真を集めたものはない、、と思う。鉄人社刊。「裏モノ JAPAN」の鉄人社だ。550円、240頁、数え切れない騙し絵。


二つ目は、城本。城女子や男子で、日本の城本は少し目立つようになったが、日本を含めた「世界」の城をフラットに、北ヨーロッパ、西ヨーロッパ、東ヨーロッパ、南ヨーロッパ、アジアの5地域から「美しい」という角度で集めた、学研の本。アメリカ、アフリカをカバーできていなく、続編がでるようなつくりだ。580円、128頁、51の城巡り。


三つ目は、やはり学研。ガッケン・GAKKENは様々に歩んできたが、基本的には「学習研究社」のDNAがあるのだと思う。同時に。隔月に「ミリタリー戦史」を20年出し続けているだけあって、戦争本に面白いものがある。他社を含めて、兵器本も多数あるが、今回は、武器と歴史を絡ませて、600円、238頁、武器ものがたりが100、詰め込めれた、力作。


四つ目は、コンビニ本にしては高いが、それでもコスト・パフォーマンスが優れている。「古代文明」には大勢の人々のロマンが満載。そうした様々なロマンを、それぞれ「伝説」と「真相」という構成で、歴史的経緯なども織り交ぜ、多数の参考文献もあげて紹介している。1500円、302頁、世界のロマン33の旅。読者の好奇心を本にする彩図社。
そういう思い出もやがて消える・・・涙のように・・・雨のように・・・夏休み。閑話休題の本 [2012年07月24日(Tue)]

この本は凄い。タイトル通り、太陽系のミニチュアが厚さ4.7cmの中に折りたたまれているのだ。



1頁1250キロメートルが600頁。広げれば75メートルになる。50天文単位(astronomical unit AU=天文単位=地球と太陽の距離)、75億kmが1000億分の一にミニチュア化されている。

この縮尺だと太陽は14mm、10円玉ぐらいの大きさだから見えるが、地球なんて0.14mm、コピー用紙2枚の厚さより下回る。月の軌道直径は8mm、鉛筆の大きさだ。太陽から10頁めくっても地球には巡り会えない。

直線にしかみえない惑星、小惑星の軌道の線と膨大な余白が続く。

4年前に入手したが、仕舞いこんでしまい、タイトルも忘れ、紹介できなかった。松丸本舗に先日出ていて、再び巡り会えた

今年、少し小さくしたリメーク版が出るそうだ。「1600億分の1の太陽系」。蛇腹本で、伸ばすと全長約47メートル。夏休みの学校の廊下なら拡げられる。6~7教室分。。。。

インターネットでの購入評価の中には馬鹿らしいと思ってすぐ売ってしまった人もいるようだ。

でも、イマジネーションは大切だ。同じく、イメージも大切だ。

直観にいたる現実も大切だ。現実にいたる直観も大切だ。
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異食理解--珍味、禁断の林檎、昆虫食 [2012年07月02日(Mon)]

かつて、友人が「珍味」について素晴らしい論考を書いた。論考は手元になく、少し違ってしまうかも知れないが、本項はそれに発想を得ている。

「珍味」とは、優れて「相対的」「主観的」なものだ。

「珍味」は、優れて、最終的にはそれを食する人、もしくは、食さない人にとって、「珍しい」かで「珍味」とされるかで「珍味」となる。

その場合はいくつかある。

珍味として食する人の周りでは、日常的に、もしくは、簡便に入手しにくく、懸命に、もしくは特定時期に入手して食するものである場合。往々にしてそれらは、金力、権力で入手できるものにとっては何でもないもので、それらがない者にとっては珍味である場合。

周りに溢れていても、大多数の周辺域の人たちにとって、不味いとか、気持ち悪いとか、食するイメージがないとか、べら棒に高価であるとか、通常そこでは食さないが、少数の一部の人たちが食する場合。

これらの理由の根源は宗教的であったり、毒性や衛生の問題であったり、為政者に禁じられていたり、権力者に思いこまされている場合などがある。

その逆に、階級差の保持のためであるとか、矜持のためであるとか、富者、権力者、貴人が食さない場合もあるし、食する場合もある。

これらの食は別の場所では、珍しくもなんともない場合がままある。

珍味と似た「はなし」の構造が禁断の果実イコール林檎というイメージだ。読んだ本の題名も、在処も忘れて、精確には紹介できない。

禁断の果実が林檎というイメージ人口に膾炙しているものの、旧約聖書には具体的な果実名の記述は昔からないそうだ。それよりも、何よりも奇妙なことは、林檎が旧約聖書の発生地では存在していなかったことだそうだ。

