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ラヴェンナ(22)ベルバラからサーディンまで。ワイルド−魅せられた人々(3)。国とは?その52―閑話休題(再三) [2007年10月03日(Wed)]

<承前>

300人と3人の詳細にはいる前に、ラヴェンナとオスカー・ワイルドを繋ぐ背景をより広い視点から見るため、そもそも、オスカーという名前の由来について紹介します。

オスカー Oscar という名前の命名の由来にはふたつの説があります。

1つ目は、母ジェーンが敬愛していた、3世紀のアイルランド勇士詩人の Ossian オシアン息子の名前、オスカー からとったというものです。2つ目は、眼科・耳鼻科医の父ウィリアムがオスカーの誕生のとき、不在であった理由でもあった、スウェーデン王 オスカーへの白内障の手術を施したため、同王オスカーが「名付け親」となった、もしくは因んでとったというものです。

しかし、後者だとしても、スウェーデン王オスカーの父王自身がオシアンの息子の名前からとっているので、命名には同じおもいが込められています。因みに、ノルウェーのキング・オスカー印の「鰯の油づけ」、オイル・サーディンの缶詰のキングは、まさに、このスゥェーデン王です。

そもそもこのオスカーという名前への注目は、スウェーデン王の父王やワイルドの親ににとどまらずナポレオンゲーテメンデルスゾーンワーグナーブレイクアングルスタール夫人シャトーブリアン等で英国・アイルランドにとどまらず、欧州全域からはじまって、果てはこの日本にも及んでいます。その背景は次回紹介します。

因みに、有名な池田理代子マンガ「ベルバラ」、「ベルサイユのバラ」の、男装の麗人、オスカルの名前について、「ヘブライ語で「」と「」という意味だ」と、アランの妹、ディアンヌが作中で喋っています。オスカーは3世紀頃、スコットランド北部で活躍したフィンガル一族の一人の名前ですが、当時のOld Norse / Old English古英語 / 古ノルド語で god spear (神の槍) という意味に由来するところからみるとベルバラのオスカルも同根でありましょう。因みにケルト・ゲール語Gaelicでos = deer 、cara = friend/lover(鹿を愛でる人)という意味だとする説もあります。

欧州には同根の名前がそれぞれの言語で違って綴られたり、違って発音されたりしていますが、「オスカー」の綴り方も、英・愛・仏・伊などでは Oscar と “c” を使い、芬(フィンランド)・瑞(スウェーデン諾威(ノルウェー)などではOskary や Oskari などと “k” を使います。発音も英語ではオスカー、仏語では(どちらかといえば)オスカルとなります。ただし、今日では、米国などをはじめ、どこの国も多民族が共住していることもあり、同じ言語圏内でも名前の発音や綴りが混在しており、本人に聞かないとどう読むか綴るかが分からないの現状です。

続く

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バイロンの足跡をたどる記事は最初はここから開始しました。

ラヴェンナを紹介する記事は最初はここから開始しました。
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