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ロシアのNGO、影響力の代理人 [2012年07月17日(Tue)]

先週、NG0がロシア政界で話題になっている。下院、450名中323名の過半数で外国資金の援助を得ているNG0を「規制」する法案が通過した。

法が施行されると、外国資金を得ているNGOが一定の要件になると、「外国のエージェント=代理法人」であるとして、ウェブサイト、出版物に明記しなければならず、2年毎の事業報告、1年毎の経理監査を公開しなければならないとのことだ。

プーチン大統領はこの法案と抱き合わせでNGOへの補助を増やすことも言及している。歓迎すべきことかもしれない。

本件について、筆者はロシアの英字紙2紙でしか確認できていないし、ロシアの制度や実態についてもくわしくないので、仔細については省きたい。2年毎の事業報告、1年毎の経理監査といえば、日本の法人ならば外資を得ようが得まいが、当然のこととして不可解なことでなく、ロシアの他の法人はどうなのだろうと思うと興味深い。

本項では別な点に着目したい。本法案支持者は、「外国のエージェント=代理法人」という定義は珍しくもなく、1938年の米国での法律に始まっていると主張していることだ。

事実、米国ではThe Foreign Agents Registration Act (FARA)外国エージェント登録法があり、やはり、政治的、準政治的に外国勢力を代表するとされる法人が、外交政府との関係、関連する事業や経理について公開しなければならない。

この法は、制定時、第二次大戦中、冷戦中に、本法の役割は変化してきたが、1942年以来、米司法省のNational Security Division (NSD)国家安全保障部(国防総省のNational Security Agency (NSA) 国家安全保障局とは違う)のCounterespionage Section (CES) 対スパイ活動室の所管だ。

近年話題になったのは、米議会のロビイストの1,700人が約100の外国の代理人だとしてそのデータの公表、オンラインデータベースでの公開。ようやくCESの活動の一部が明らかにされたということと、上院100、下院435、計535人なので、ロビイストが議員一人あたり3人もいるということで話題になった。

これは登録されているロビイストが1万3千人(2010年)の約13%。多い見るか少ないかとみるかは考え方によると思う。

因みに、同年のロビイスト全体の活動費は35億ドル、約2,800億円だ。一人当たり27万ドル、約21千万円超。つまり平均から計算すると、外国を代理するロビイストは全体で約4.6億ドル、約366億円を使っている。1カ国当たり3.7億円という計算だ。全てが外国政府由来ではないと思われるが、参考にはなると思う。

米国のロビイストの活動には結構規制がかかっているし、基本的にはロビイストも登録を要している。

このように、米ロの二者比較から離れ、第三者の日本からみれば同じようでいて違う。

つまり、世界中の枠組みは様々で、その一部だけで、身近な自国からの推断はもとより、単純に二国間で比較して、論評するのは、「政治家」ならいざ知らず、十分な注意を要することを指摘しておきたい。

こうしたことを前提にして、例えば、日本で「アドボカシー」が、制度はもちろんのこと、一般的に了解された定義がないまま、多用が目立ち始めたことに留意したい。

ロシア政界での「外国エージェント」論争以上に、隣接しているロビイング、ロビイストとともに、こうした語彙の使用には、全体の枠組みの考え方、受け入れ方、実態等を踏まえた上で使用されるのが望まれていると思う。

そもそも外国政府の金が導入されていることの問題はどこにあるということなのだろうか。いくつかの着意点だけの紹介に今回はとどめたい。

かつて、日本で、そして米国でもPat Choate パット・チョート ( 1941.04.27 - )による「Agents of Influence 影響力の代理人―アメリカ政治を動かすジャパン・マネー」という本が話題になった。まさに、日本のロビイング活動について着目した本書である。同書はその当初より、そして時を経てますます、ロビイングを曖昧な拡張概念で使っていること、それ以上に、日本に焦点が当たり過ぎていることが指摘されており、この問題の本質がここにあることの証であるとも思う。

題名の「影響力の代理人」や「バイイング・アメリカ」等という言葉がそれからよく聞かれり、日米関係の関係者が気を揉めた時期となった。当時より、問題は「相対的」な問題であることが指摘された。

チョートが取材のためによくこのCESを訪問していたことはともかくも、そもそもの契機が「東芝事件」にあるということも留意しておきたい。ここでは、外国政府だけでなく、外国企業も「問題視」されることに注目したい。

全てを追いかけるとますますテーマが大きくなるので、深追いは避け、いずれか将来、個々に紹介することとして、「問題」の所在を指摘しておきたい。

そもそも、某国政府に影響力を及ぼすとして「力」がある現代の企業自身にとって「外国」や「自国」の彼我の区別があるのか、難問だ。そもそも、自然人と違う、法人に対する「外国」規制は簡単なようでいて、難しい。或いは、法人でなく、法人を「コントロール」する「自然人」である経営陣や株主の国籍に依拠しようといっても、それぞれ、或いは全体として、多国籍性は明らかだ。例えば、先日紹介したテトラパックの一族は明らかにスウェーデン出自だが、納税先は別として、明らかに多くが英国に住んでいる。

個別企業にとどまらず、「市場」という全体に着目すると、なお、難問だ。「各国」「市場」の発展が「グローバライゼーション」、「スタンダーダイゼーション」と密接不可分だとするならば、「市場」の帰結には「外国」や「自国」の彼我の区別はないのだろう。

そういった意味でも、「政治」と「経済」の問題は違うのだろうか。「政府」と「企業」の異同はどこにあるのだろうか。国民性とか愛国心というものが話題にはなるが。。。

「政府」と「非政府」、「営利」と「非営利」。非政府組織、そして、営利法人に限らず、非営利法人でも同様の問題があることにも着目しておきたい。

災害時のような緊急時の「政府」と「非政府」、「地元」と「他所者」、「営利」と「非営利」、「法人」と「自然人」の動きや関係性を考えると考えやすいかもしれない。

例えば、災害時、「外国」の支援は「要請」がないと支援できない。自然災害ですらそういった制約が伴い、それらを乗り越えようと多くの努力が費やされるが、人災である戦争ましてや内戦はそもそも支援がもっと困難だ。

これらの境目をいずれの機会に考えていきたい。

お金や何やらの支援の「影響力」を問うならば、同じように、日本で多用されるようになったCSRも、米国での歴史的経緯からいっても、こうした問題と隣接し、使用には、十二分な配慮が必要な語彙だ。

米国等の場合、SRIとCSRの発展経緯は不即不離だ。機関投資家を中心に投資行動にSRIが噛みされるのと合わせ、企業側のCSRへの傾注が強まった。因みに不買運動、逆に、オルタ・トレードも当然のことながら、こうした状況と裏腹だ。日本でもかつて1990年に「週刊朝日ジャーナル」が「企業の社会貢献度調査」を実施し話題を呼んだ。

単純に、金の流れがこうした問題の軸にみえる。

金が何処で生まれ、何処が使い、何処に使われたといった、法人や自然人の主体や客体や関係のことだ。

これらに、さらに厄介な問題が加わる。使われる、何のために使われるか、どのように使われるかといった、法人や自然人の意図や動機や目的のことだ。

法人は政府間機関から国家、企業やNPO法人、任意団体まで含んで大同小異ともいえる。

いずれにしろ、問題は厄介だ。
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