その本では、キリスト教の古代ローマでの国教化と並行して、禁断の果実すなわち林檎というイメージが形成されたとのことだった。その背景にあったのは、古代ローマ時代では、林檎とは夷狄、もしくは異教徒の食するものであり、食することは考えられないものであったことだそうだ。

食は文化の根幹にある。そういった意味でも異食理解、異食についての考察は、異文化理解の典型だと思う。

今回は、かなりの数になってきた昆虫食本を紹介したい。

オスプレイ、トレーディング・カード、トーナメント [2012年07月02日(Mon)]

オスプレイ戦史シリーズの一つを紹介したい。オスプレイはあのベル・ヘリコプター社とボーイング・バートル社が共同開発したV-22と同語源だ。

Ospreyオスプレィは日本では、鷹の一種である「鶚」ミサゴのことである。会意形声文字で、顎が鋭い猛禽類のことだそうだ。鋭い目で魚を捕え、食べられない一部を貯蔵、発酵したものを食べるという伝えから、ミサゴ鮨というのもある。鶚視は鋭くい目つきを意味するという。



さて、オスプレイ戦史シリーズは、オスプレイ出版の出版物の翻訳もの。オスプレイ社の源流は元々紅茶のブルック・ボンドがオマケにした軍用飛行機のトレーディング・カード。

トレーディング・カードの源流は19世紀のほぼ同時期にはじまった英米でのタバコのオマケだ。日本では米国の野球のトレーディング・カードがよく知られているが、英国では古代ローマ時代から近代にいたる様々な軍装がイラストされている兵士モノや様々だ。

時折、テレビドラマや映画の小道具に現れるこれらのヴィンテージものには結構な値段がつく。成人にタバコが制限されていた時代ではないが、元々のトレーディング・カードのターゲットは成人男子であったことは間違いない。紅茶でのオマケは第二次大戦末の物資不足によるタバコのオマケの終焉が契機だ。

オスプレイ出版はそうしたトレーディング・カードの一つとしてそのイラストが1960年代に人気を博し、それらのイラストをまとめて出版するようになったものだ。そういった出自もあって基本的に戦争ものだ。

過日のエリザベス女王即位60周年記念のパレードでもその残滓が披露されたように大英帝国軍の植民地、コモンウェルスを含めた近代コモンウェルス軍の軍装の種類は生半可な数でない。おそらく英国では研究本があるかと思うが軍装は大英帝国の植民地主義をよく表していると思う。

さて、本書は12世紀から16世紀の「武芸大会」、 tournament トーナメントの発端から終焉までをみせてくれる。サッカーや近代スポーツでいう、トーナメントの語源、大本は諸説あるが、現代多用されるのものの語源はこの欧州中世の武芸大会にある。

中世のトーナメントの華は、当然の如く、当時の先進国フランスにあった。「大陸」各地から騎士たちが名乗りをあげて、試合した。そうした中で、海向こうのイングランドの騎士たちもアウェイ気分で参加していたのがいくつかの映画でも見られる。イングランド内の大会も当然あった。とはいえ、イングランドとフランスその他の区分が常に今のようにあったわけでもないし、日本と大陸以上に、境目が長い歴史の中で変遷している。

本書は英国の出版社のものだが、島国英、仏、大陸の境が微妙にあるようで、ない。それは欧州を単純に今現在見えるネーション・ステートの区分でみることの危うさも示している。島国日本と中国、朝鮮半島、大陸の関係と、当然のことではあるが「歴史」が異なる故に同じようで異なる。

因みに、オスプレイ社のチャリティは、SSAFA (Soldiers, Sailors, Airmen and Families Association) Forces Help、旧英軍人とその家族への支援に向けられている。

オスプレイ社の出版物のHP上の区分に Eastern Warfare 東の戦争ものがある。Samurai が沢山でてくる。海外で日本の戦史の何に興味が持たれているかが垣間見える。

http://www.ospreypublishing.com/eastern_warfare/
エッフェル塔は嫌い、皇居は真空 [2012年07月01日(Sun)]

