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バイロンと動物(2)マスティフ、トラファルガー、アカデミーCオリンピック。国とは?その28―閑話休題(再三) [2006年11月30日(Thu)]

<承前>

ニュー・ファウンドランド犬の原種は他の大型犬同様、チベットのTibetan Mastiff, チベタン・マスティフ、西藏獒犬といわれますが、定かでありません。チベタン・マスティフ自体は古くはアッシリア、ギリシアをはじめチンギス汗が軍用犬として、あるいはラサが警備に使ったと伝えられる大型犬で、19世紀初頭にはチベット・中国では絶滅寸前となりながらも、英国国王、ジョージ4世が2頭所有するなど、一時は英国で繁殖され「流行った」ものの、現在また世界的な希少品種になっています。

ニュー・ファウンドランド犬の多くは黒色でありますが、Boatswain同様の、白と黒の入り混じる品種はランドシーアと呼ばれています。これはそもそもニュー・ファウンドランド犬が英国で流行する契機ともなった、イギリスの著名なRA、Royal Academician 王立芸術院会員の「動物」画家、Edwin Landseer ランドシーアが同犬の絵を描いたことに由来しています。ランドシーアはロンドンのTrafalgar Square トラファルガー・スクウェアの4頭のライオンの彫像の作家でもあります。

因みに、氏名の一覧などで名前の後に、王立芸術院ではRoyal Academician会員にはRA、Associates of Royal Academy 準会員にはARAと記され、RAは設立当初の40名から現在は80名(彫刻家14、建築家12、版画家8、画家46)に限定されており、栄誉ある号となっています。

また、「科学」分野ではThe Royal Society (of London)(ロンドン)王立協会があり、毎年44名の新Fellowフェローが選ばれ、1660年創立以来約8000名、2006年11月29日現在、1427名がフェローであり、外国人フェロー131名はForMemRS、1296名の「正」フェローは名前の後にFRFと記されます。

「人文・社会科学」ではBritish Academy英国学士院があり、毎年35名までののOrdinary Fellow 正フェローが選ばれ、合計約800名、フェローの名前の後にはFBAが記されます。

日本の芸術院会員は120名、学士院会員は定員が150名(客員30名)、日本学術会議会員は210名(連携会員1980名)です。

さて、今日では、トラファルガー・スクウェアは、英国が第二次世界大戦中のノルウェーの抵抗運動を支援し、また同国の国王と王子の英国亡命生活を助けたことで戦後寄贈されている巨大なクリスマス・ツリーを飾ることで世界各地に毎年報道され知られていると思われます。

一方、観光名所やみやげ物のミニチュアとして、トラファルガー・スクウェアの噴水の横の馴染み深い姿は、バイロンも欧州旅行で戦塵間もない史跡をたびたびたどる、対仏ナポレオン戦争の折に、英海軍率いるネルソン提督が1805年のトラファルガーの海戦などの4海戦の戦勝を記念した記念柱に、ランドシーア作の4頭のライオンが囲む形は1845年に完成をみたもので、材料のブロンズには仏軍の大砲から鋳造されたものを使ったといわれています。つまり、バイロンの在英中にはなっかたものです。

同様に、今日カナダの一地方として知られるニュー・ファウンドランドとラブラドールも、19世紀初頭のバイロンの頃、英国領ではあっても独立していました。20世紀半ばになって、カナダの10番目の州となり、同地域の多くが仏系のケベック州よりということもあり、本世紀に入って、ようやく正式にはNewfoundland and Labrador、ニューファンドランド・ラブラドール州と「二重」の名称で呼ばれるようになりました。

いうまでもなく、ニューファンドランドは英語で「新しく発見された地」が語源である一方、ラブラドールは1498年に同地を「発見した」、後年ホアン・フェルナンデス・ラブラドール, João Fernandes “Lavrador”と呼ばれるポルトガル人に由来します。Lavradorはポルトガル語で「地主」を意味します。

<続く>

19世紀初頭バイロンの足跡をたどる記事は最初はここから開始しました。
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