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「501(c)(3)」とは、「NPOのようなもの」(2/2) [2012年10月16日(Tue)]

<承前>

◆米国のNPO

◇「501(c)(3)」組織、内国歳入法上のNPO

米国の法人で税制上の特権を得ているものの一つが「501(c)(3)」とよばれるものだ。

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501(c)(3)とはIRS = Internal Revenue Service (内国歳入庁)が徴税するにあたって依拠するIRC = Internal Revenue Code (内国歳入法) の、日本風にいえば501条c項3号に定められる団体を指しています。

「501(c)(3)」団体は、日本でもだいぶ知られるようになってきましたのでここでは詳述はしませんが、免税特権を享受できる一方、「営利活動」「政治活動」「宗教活動」等が制限されます。つまりに両団体とも米国の、少なくとも「内国歳入法」からみた「政治活動」は行えません。

スポンサーの立場−国境なき記者団(報道の自由その7)
[2008年01月17日(Thu)
https://blog.canpan.info/nonpo/archive/146


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◇内国歳入法、合衆国法典26番目の法

いうなれば、内国歳入庁は国税庁、内国歳入法は税法だ。

Internal Revenue Code = IRC、内国歳入法と日本で呼ばれているものは、アメリカ合衆国の連邦法のうち一般的・恒久的なものを United States Code, U.S.C 合衆国法典、法令集として集められている51の Code 法のうち、Title 26 番目のものだ。

法典の体系は
Title、
Subtitle、
CHAPTER、
Subchapter、
PART、
Section、
Subsection、
Paragraph、
Sub-paragraph、
Clause

の順で体系化されている。

◇501条、「法人、一部の信託等への課税免除」条項

内国歳入法は全体で9,834 のSection 条より成り立ており、501(c)(3)はこの中で、次のようにSection 501のSubsection (c)、Paragraph (3)として体系に列せられている。

Title 26 - INTERNAL REVENUE CODE 内国歳入法
Subtitle A−Income Taxes (§§ 1–1564) 所得税
CHAPTER 1−NORMAL TAXES AND SURTAXES (§§ 1–1400U3) 普通税及び付加税
Subchapter F−Exempt Organizations (§§ 501–530) 免除組織
PART I−GENERAL RULE (§§ 501–505) 通則
Section = § 501 - Exemption from tax on corporations, certain trusts, etc. 法人、一部の信託等への課税免除
Subsection (c) List of exempt organizations 免除団体のリスト
Paragraph (3)

なお、
Section = § 501条はSubsection (a)項からSubsection (s)項まであり、
Subsection (c)項はParagraph (1)号から(29)号まである。

◇(c)項=「免除団体のリスト」の29種のうちの3番目

以下がParagraph (3)号

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日本のインターネット上で条文そのものが紹介されていないようですし、また、今日の日本のNPO観に大きく影響を与えているその源なので、とりあえず、当該条項の原文と筆者による仮訳(間違いがある場合、ご指摘いただければ幸いです)を以下に紹介します。

Corporations, and any community chest, fund, or foundation, organized and operated exclusively for religious, charitable, scientific, testing for public safety, literary, or educational purposes, or to foster national or international amateur sports competition (but only if no part of its activities involve the provision of athletic facilities or equipment), or for the prevention of cruelty to children or animals,

法人,共同募金,基金,財団で専ら宗教的、慈善的、科学的、公共安全のための試験の、文芸的,あるいは教育的な目的、または全米的もしくは国際的なアマチュアスポーツ競技の育成(ただしその活動がいかなる運動設備や器具の提供を含まない場合)あるいは,児童もしくは動物の虐待を防止するために設立され運営されているもの。

no part of the net earnings of which inures to the benefit of any private shareholder or individual,

民間の資金提供者や個人の利益がその純利益の一部たりともによって発生することなく、

no substantial part of the activities of which is carrying on propaganda, or otherwise attempting, to influence legislation (except as otherwise provided in subsection (h)),

その活動の主要部分がプロパガンダを為し、立法に影響を与えようとする、もしく、は与えることないもの((h)項に該当する場合はこの限りでない)、

and which does not participate in, or intervene in (including the publishing or distributing of statements), any political campaign on behalf of (or in opposition to) any candidate for public office.