スカイ・ツリーと連動しているのだろうか。タワー本、塔本が目立つ。バルトの本書が文庫になった。
出だしが、Henri René Albert Guy de Maupassantモーパッサン (1850.08.05 – 1893.07.06) はLa Tour Eiffelエッフェル塔(1889.03.31 - )のレストランに好きでもないのによく行った。エッフェル塔はパリ中から見える。モーパッサンはエッフェル塔が嫌いだったから。というはなしだ。



バルトといっても、今日、把瑠都凱斗だったら知られているだろうが、昔は、仮に知られているとしても、このエッフェルの出だしと何処か似る「皇居は真空」としたRoland Barthes ロラン・バルト (1915.11.12日 – 1980.03.26) だった。

僅かな経験、日本人でない、日本生まれでなくとも、日本人にしか分からないといわれる、日本文化、異文化を喝破できるかどうかが問題かもしれないが、少なくとも、少なからぬ「日本人」に影響を与えたことが面白い。

因みに、バルトは1966.05、東京日仏学院長 Maurice Pinguet モーリス・パンゲ (1929 - 1991)の招聘で初来日して、翌年の1967.03、1967.12と来日し、「真空」のL'Empire des signes (表徴の帝国) を1970年に書いた。
Claude Levi-Strauss レヴィ=ストロース (1908.11.28 – 2009.10.30) は1977.10月に国際交流基金の招聘で初来日し、その講演集「構造・神話・労働」が1979年にまとめられた。
もっと昔、Bruno Julius Florian Taut ブルーノ・タウト (1880.05.04 – 1938.12.24) は日本インターナショナル建築会 (1927 - 1933) の招聘で1933.05に来日、「画帖 桂離宮」が1935年に出版された。

招聘の真の目的が何であったかは、当事者にしか分からないが、いずれも人為的に日本に招聘され、その結果、インパクトが広がった。本人はもとより、人の歩みは、人々の歩み、そして世界の理解は意外にシンプルに人によって左右されてしまうことの好例だ。
北緯10度線――心の絆 [2012年07月01日(Sun)]

赤道から北のサブ・サハラのアフリカに行くと、この1、2千年紀の世界史の、穏やかにして緊迫した動きを実感できる。風土が緑と茶のまだら模様になるあたり、チーフとエミール・アミール達が混在する村々に遭遇する。

エミールはアラブ首長国連邦、ユナイティッド・アラブ・エメリタスのエメリタス=首長のエミールだ。つまり、キリスト教のリーダーと、イスラム教のリーダーが併存している。片方が徴税、片方が司法といった分けもあったりする。南のキリスト教、北のイスラム教の境目だ。

そして、地中海世界から欧州が世界に飛び出すには、サブサハラ、中東の自然と人々を避けて、大きく南に迂回して海伝いに喜望峰を回るか、西に海をこえるしかなかったことを実感できる。

人類史のスパンで考えると、そういった意味で、貿易風や偏西風、沙漠化などの地勢とともに、当然のことであるが、信仰をベースにした絆が、心の絆が、いかに、破壊的な意味でも、創造的な意味でも決定的であるかを感じさせる。

世界は人々によって、人々の心によって歴史が歩むことを地球大で蚊にさせる本書を紹介したい。

グローバル・ヒストリー [2012年07月01日(Sun)]

歴史が変化するのは、不遜の誹りを恐れなければ、楽しい。面白いというよりか、楽しいと前向きに認めざるを得ないといえよう。人間の歩み自体ではなく、人間がつくる「歴史」だからだと思う。
テレビで、源頼朝像が違うといったものから、学会で、あの出土物は偽造でしたというものまで、所詮歴史は歴史だ。人間の営みだ。
地層を調べて、あ、この地には地震があった、とかの自然史も史である限り、所詮、人間の史だ。
50年前、地球は第4間氷期だ、寒くなるから原子力を活用しようだった。そしてここ四半世紀は、地球は温暖化に向かっている、暑くなるから原子力を活用しようだ。最近は黒点の動きで、あ、地球は寒冷化に向かっているというのも、仕舞に、原子力に頼ろうになるのか、地熱に頼ろうになるのかは後々歴史が知ることになろう。

