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補題――暦とは(その9)――旧暦対照表 全日版の少し長めの註釈その5―思い、描ける、曲線 [2016年04月04日(Mon)]

承前

◎表現できる曲線、描ける曲線、想像できる曲線

一つは、人間が描ける曲線か否かということだ。一般的に、定規とコンパスだけを使うことを、古典的な平面幾何学として学ぶ。定規コンパスは古代ギリシア以来一貫して使われてきたが、ほかの道具は普及しなかった。

○作図器、パンタグラフ

現代日本では紹介されるとしても、「pantographパンタグラフ」という、図形の拡大、縮小、つまりは相似形を作るための道具――原理的にはL字型の定規に沿ってスライドする定規を組み合わせたようなものに類する道具だ――が一時代、開発・研究されたことがあったが、それくらいだ。これらを工夫して楕円や円錐曲線が描ける。

○ずべてを描くもの

余計なことだが、日本ではパンタグラフといえば電車の上の「集電装置」ということだろうが、そもそもは、この panto παντすべて」を「 graph γραφかくもの」という作図器の形からとったもの。

○パングラフも翼状に

もっとも、その電車のパンタグラフも、新型新幹線500系の騒音軽減のためJR西日本仲津英治試験実施部長らによってフクロウの「serration鋸刃」状の風切り羽根をまねて開発された翼型のものに取って代わられて始められているので、イメージも変わっていくかもしれない。

○スピログラフ

それから、作図器として、せいぜい目につく道具は、「Spirograph スピログラフ」とよばれる「玩具」だ。この名前自身が商標登録された英国技師 Denys Fisher デニス・フィシャー ( 1918/05/11 – 2002/09/17 )によって発明、発売された玩具だ。

内外( epitrochoid / hypotrochoid trochoid トロコイド = 余擺線」という曲線が描ける作図器だ。

trochoid 」は日本語の「軽便鉄道」の「トロッコ」同様、ギリシア語の「τροχ ός」、ラテン語「trochos」、「車」に由来する。

いずれにしろ、普通の人々が、描ける曲線、目にすることができる曲線には限りがあり、イメージにも限りがあったと思われる。

○図像の大衆化

写真は勿論のこと、東西において、浮世絵や版画という「複製芸術」の登場以前は「図像」そのものが、信仰為政者に結び付いたもの以外は限られていた。今やセルフィーからドロンまで、連写からパノラマ、動画まで、自然を写し、映し、写し取ることは訳もなくなってきた。

○描ける曲線、名のある曲線

同時に、かつては、方眼紙や果ては対数方眼紙など工夫して点描しながら作図していた複雑な曲線も、今や、excelで計算はおろか描画まで描けるようになった。人類が格闘して曲線で特別に命名されているものは60を超えるようだが、数学ソフトをもって描ける曲線は無限に増えているので、新たな知見が生まれてくるかも知れない。

○図像がなかった時代への共感

「世界」は加速度的に変わっている。種や仕掛けの分かってしまったイリュージョンやだまし絵を驚きをもって見るには並大抵の努力が必要なように、曲線のようなものを含めて、かつての人々と同等な「世界」の理解には多大な注意が必要だ。

○遠近法、四角錘と円錐

遠近法のイメージには四角錘のイメージが使われる。水平線と垂直線の描き方を強調するためだ。

そうして、このイメージを思い描く主体、観察者の側からの視線もこれに釣られて四角錘のようにイメージし易いが、現実的には円錐状の視線だ。

対象物が「真円」板であったとし考えるとイメージが描きやすい。観察者の2つの目それぞれを頂点とする円錐が、対象物の円板を「楕円」状に重なり合わせることによって、僅かな遠近をはじめとする差と同一「性」を頭脳的に加味して瞬時にして処理しながら「真円」板として認識している。

○凸凹で乱雑な世界

世界、自然、宇宙には真の、直線や平面が存在していると考えるのは難しい。凸凹で乱雑な世界を微妙な阿吽をもって穏やかにして簡明、静謐な世界として認識者、観察者、人間は日々を過ごしているのだろう。真円に近い楕円と、楕円に近い真円との往還だ。

本項の冒頭に記したように、「楕円」は「真円」に比べると自然界では、「動き」では見ることがあっても、「形」では殆ど見かけない。まさしくイメージ途上、「想像」世界の曲線だ。

次回は、天体を描くときの楕円関係用語を紹介したい。

続く

この項は、筆者が作成した、

旧暦・西暦・グレゴリオ暦・ユリウス暦・干支・六曜・七曜、対照表 全日版嘉永7年の元旦から明治6年の正月の晦日

の解説の一部です

この補題の最初は

補題――暦とは(その1)――旧正

です。

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