あるいは公職を目指すいかなる候補者のため(もしくはそれに反対するため)に政治的なキャンペーンに参加したり介在(声明の発行や,配布を含む)することのないもの

501(c)(3)とは 米国NPOの「定義」
2008年03月19日(Wed)
https://blog.canpan.info/nonpo/archive/157


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◇(c)項=「免除団体のリスト」の29種のうちの4番目、3番目と4番目の対比(参考)

上記がParagraph (3)号。次のSubsection (c) List of exempt organizations免除団体の一覧のうちのParagraph (4)号の課税免除団体は下記の通り紹介した。

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Cforward は米国で、昨年、NPO界を政治と繋ぐために設立された 501c4 団体だ。

以前紹介した、日本でもよく知られるようになった米国の「NPO」である 501c3 団体、つまりは米国の徴税庁であるIRS 内国歳入庁 = Internal Revenue Serviceを規定するIRC 内国歳入法 = Internal Revenue Codeの日本風にいえば 501条 c項 3号に定められる団体とは違う。同項中つまりは、 501条 c項 4号に定められた団体だ。

この501条c項4号については、これまで日本で様々な解説が紹介されてきたが、内国歳入法、 501条 c項、 c項中の 1〜29号全体をみないと、日本の npo法や公益法人法がこの一部をとりいれたとはいえ、大きな仕組み、考え方が日本と違うので、誤解を招かないようにするのは難しい。

この機会に、ここでは、とりあえず 501c4 団体の「外形的」な紹介をしておきたい。 Cforward そのものについては次回以降紹介したい。

まず、日本ではあまりみかけない法律の該当箇所原文全文を掲載したい。ご覧の通り第 (4) 号が、 (A) と (B) に細分され定義されている。

(4)
(A) Civic leagues or organizations not organized for profit but operated exclusively for the promotion of social welfare, or local associations of employees, the membership of which is limited to the employees of a designated person or persons in a particular municipality, and the net earnings of which are devoted exclusively to charitable, educational, or recreational purposes.
(B) Subparagraph (A) shall not apply to an entity unless no part of the net earnings of such entity inures to the benefit of any private shareholder or individual.

さて、念頭においておきたいのは、 501(c) 団体が、「宗教団体等」で規定される 501(d) 団体と、「特定年金等」団体の 401(a) 団体(日本で話題になった確定拠出年金「401k」は名称の通り同じ条項下)と並んで、501条の冒頭 (a) 項で定められた、「非課税法人」3種の内の一つであることだ。

内国歳入法、課税のための法典の一部として、「法人」が「特例的」に非課税となるための「規定」、「制限」がこれら各条項号に記されている形だ。

そして大雑把にいうと、上記の 501(c)(4) 原文では明示されていないが、 501c4 団体は非営利であって、条文の帰結として、一定程度の「政治活動」ができるとされている。

ではどのような団体かというと「共益団体」とか「市民団体」とか「シングル・イシュー」とか様々な解説ができるが、全容がないと不十分なので「概念」については、将来の紹介に譲りたい。

簡単に501c4、501c3の異同を紹介したい。

(1) 501c4、501c3ともに非営利であって、連邦の所得税が免除される。州税等は州によって異なる。

(2) ロビイングに使える金額と時間に、501c3は制限があるが、一方、501c4には連邦の補助金を受け取る資格を失う替わりに制限がない。

(3) 同じように、選挙活動に関し、501c3は禁ぜられている。しかし、501c4は、自身の活動と整合性があって、かつ、選挙活動自身が第一義的な目的でなければ、選挙活動をしてよい。