再開にあたって、「グローバル・ヒストリー」の本を紹介したい。



グローバル・ヒストリーのはなしはそれこそ楽しい。グローバル・ヒストリーの発展は史的研究の蓄積の成果であるとは思うものの、世界の変化を象徴しているからだと思う。世界史の相対化が本格化した証だ。ヨーロッパやアメリカの原理主義から地中海、小アジア、中東、南アジア、東アジアの原理主義が世界の現実に躍り出てきていることもあるだろう。それらの現実の人々の動きと不即不離で、思考にも相対主義が徹底し、深化したのだと思う。

本書は、多くが語られ尽くされてきたかのようにみえるイギリス帝国の歴史を、別の、グローバル・ヒストリーという位置からから見せてくれる。

冒頭、1500年から2001年にいたる、世界のGDPの地域別比重の変化のグラフをみせて、驚かしてくれる。産業革命直前まで、インドや中国を筆頭とするアジアが過半を占めているのだ。それが、英米などにひたすら浸食されていくのが産業革命後の19世紀から20世紀。でも圧巻はそれからだ。

知っているといえば知っている、当たり前といえば当たり前なのだが、再び、21世紀に入って、カーブが逆に戻り、印中をはじめアジアがじりじりと過半に迫り始めているのだ。

まさにワールド・スタディーズに歴史は欠かせないと思う。

「グローバル・ヒストリー」という流派ではないようだが、イギリスより「アジア」ということならば、今や文庫化した、一連の杉山正明の著作が楽しい。

まず単位について(3)政治と科学―ネイチャー・ワールド・スタディーズ―放射能とは―(3) [2011年05月24日(Tue)]

承前

今回は、このメートル法が生まれた時代、「フランス革命」について概観するため、横道に逸れます。

今では、パリ祭といっても、大半の「現役」の日本人にとっては、きいたことがないかも知れません。

7月14日というひにちが、1789年のフランス革命、監獄バスティーユの襲撃の日であることと結びつくかどうかは別として、さらにその結果、フランスの共和国建国記念日であるということまでも知らないかもしれませんが、多くの昭和年代の日本人にとって、この日が何であれ、巴里祭、またはパリ祭という「祭り」として馴染み深いものであったことは間違いありません。

「巴里祭」はルネ・クレールの下町人情ものの映画、原題名「14 Juillet」を輸入した東和商事が文字通り「7月14日」と直訳したのでは意味が分からない、一方、昭和8年(1933年)当時の世相からいって、意訳で「革命記念日」としたら内務省の検閲が通らないということで、邦題として編み出したものでした。この抒情的な邦題もおそらく一役かって、映画はモーリス・ジョーベールの主題歌とともに話題をよび、その後のパリ・ブームにつながっていったようです。

そして、第二次大戦後、欧米文化がふんだんに流入する中、以前紹介したヨーロッパでの現象同様、「進駐軍」とともにジャズにまず火が付き、用語として「ジャズ」との区分が曖昧模糊として、タンゴ、シャンソン、ハワイアン、ラテン、カントリーなどが陸続と1950年代以降、流行りました。そうしたものが受容される「空気」が戦後の復興期にはそもそもあったようです。

中でも、シャンソンは石井好子によって、昭和30年代末期、1963.07.14、第1回のシャンソンの祭典「パリ祭」が日比谷野外音楽堂で開催され、日本でのシャンソン・ブームが決定的になり、「巴里」から「パリ」へと綴りは広がったものの、首都圏を中心に7月14日はパリのイメージと深く繋がるようになったと考えられます。ファショナブルなフランスあるいはパリには革命という空気が潜んでいました。

単位についての紹介ですので、これ以上の「脱線」を避けたいと考えますが、今日のような国際的な単位の考え方は、2世紀も過ぎてなお、地球半球の反対側の極東の日本にまで、魅惑的なものとして「慕われている」、フランス革命の中から生まれてきたものでることは象徴的であり、必然的でもあります。

フランス革命とは何であったのか、時代とともに評価は変わってきてますし、なかなか難しいテーマです。ここでは、その一端として、今でこそ、そこかしこにみられ、革命の象徴的存在であり、馴染みの深い、フランスの三色旗の虚実について紹介します。

