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ラヴェンナ(18)時代の交差点、マイノリティからマジョリティへ。国とは?その50―閑話休題(再三) [2007年07月12日(Thu)]

<承前>

さて、425年から549年前後に建てられた世界遺産であるラヴェンナの初期キリスト教建築物について、時代背景をみてきましたが、いささか長くなってきたこともあり、中途ですが、ラヴェンナに戻ります。

以前これら建築物の名称について、普通名詞の部分を抽出して、それぞれのSerial ID、建築年、英語名、伊語名、日本語名、形だけをあらためて年代順に並べ替えたものを列挙しましたが、日本語をみますと廟堂/霊廟、洗礼堂、礼拝堂、聖堂/教会の4「種類」の建物があります。英語ですとMausoleum, Baptistry, Chapel, Basilica, そしてChurch が登場しています。

廟堂/霊廟、洗礼堂、礼拝堂、Mausoleum, Chapelは別の機会に譲り洗礼堂=BaptistryとBasilicaについて紹介します。

ラヴェンナの初期キリスト教建築群では、洗礼堂 (Baptistry) が時代の前半に目立ち、後半はBasilica=バシリカ (聖堂)が目立ちます。前者は上から見ると八角形つまり多角形で円形に近い形状で、「集中式」教会堂とよばれ、後者は「長堂式」ともよばれ上から見ると長方形のものが多く見られます。

「異教」から「正教」、さらに「国教」とキリスト教が社会的に認められていくこの時代、キリスト教はいうなれば布教の余地が多い、人口が集中する都市部から広がっていったといわれます。ミトラ教などの先行する社会の中で、キリスト教は「異教」、「新教」、あるいは「邪教」として国や人々から迫害を受けながらも、徐々に広がっていきました。

既存の宗教の狭間に侵食していくので、はじめは目立たない形で、邸宅内での「洗礼堂」や「礼拝堂」もしくは地下のカタコンベなどで、家族などの小さな集団での集会や礼拝をしていました。ラヴェンナの世界遺産の建築群のいくつかのように、当時の有力者・権力者の洗礼堂などの建物が今日まで残りました。

因みにbaptisryの原型であるbaptismはギリシア語の 「baptizein=浴することによってある状態にする」からきており、まさに水に浸すことを意味しています。水で浄め、受洗する場所を囲む形、すなわち、多角形など点対称の形状になったようです。

一方、basilicaの由来については諸説ありますが、元々の語源としてはギリシア語での「王の」を意味する単語からきているといわれます。スパゲッティなどイタリア料理でよく使われるシソ科のバジリコ=バジル(日本では目に入ったゴミを払うことに使われた、目箒)も同じ語源です。「王」を語源にしているのは、ヘレナとその子、コンスタンティン大帝(大王)発見したとされる「聖十字架」(キリストが磔にされた十字架)があった丘の一面にバジルが生えていたことに由来すると伝えられています。

建物としてのバシリカ=長堂は、ギリシアからさらに古代ローマ時代になって都市部の人口が格段に集中してい過程で、市場などが拡大・整理され、屋内化し、これらに人々が集会や裁きのために併設された、縦長の、集会所建築がローマに典型的な各都市の主要建築物の一つとなったものがバシリカとよばれていたことに由来します。帝国末期になって、キリスト教の信者がさらに増加し、個人宅での洗礼堂を中心にした時期から、公然化、正教化されていくことによって、多数を収容できるこのバシリカ建築形式が「転用」され、このビザンティン時代のキリスト教建築の典型の呼称になったものといわれます。

<続く>
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バイロンの足跡をたどる記事は最初はここから開始しました。

ラヴェンナを紹介する記事は最初はここから開始しました。
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