(4) 一般的に、501c3への寄付は非課税である。しかし、501c4への寄付の場合は、それらが政府系等の公益目的の団体を除き、基本的に非課税対象とならない。

具体的にどのような団体が501c4であるかを紹介して、今回の記事を終えたい。

今回、米国の大統領選で使用している金額が上位の4団体。
合計して約2500万ドル、約200億円を使用したそうだ ( 2011/12/01 – 2012.06.01 ) 。
American Energy Alliance
Americans for Prosperity
American Future Fund
Crossroads GPS

日本で知られているものとしては The National Rifle Association (NRA) 全米ライフル協会や NAACP 全米有色人種協会、United States Junior Chamber 米国青年会議所、 Ocean Champions オーシャン・チャンピョン等がある。

選挙戦、NPO界推薦候補、 501c4 団体
2012年08月17日(Fri)
https://blog.canpan.info/nonpo/archive/299


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◇501(c)組織の全体の概観、29種の非課税組織

では、501(c)組織の全体はどのようなものか、各号を簡略に説明するのも難しい。

参考として、IRS 自身が各号ごとに、要約名を付け、2010年に IRS に報告した組織数を掲載している IRS データブックをそのままであるが引用したい。なお、同データでは、教会等、全ての 501(c) (3) 組織が必ずしも報告しなくても良いことになっていると注記している。

これら各号を名付け方たり要約したいくつかの日本語資料があるが、下記のIRS自身の要約もしくは分類名の直訳はもとより意訳とも異なるものが多い。極端にいえば、182万団体がどのようなものか、どのように分類されるか、見るしかないといえる。

例えば、(23)号は「veterans’ associations founded prior to 1880、1880年以前に設立された退役軍人組織」に年号があるように、あるいは、(21)号「black lung trusts 黒肺塵症信託」など、歴史的な経緯や変遷も絡んでいることを示唆している。

Section 501(c) 合計 1,821,824
(1) Corporations organized under an act of Congress 168
(2) Title-holding corporations 7,239
(3) Religious, charitable, and similar organizations 1,280,739
(4) Social welfare organizations 139,129
(5) Labor and agriculture organizations 63,012
(6) Business leagues  92,331
(7) Social and recreation clubs 79,718
(8) Fraternal beneficiary societies 63,391
(9) Voluntary employees’ beneficiary associations 11,749
(10) Domestic fraternal beneficiary societies 18,310
(12) Benevolent life insurance associations 6,996
(13) Cemetery companies 12,266
(14) State-chartered credit unions 3,570
(15) Mutual insurance companies 1,812
(17) Supplemental unemployment benefit trusts 423
(19) War veterans’ organizations 39,709
(25) Holding companies for pensions and other entities 1,125
その他、以下の各号小計 137

(11) teachers’ retirement funds
(16) corporations to finance crop operations
(18) employee-funded pension trusts
(21) black lung trusts
(22) multiemployer pension plans
(23) veterans’ associations founded prior to 1880
(24) trusts described in section 4049 of the Employee Retirement Income Security Act of 1974 (ERISA)
(26) State-sponsored high-risk health insurance organizations
(27) State-sponsored workers’ compensation reinsurance organizations
(28) National Railroad Retirement Investment Trust
(20) legal services organizations は 1992.06.20 以降免除が無効

◆世界の「NPOのようなもの」、NPOとその周縁

筆者は法律には疎いが、着目したいのは、日本のNPOは民法の系列、米国のNPOは税法の系列で法的には規定され、それに基づき法的システムの中でのNPOは規定されていることだ。

先述のNGOは、国連のガバナンスの2大柱、安保理、安全保障理事会と経社理、経済社会理事会のうち、経社理の系列で規定され、それをベースに、各種国連諸機関、国際機関のNGOが規定されていることに相似している。