トリコロールが象徴しているものと今日理解されているのは「自由」「平等」「博愛」の三つです。人権宣言へと繋がる、美しい概念です。自由は自由主義、自由市場経済、リバタリアン、、、、、平等は差別撤廃、人権、、、、、博愛はチャリティ、「ポポポポーン」、絆など今日まで深く、広く、「美しき」ものとして私たちの社会を覆っています。

しかい一方において、本来の由来はともかく、自由も平等も、或いは博愛も、「白熱教室」をみるまでもなく、その現実における不完全さ、もしくは原理的な矛盾、等々により、或いは、裏返しとして、個々の自由か全体かのバランス、勝者にとっての機会の平等か結果の平等か、シュヴァイツァーなど白人優位の博愛主義か、等々と幾多の批判にさらされてもきました。

とりわけグローバリズムとローカリズムの間でトレードオフしなければならない場面の多くのに、この三つの「主義」が交錯してきました。

そもそも、度量衡の統一は、言語同様、古より、為政者のためなのか民衆のためなのか、いずれでのためであったとしても、それぞれにとって一長一短の性格をもつものでした。そうした中でも、このメートル法は、国王、皇帝の命ではなく、「自由」「平等」「博愛」を旗印にした革命の実践の礎に欠かせないものとして革命の中からうまれてきたものであったことは確かなようです。

国王の密命のような前近代的な謀としてではなく、その後、フランスが「国家」として、正面切った「外交活動」として、場合によっては勿体をつけて、場合によっては畏まって、戦略的に「原器」を世界各国に送っていきました。つまりは、「革命民衆」からはじまった「メートル」は、「国王」を飛び越して、グローバル規模の覇権を目指すフランス国民国家と不即不離となって、世界に広まっていきました。

「革命」のような出来事は、近年では、911にみられるように、多くの人々を、従って、多くの事柄を、さらに、多くの事柄が、さらに多くの人々を「政治」という舞台に登場させ、それまでの時代では考えられないような、社会に大胆な決断そして変化を招く「空気」をもたらすことが知られています。

地中海世界から放たれた欧州のルネサンス、米国の独立戦争等と大西洋をも往還する見直しの「空気」がフランス革命にいたって、まさに世界大へと広がり始める時代の端緒にメートルは芽生えました。

科学的な単位のようなものでも、人事に翻弄されるものであることが、この「単位」の経緯にもみられます。

因みに最近は博愛でなく友愛ともいわれるようですが、これら三つは後付けで、この三色の本来の由来については、白についてはMaison de Bourbon ブルボン家、すなわちは国王の白百合に由来するというであることに一致はみるようです。しかし、残りの赤と青の二色は大きくいって二説、パリ市のとするものと、或いは、市民軍、後のLa Garde nationale 国家衛兵=ナショナル・ガードつまりは革命軍の帽章=円形章もしくは略綬とするもの、さらに、革命軍の色自体が、パリ市由来であるとする三説目等、多々あります。

米国の独立戦争、そしてフランス革命の英雄、 Marie-Joseph Paul Yves Roch Gilbert du Motier, Marquis de La Fayette (ラファイエット侯爵マリー=ジョゼフ・ポール・イヴ・ロシュ・ジルベール・デュ・モティエ、1757.09.06 – 1834.05.20)が国家衛兵の初代総司令官に任ぜられた直後、市民軍のつけていた青と赤に、国家の衛兵として、国王との和解そして協力を象徴させるために、王家の白を加えたともいわれます。

仔細は略しますが、赤と青の青はフランスの守護聖人、Saint Martin de Tours トゥールのサン・マルタン=聖マーティン、赤はパリの司教で守護聖人、Saint Denis サン・ドニ、聖ドニの色とされています。二人とも3,4世紀キリスト教が国教化する前のローマ帝国の人たちです。また、白は処女マリアに由来するとされています。

続く
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この「放射能とは―ネイチャー・ワールド・スタディーズ」の最初はここです

当ブログでは、フォントの環境による表現差と字数制限等とのバランスで、「原語」表記にこだわりたいものの、アルファベットと日本語の漢字・かなで記述することにしています。アルファベット表記であっても、原則として、各国語でのアクセント表記等につきましては、大変勝手ながら、省略していますのでご注意ください。
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米国CGCの災害支援ボランティア・ハンドブック・マニュアル(5/5) [2011年05月17日(Tue)]

