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ペリエからムンバイをつなぐ各国海軍。各種国コードCオリンピック。国とは?その20。―閑話休題(再三) [2006年10月19日(Thu)]

<承前>

恐縮ですが、脱線が続きます。

ペリエの里、フランスのニームは私たちが日用品としているものの語源との説があります。ニームは地中海に面するフランス南部のほぼ真ん中に位置しています。serge de Nimes (ニーム産のサージ生地)からサージがとれて、デニムになったということです。

サージとは繊維方向が平行にそろった状態で撚りがかけられ、太さのむらがなく均一である梳毛糸を使って経糸=縦糸や緯糸=横糸が2本以上連続して織られる斜紋線ができる、織物の三原組織の一つである、「綾織」のうち、2本連続させて4枚斜文に織る丈夫な生地で、9世紀頃のフランスで絹糸で織られていたためフランス語の絹、 serge, からその名前がとられたようです。残り二つの原組織で、「朱子織=繻子織」は五本以上連続して織られるため滑らかな表面になり、「平織」は交互に織る単純なものです。

サージで「毛」織のものがWorstead (ウーステッド)とよばれるのはその英国の産地名からでトレンチ・コートをはじめ軍服でみられるものです。

そして、ニームのサージ生地は「綿」織で、それがデニムという名前になったといわれています。デニムの縦糸をインディゴによって青く染色し、横糸を生成りで綾織にした、素材のものがジーンズの生地です.

このジーンズの語源も西欧起源といわれています。イタリアのGenoa (ジェノバ)が独立した海洋国家のころ、海軍兵士の軍服に採用されており、フランス語のbleu de Genes (ジェノバのブルー)からGenesだけが残り、英語のjeansになったといわれています。

さらに時代をくだった海洋国家、英国海軍はインディゴで制服を染め、それがnavy blue (ネイビー・ブルー)という色名の由縁です。

一方、その少し前の海洋国家、ポルトガルの海軍dungarees (ダンガリー)は二つのしかも接近した語源があるようです。現在インドはムンバイの城砦、Dongari Killaの隣接地でうられていた綿の生地が Dongari Kaparとよばれていたためと、この城砦が建て替えられたりした後、1854年に最初の綿織工場がここに建てられ、ここの生地をインディゴで染めたものをポルトガルの海軍が採用したからといわれています。

日本ではドンゴロスという言い方で粗い麻布や、麻袋など、粗製という意味合いを強めて使われたり、あのコーヒー豆の袋を指しますが、語源はこの同じダンガリーです。

<続く>

本記事ーー19世紀初頭バイロンの足跡をたどる記事ーーは最初はここから開始しました。
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