再び、世界の「NPOのようなもの」について、以前掲載したものを引用し、この項、とりあえず、終わりたい。

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明確な制度の違いによる異同の他に、海外のNPOをみるときは国毎、社会毎に多様である、「制度化されていない」歴史的、社会的な慣習や考え方の差異に留意しなければなりません。いうまでもなく、国、社会によっては慣習や考え方に留まらずに法的に制度化されたものもこの中にはあります。

ひとつは、いわゆるセクターの分類区分にあります。前回も触れたNPO (non-profit organization 、 not-for-profit organization ) とFPO (for-profit organization) あるいはNGO (non-governmental organization) とGO (governmental organization) の区分の考え方です。

ちなみにnon-profit organization 、 not-for-profit organization の違いは日本ですと同じ「非営利団体」と表現されることが一般的ですが、あえて原義に近くいえば、前者は「非営利組織」、後者は「非営利のための組織」、もしくは「非収益組織」、「収益のためでない組織」と訳せます。前者は「収益が生じない」後者は「収益を目的としない」とも解せます。

また、「organization」という語も楽器のオルガン、有機野菜などオーガニック、内臓などと日本でも馴染み深い「organ」(ギリシア語のorganon)を 「organize」したものという派生からみても、組織化された「組織」とした方が「団体」よりはイメージに近いと思われます。

また、よくいわれる議論ですが、営利団体でない、政府組織でない、組織という括りの意味にとれば、そもそも、営利団体とは何か?政府組織とは何か?どこまでが収益か?何のための収益までか?どこまでが政府か?などといいった「非」でない方の定義にたちかえるわけで、これが国・地域によって違うことからくる問題があります。

二つ目は、別な意味でのセクター分類からみた類似セクターとの区分です。宗教、政治、教育、医療などについての考え方や実態が国や社会によって大きく違います。以前紹介しましたレスター・サラモンの国際NPO比較でも、これらの分野に関し、どう区分するかが議論になっています。

例えば、宗教。日本にいてもある程度想像できる仏教社会、キリスト教社会そしてイスラム教社会での村の寺院・教会から教団組織によるお布施、チャリティ、献金などによる「福祉」など様々な「社会」活動への支援が「布教」活動や「信仰」とどう切り分けられるかなど、難問が横たわっています。因みに、この宗教との境界は「金」の面だけでなく「慈善」活動、「奉仕」活動、「ヴォランティア」活動などの意味合いにも差異をもたらしています。

あるいは、政治。世界には、米国のようにアドヴォカシーとロビイング活動の厳密な区分があり、政治活動とNPO活動がそれなりに分離される社会がありますし、他方、「一党独裁」体制下の社会で「活発」に活動する「NGO」も国際舞台に登場し始めています。

「国内政治」を離れて、たとえば、国際舞台といえば、国連があります。国連経済社会理事会で認めるところの「元祖」NGOは、そもそも傍聴資格、指名による発言資格など、国連メンバーの「国家」並みに限定つきとはいえ協働するためNGOに資格を付与するというものです。国家そのものの否定までいかなくとも人権や女性などの考え方について、国や社会によっては政府、NGOが相同調して他の国や社会の考え方に異を唱えることもままあります。したがって資格付与の審査にあたっては、東西冷戦時代はもとより、現在でも、特定の国への反対勢力の「加盟」に警戒する傾向もあるといわれます。

教育もまた、例えば初等教育の場合、国民教育というように、国のあり方そのものに関わるものとして、国や社会により様々です。他の分野以上に外国の資金や組織が介在することに神経質な国も少なくありません。日本では初等教育=義務教育=公教育であった時代からフリー・スクールや教科書検定あるいは「給食費を払わない親」などを巡る議論をみても考え方が変遷していることをみれば、世界にはその幾層倍も様々な考え方があることは容易に想像できます。

海外NPO理解の難しさ―国境なき記者団(報道の自由その5)
2008年01月11日(Fri)
https://blog.canpan.info/nonpo/archive/144


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