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「想定外」「ワールド・スタディーズ」「二十の扉」―休題の本 [2011年08月05日(Fri)]

昔、こどもから大学生まで、親しんでいた遊びがあります。「十の扉」というようなネーミングで、「それは……ですか?」と出題者が決めた、ある「モノ」をあてるゲームでした。

この「ゲーム」のお決まりの最初の文句は「それは、鉱物ですか、植物ですか、動物ですか?」でした。

このゲームの度に、幼いながらも、この複雑な世の中がいとも単純に三分割されるものなのか、そもそも「分類」とはなにか、「属性」とはなにか、等々「初等哲学」を垣間考えさせられたように記憶しています。

そうした四角四面な思考と、世過ぎ身過ぎに合わせた解釈の微妙なバランスの間に生じるズレの中で、境界領域の「モノ」をいかに思案し、騙し、騙されるのが、このクイズの大人遊びなのでしょう。

とまれ、「想定外」という言葉が果てなく値下がりする近頃、一応、分類されるから世界があるのではなく、世界があるから分類されるという直観に、ここでは、依拠するとしておきます。

そして、世界は分類を拒むかの如く、想定外の未知に溢れているからこそ、人間は世界に学ばされていると素直に思えば、私たち人間が、傲慢、はたまた怠慢であるかによって、わたしたちにとっての世界が奇想天外で不思議に満ち溢れており、そんな中で慢心の読者を驚かせる本が多々誕生してくるのも故なしではないと思います。

ここ一年ほどで、面白くも可笑しい「世界」をめぐる紀行本三著でました。奇しくも「鉱物、植物、動物」

まず、「鉱物」そのものの世界案内。
勤め人の紀行です。




そして、「植物」。花材の卸「花宇」の西畠清順氏の物語。



さらに、「動物」。その帝王の人間。その帝王ナポレオンを巡る紀行。

 

簡単に、「二十の扉」の由来を紹介しておきます。

元々は、NHKラジオ第1放送で毎週土曜の19:30 ~ 20:00 に放送された日本のクイズ番組(1947.11.01 ~ 1960.04.02 )「二十の扉」が発端です。

この番組自体、米国のラジオ・テレビ番組である「Twenty Questions」をベースにCivil Information and Educational Section = CIE、つまりはGeneral Headquarters Supreme Commander for the Allied Powers = GHQ/SCAP連合国総司令部の一部局である民間情報教育局の指導下で、「Information please」をベースにした「話の泉」と同様に、製作されたものといわれます。

現在の日本の社会・文化情勢を考えるに、第二次大戦後復興期の日本にとってCIEのはたらきには大きなものがあります。要は、非民主国家日本を制圧した後に、日本の民主化政策、冷戦下の反共政策にいたるまで、強く影響した「占領」部隊の「ソフト」面での総元締めです。

「教育」はもとより「文化」ですので、スポーツ、出版、マスコミ、映画、演劇、、、、、など、全ゆる方面で、日本の歴史上、その存在を無視できません。

とにかく、「武道」はもちろんのこと「歌舞伎」や「チャンバラ映画」にいたるまで、「非民主的」な「軍国主義」や「封建主義」の匂いのするものは、排除されました。

二度と日本が刃向わないようにと、超大国化する米国への政治的な大志を抱いた米国の職員から、最良の制度としての民主国家を地球上に出現させる夢を抱いた米国職員まで、あるいは反共防波堤としての自由主義経済圏の構築を目指した米国職員まで、CIEの全容は複雑にして広汎です。

CIEについては今日の米国が、インドシナから中東・アフリカ、ラ米など、世界に展開する「民主化」政策の嚆矢として、まだまだ、考察の余地が残っていると思われますし、今知られていることですら、紙数がいくらあっても語りきれるものではありませんので、今回はここに留めます。

以上
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