貫太先生の稀曲「藍染川」解説その3 [2020年02月10日(Mon)]
藍染川 3
宿を追い出された女(シテ・中森貫太)は我が子梅千代(子方・富坂唐)を連れて行方もなく道端に佇んでいたが、女は梅千代に「このまま都には人目が恥ずかしくて帰れないから出家してくるから此処で待っていなさい」と言い、母の様子がおかしいと離れたがらない梅千代を説き伏せて別れ、そのまま藍染川に身を投げる。 (ここでシテは中入し、後見が舞台正先に装束を広げて置きます。この装束を女の亡骸に見立てる能独特の演出です。) やがて女の亡骸に人だかりができ、何の騒ぎかと宿屋の亭主(ワキツレ左近尉・福王知登)が行ってみるとそこには先程追い出した女の亡骸が️ 驚いて道端に佇んでいた梅千代にこの事を告げ、梅千代は母に声を掛けるが返事は無い。 悲しんだ梅千代は母に続き藍染川に身を投げようとするが、「誰が母の供養をするのだ」と亭主に止められその場に呆然と立ちすくむのだった・・・この続きはまた明日に |