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まず単位について(2)その仕掛け―ネイチャー・ワールド・スタディーズ―放射能とは―(2) [2011年04月15日(Fri)]

(承前)

さて、残りの基本単位を紹介する前に、この基本単位を含んだ単位を「決めている」国際的なシステム、国際的なquango(準政府)間組織について、とりあえず、簡単に紹介しておきます。

この国際的なシステムの最上部のガバナンス組織は国際度量衡総会とよばれるものです。

これはメートル条約に基づき、世界で通用する単位系を維持するためにつくられた、加盟国の参加によって維持されている総会組織です。現在この総会は、4年毎に1回、フランスのパリで開催されます。このシステムで使われている公式言語は唯一フランス語とされ、この総会組織も原語では「Conference generale des poids et mesures」と称され、略称も「CGPM」でありますが、英語名称はGeneral Conference on Weights and Measuresであるにもかかわらず、英語圏等でも同様に略称されます。

51の加盟国と17の准加盟国より構成されています。

この下部にいわば国際的な執行の責任主体、「理事会」のようなもの、として国際度量衡委員会が置かれています。

この委員会は仏名「Comite International des Poids et Mesures」であり、異なる加盟国の委員18名より構成され、こちらは頻度高く、年1回開催されています。略称は「CIPM」、英名はInternational Committee for Weights and Measuresです。

そして上記のガバナンスのもと事務局、研究機関として国際度量衡局が置かれています。

仏名Bureau International des Poids et Mesures、略称BIPMで、職員約700名より構成され、パリの近郊にあるフランス政府提供のPavillon de Breteuil パビヨン・ド・ブルトイユ(Parc de Saint-Cloud サン・クルー公園)に43 520 平方メートルの敷地にあります。

現在、管理部門7部門の他、質量、時間、電気、電離放射線、化学の5科学部門がおかれています。

当初、「長さ」と「質量」の測定及びこれらの量に関係する計量学上の研究に限られていましたが、その後、電気計測(1927 年)、測光・放射(1937 年)、放射線(1960 年)、時刻目盛(1988 年)、化学(2000 年)の標準にまで拡張したこともあり、建物も増設されてきました。

さて、国際度量衡委員会=CIPMの下には、10の諮問委員会が置かれています。

1. 電気・磁気諮問委員会(CCEM)1997〜(←電気諮問委員会(CCE)1927 〜)
Consultative Committee for Electricity and Magnetism
2. 測光・放射測定諮問委員会(CCPR)1971〜(←測光諮問委員会(CCP)1933 〜)
Consultative Committee for Photometry and Radiometry
3. 測温諮問委員会(CCT)1937〜
Consultative Committee for Thermometry
4. 長さ諮問委員会(CCL)1997〜(←メートルの定義のための諮問委員会(CCDM)1952〜)
Consultative Committee for Length
5. 時間・周波数諮問委員会(CCTF)1997〜(←秒の定義のための諮問委員会(CCDS)1956〜)
Consultative Committee for Time and Frequency
6. 放射線諮問委員会(CCRI)1997〜(←電離放射線測定標準諮問委員会(CCEMRI)1958〜)
Consultative Committee for Ionizing Radiation
1969 年から次の部門に分かれています
第I 部門(X 線,γ 線,電子),
第II 部門(放射性核種の測定),(1975〜第IV部門(α 線エネルギーの標準)を含む)
第III 部門(中性子測定),
7. 単位諮問委員会(CCU)1964〜(←CIPM 設立の「単位系小委員会」1954〜)
Consultative Committee for Units
8. 質量関連量諮問委員会(CCM)1980〜
Consultative Committee for Mass and Related Quantities
9. 物質量諮問委員会(CCQM)1993〜
Consultative Committee for Amount of Substance: metrology in chemistry
10. 音響・超音波・振動諮問委員会(CCAUV)1999〜
Consultative Committee for Acoustics, Ultrasound and Vibration

これらの委員会の設立をみても、事務局の施設拡充同様、単位についての考え方の幅が広く深くなっていた過程が窺い知れます。

さて、基本単位は、「操作的定義」、あるいは「無定義的」、「公理的」に定められているというようにいわれます。

これは、基本単位が、いわゆる数式や言葉等の概念によって定まっているのではなく、「測定法」だけを示して定義されているものだからだといいます。

「測定法」だけで定義されているということで、とりあえず納得いただいて、厳密にどのような意味をもつかはやはり別項に譲ります。

具体的にみますと、

キログラムは質量の単位であって、単位の大きさは国際キログラム原器の質量に等しい」
(CGPM3=1901に決議)
メートルは、1秒の299 792 458 分の 1 の時間に光が真空中に伝わる行程の長さである」
(CGPM17=1983に決議)
は、セシウム133の原子の基底状態の二つの超微細構造準位の間の遷移に対応する放射の周期の 9 192 631 770 倍の継続時間である
(CGPM13=1967/68に決議)

という「定義」です。

「単位」の世界化の発端となっているメートルが上記のような定義で定まったのは1983年です。1889年の第1回CGPM当初では、国際メートル原器そのものがその定義に使われていました。

そして上記のように、キログラムにいたっては、「未だに」、関係者が人間の手による「人工物」であって「不変的」でなく「普遍性」がなく「原始的」と思っている「原器」が健在です。

いずれ―メートル(元ですが)、キログラム―の原器もBIPMに保管されています。

International prototype of the kilogram国際キログラム原器(仏語での俗称はle grand Kだそうです)は「大雑把」にいって白金90%、イリジウム10%の合金でできた、直径、高さともにほぼ39ミリメートルの円柱だそうです。

外部との「接触」による変化を最小にするため、同じ体積で表面積が最小な立体である球は、作るにも、保管するにも、利用するにも、非現実的なので、次に表面積の小さい円柱にしたそうです。縁は、角が欠けないように、わずかに丸みを帯びさせているそうです。

(続く)
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この「放射能とは―ネイチャー・ワールド・スタディーズ」の最初はここです。
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当ブログでは、フォントの環境による表現差と字数制限等とのバランスで、「原語」表記にこだわりたいものの、アルファベットと日本語の漢字・かなで記述することにしています。アルファベット表記であっても、原則として、各国語でのアクセント表記等につきましては、大変勝手ながら、省略していますのでご注意ください。
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