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「非営利」との違いは?==スポーツ、政治、宗教、医療、福祉、学問 [2012年08月05日(Sun)]

オリンピック選手のインタビューを聞いていると、どこかで聞いたことがあるフレーズが聞こえてくる。

「支えてくれた皆さんに、、、、、」「皆さんに支えられて、、、、、」「皆さんのおかげで、、、」「皆さんの力で、、、、」「皆さんの力に、、、、」

政治家のフレーズに、その部分を切り出すとそっくりなのだ。

「皆さん」とは何なんだろうか。「非営利」の世界でも聞くフレーズだ。

要は「金のため」ではないのだ。「不特定多数」という概念もあるが、、、、

どんなに、着衣や靴、帽子、腕に、首に、タオルにお馴染みのロゴが並ぼうがそうしたロゴについての説明はない。

尤も、その点が、クール・ビズで、何のロゴもみえない、あったとしても袖に筆記体のイニシャル以外、変哲もない「制服」着用の政治家とは大きく違うかもしれない。

はたして、政治家とアスリートの違いは何処だろうか。

少し俯瞰しよう。「非営利」、「金のためで」ない「生業」は結構ある。

「生業」という「個人」に近い見かたは一先ず棚上げし、「職業」や「世界」「分野」といったものに今回は着目したい。

以前、非営利世界の全世界的調査で、隣接領域との境の曖昧さ、国や社会による違いによる、世界的な共通項を見出すことの難しさについて紹介した。非営利の世界、営利でないと思われている世界、営利か非営利に敏感な世界は意外と広い。

ざっと列挙し、仔細は機会ある毎に紹介していきたい。

上述のスポーツ、政治。

アスリートと政界、或いは芸能界の間を行きつ戻りつする世界がある。それぞれのセカンド・ライフ、サード・ライフ、もっといえばトータル・ライフが不安定だということ、同様に「世界」が狭すぎて共有しなければならない環境が先ずあるのかもしれない。

しかし、それだけでなく、「生業」が似ているのかも知れない。アマチュアとかプロフェショナルという語彙が共通して聞かれる。スポンサー、パトロンがいる。献金や会費で運営される。非営利でお馴染みの概念だ。

宗教と政治がどこの社会、いや国際社会でも問題になるように、宗教というものもシンプルにいえば「非営利」だ。

例えば、献金、喜捨と寄付の違いはどこにあるのか。宗教関連組織、宗教組織の行う「公益活動」、、、、多少は日本でも知られるようになってきた、アジア各地、中東各地、そして欧米の非営利世界。日本の「非営利」と「宗教」の「境」とずいぶん違う。

仏教社会、キリスト教社会、イスラム教社会における非営利の「宗教」との接近具合、境目の各社会における違いは、グローバライゼーションの拡大が避けられない今日、無宗教社会に近い日本の非営利セクターが十二分に気遣わなければならないことだ。

医療そして福祉。

これは日本でも多く議論されてきたが、世界での多様さに日本の議論は及んでいないと思う。

そして、教育や研究、或いは学術活動。何故、学習者は無償で学習活動をするのだろうか。学習と研究の違いは何処にあるのだろうか。

いくつかこれらの「隣接」領域に共通のものがある。

一つは、政府活動、政府組織に隣接しているか、もしくはそれらとの区分を意識していることだ。「意識」だ。

二つ目は、いずれも単独で実在するものでなく、有機的な関係性を相互間にもつことと、対応する外在的な第三者があることだ。「制度」だ。

三つ目は、冒頭の通り、いずれも、金とは無関係だといわれる「目的」があることだ。「志」といってもいいかもしれない。

折を見て、これらの事柄に触れていきたい。

<もうしわけありません。本稿の最後、欠落部とこの先の原稿が混ざってしまいました。2時間近くたって気付きました。ワードから移し替えときに間違えました。最後の2パラ、入れ替えて訂正して再掲します。>
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