承前

Sexual Harassment Prevention セク・ハラ防止
Common Ground believes that all people have a right to be free of any form of harassment and oppression, and in particular, sexual harassment. No volunteer is to threaten or insinuate, either explicitly or implicitly, that another volunteer or community members’ refusal or willingness to submit to sexual advances will affect their participation in Common Ground.
コモン・グラウンドは全ての人々がいかなる形態の嫌がらせや抑圧、特にセクハラ、に対し自由である権利を有していることを信じています。いかなるボランティアも他のボランティアもしくはコミュニティの住人が、性的な誘いかけに対して従うか、拒否もしくは意欲を示すように、明々と或いは暗に、脅迫もしくは仄めかすことは、そのボランティアのコモン・グラウンドへの参加(続行)の可否に影響するものです。

All sexual contact between volunteers/community members be consented to prior to contact.
ボランティア/住人の間の全ての性的な接触は、接触前に承諾がなければなりません。
Other sexually harassing or offensive conduct is not welcome at Common Ground.
他の性的な嫌がらせや攻撃的な振る舞いはコモン・グラウンドでは歓迎されません。
This conduct may includes:
こうした振る舞いは下記のようなものを含みます
・Unwanted physical contact or conduct of any kind, including sexual flirtations, touching, advances, or propositions;
性的な戯れごと、接触、誘いあるいは提言など、望まれていないいかなる種類の身体的接触もしくは振る舞い
・Verbal harassment of a sexual nature, such as lewd comments, sexual jokes or references, and offensive personal references;
性的な性格をもった言葉による嫌がらせ。例えば猥褻な発言、性的な冗談もしくは喩え、または攻撃的な個人(を否定的に特定する)示唆。
・Demeaning, insulting, intimidating, or sexually suggestive comments about an individual’s personal appearance;
個人の個人的な外見に関し卑しめるような、侮辱的な、威嚇的な、もしくは性的示唆のある発言。
・The display of demeaning, insulting, intimidating or sexually suggestive objects, pictures or photographs;
卑しめるような、侮辱的な、威嚇的な、もしくは性的示唆のある、もの、絵や写真の掲示
・Demeaning, insulting, intimidating, or sexually suggestive written, recorded, or electronically transmitted messages
卑しめるような、侮辱的な、威嚇的な、もしくは性的示唆のある、書かれた、録音された、もしくや電子的に送信されたメッセージ。
Anyone who believes that another persons’ actions or words constitute unwelcome harassment, should address that person directly as well as let one of the coordinators know as soon as possible. All complaints of harassment will be investigated promptly and in as impartial and confidential a manner as possible. Volunteers are asked to cooperate in any investigation. A timely resolution of each complaint should be reached and communicated to the parties involved. Common Ground treats false accusations, which can be incredibly destruction, equally seriously.
誰でも、他人の言動に歓迎されない嫌がらせが含まれていると思った時は、その本人に直接、と同時になるべく早くコーディネイターの一人にそのことを明言すべきです。嫌がらせに関する苦情は直ちに、公平にそして可能な限り内密な方法で、調査されます。ボランティアはいかなる調査にも協力することが求められています。各苦情に対し、適時に解決策が関係各位に通知され通知され伝えれる筈です。コモン・グラウンドは、信じられないほど破壊的であり得る、誣告についても、同様に真剣に扱います。
Any volunteer who is found to have violated the harassment policy may be asked to leave. Proven sexual assault may be subject to legal action.
嫌がらせに関するポリシー(方針)を犯したと認められたいかなるボランティアは離脱することを求められることがあります。立証された性的暴力には法的措置をとることがあり得ます。

Dealing with the N.O.P.D. ニューオーリンズ警察局への対応振り(略)

Dealing With the Media メディアへの対応振り(略)


Common Ground Current Projects
現在のコモン・グラウンドのプロジェクト(抄訳)


Distribution of food and supplies:
食糧と物資の配布

Very few stores have reopened in the greater New Orleans area, including areas that were not extensively damaged. Common Ground is working to ensure that residents have the basic provisions they need to return and remain in their community. Distribution sites are in the upper and lower 9th Ward, Houma and St. Bernard Parish. We are working on opening new ones in Plaquemine and New Orleans East. Main Distribution number is 5049135634.
、、、、コモン・グラウンドは住人が、自分たちのコミュニティに、戻り、定住するのに必要な食糧と物資、、、、

