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6、7割のコミュニケーション、瞬時の共有、次の世界――閑話休題 [2012年09月15日(Sat)]

誰でもが、いとも簡単に、いつでも、どこでもムービーが作れるように、見せられるように、見られるようになった。喜びも、哀しみも、お笑いも、そして憎悪も。

米国のPBS公共放送でのL.A.Timesロサンジェルス・タイムスの記者の報告では、ベニスの映画館ではった10人の観客で上映したらしいともいわれるムービーが、そうした本編が実際にあるか分からないムービーが、どうやらフェイスブックを起点に思いっきり広がったらしい。地中海社会が再び揺れている。

P2P ならぬ Ps2Psの時代だ。

以前、筆者は、商業的・市場的に成り立たないトップ15位以下、30位くらいまでの言語の翻訳ソフトウェアのフリーウェアとしての配布事業を検討したことがあった。少ないリソースで「国際交流」を図るよりは、外国語を話せない、話さない、世界の大半の人々が、ストレスなしに直接、思いを語りあうようにできれば、幾万倍も早く、多く、作為を介さず、良いかと思ったからだ。

ブロークン・イングリッシュであれ、ブロークン・ジャパニーズであれ、人々が7割か6割の精度のコミュニケーションで異文化の人々と交わることが日常化する現代である。同じ言語集団内ですら、コミュニケーションが良くも悪くも「簡素化」する実態からみて、もはや電子的な翻訳の精度のほうが優れているかも知れないと思った。少しばかり、負の側面も検討はした。

6、7割の精度のコミュニケーションで、Ps2Psの時代。まだ、ムービー止まりだが、旧来の政治やガバナンスでは、もうたちゆかなくなっているのではないかと思う。最早「衆愚」の時代でないのではないか。賢愚に拘るならば、全愚か超衆愚の時代ではないか。

限られた数の「選ばれた」「エリート」達、政治家や官僚だけで社会は均衡していけるのだろうか。

今の日本。国会には722名、都道府県に2,784名、市町村に34,682名の議員。1億2千805万7千352人の中かから「選ばれた」38,188人の代議員。3,353人に1人の代議員だ。

一日24時間代議員が働き、その全ての時間を「選んでくれた」3,353人の意見に耳を傾けるか思いを馳せたとして、1人当たり26秒だ。

「選んでくれた」一人ひとりの日々の不具合を現代の代議制はいかに解決しなければならないのか。

人々から訴えを聞き、他の人々との整理を行い、その上で代議員間の調整を行い、立法するまでの時間を26秒間以下で抑えないと、未解決の不具合、負債が膨れ上がっていくのだ。24時間働いたとしてだ。

かたや、日本の国土は37万7千923.14平方キロ。代議員は1人当たり9.8平方キロ、3.14キロ四方の土地に責任を持っている。ディズニーランド18.8個分だ。

EEZ 排他的経済水域447万キロだとして、代議員1人当たり117平方キロの領域。猪苗代湖104.8平方キロ、中禅寺湖11.6平方キロ、江の島0.38平方キロを合わせた「経済」と「生態系」に眼を配らなければならない。

低迷する頑迷なガバナンスになり変わって、SNSが「民主化」をもたらしたならば、「維新」も簡単にもたらされるかも知れない。しかし、そう簡単にいくものだろうか。同じくらいに、「国家社会主義」も「パラダイス」も、いとも簡単にもたらせるのは歴史が示している。僅かな差だ。

ほんの瞬時の認識の共有が、前後の見境なく、四方八方の違いを超えて、真偽も、正誤も呑み込んで、時間という不可逆性の中で世界を決するようになってきた。

そうした中での世界の接続、リンクが、ほんの瞬時の自然災害、人災をいとも簡単に、さらに拍車をかけて、不可逆な世界を決するのを目の当たりにするようになった。

リアルな空間の共有がローカリティから世界へと拡張し、リアルな空間の感覚が失われる一方において、知覚や感情の延長の果ての行き交う瞬時の時間の共有感覚だけで、世界はたちゆくのだろうかと思う。

空間感覚と時間感覚の入れ替わりか、変動についていく在り方を探る端境期かも知れない。

国家からNPOまでを含めて、世界のシステムが基底から本格的に問い直される時代の始まりだと思う。

自由国民社ユーキャン新語・流行語大賞「インターネット」が入賞、大賞受賞は青島幸夫前・都知事「無党派」だったのは戦後50年阪神淡路大震災地下鉄サリン事件1995年のことだった。
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