Emergency Home Repair: 住居の応急修繕
Ensuring access to housing remains a critical need, and volunteers are working every day to assist residents in making their damaged homes livable and safe to occupy. Ongoing work includes roof tarping, debris removal, tree trimming and removal, house cleaning, gutting and mold abatement.
Common Ground’s focus is on assisting elderly, homebound individuals and homeowners not being served by FEMA, the Red Cross and other official relief efforts. This vital work will continue indefinitely. Contact: 5049139691.
、、、コモン・グラウンドは高齢者、家から出られない人たちや家主などで、FEMA、赤十字他の公的復興支援を受けてない人たちに焦点、、、、

Free Medical Clinics: 無料医療診療所
A free community controlled primary care health clinic is located at 1400 Teche Street in Algiers. A satellite clinic now operates on N. Claiborne across from the Community Center. Clinic volunteers help residents with home visits and run a mobile unit that goes to other communities. The clinic can treat a range of health problems, including hypertension, stress, diabetes, heart problems, minor trauma, etc. It also provides treatment for respiratory illness and infections related to exposure to toxins from the flood. The clinic also provides some vaccinations, regular medical check ups, prescriptions and medications, mental health services, and alternative healing treatments such as herbal medications, massage, and acupuncture. The clinic in Algiers can be reached at 5047177329.
コミュニティによって運営される無料診療所、、、支所が、、、。、、、、自宅訪問、他コミュニティへの移動チーム、、、があります。診療所は高血圧、ストレス、下痢症、心臓障害、軽度のトラウマなどの幅広い健康問題を扱えます。、、洪水による毒物への曝露関連の呼吸障害や感染症に対する治療、、、予防接種、通常の定期健康診断、処方や投薬、心の健康、、、薬草、マッサージ、鍼灸などの代替医療も提供します。、、

Legal Support and Eviction Defense Work: 法的支援及び対立退き弁護活動
(略)
、、、地主や政府機関による不お公正な動きを予防するための法律相談所、訴訟支援など、、、立退き(強要)防止、、、不適正な家賃値上げ、、、14,000の公営住宅からの避難者が公営住宅へ戻れるよう、、、、

Internet, Computer and Information Services インターネット、コンピューター、情報サービス
Common Ground operates a free drop-in wireless computer lab at the media center known as the House of Excellence, at 1415 Franklin Ave., and has operated mobile computer labs in New Orleans as needed. Mesh Wireless Network is setting
up a free wireless service for the entire Algiers area. Common Ground produces and distributes a range of vital information to residents and provides assistance in filling out FEMA applications, insurance forms and other paperwork. Common Ground also operates a local radio station, Radio Uprising (formerly Radio Algiers), which provides information, interviews with residents, tapes of national radio shows, and a range of music, including live performances to the residents. Common Ground is also in the process of developing a community newspaper called “Breaking Ground”. Contact number for the House of Excellence and Radio Uprising: 5042186616. For the newspaper call Kerul at 5043395885.
、、、無料無線LANシステム、、、連邦緊急事態管理庁(FEMA)への申請書、保険請求書記入などの支援、、、地域ラジオ局運営、、、コミュニティ紙、、、

Women’s Center 女性センター(略)

Common Ground Kids and Community Project: コモン・グラウンド「こどもとコミュニティ」プロジェクト(略)

Common Tree Services コモン樹木サービス
One of our volunteers, Topher, an arborist from Alaska, was instrumental in damaged tree removal in the weeks after the hurricane. Topher has now formed a company, all locally employed to continue this work. 25% of the proceeds benefit Common Ground, and one day a week is still dedicated to volunteer efforts. Contact Topher: 5049097732.
、、、地元住民が被雇用者となっている、倒木の撤去会社。収益の25%がコモン・グラウンドへ、、、
Environmental Monitoring/Bioremediation: メグ・ペリー記念庭園とバイオレメディエーション(生物的・再・調和)(略)
、、、土壌、水質調査、、、、
Plans for a Construction Cooperative that will provide training and jobs is underway.
Meg Perry Community Garden and Bioremediation Project
メグ・ペリー・コミュニティ庭園とバイオレメディエーション(生物的・再・調和)プロジェクト
(略)
、、、コミュニティの農園提供、、、汚染土壌再生、、、
(以下略。了)