「文化芸術による子供総合育成委事業〜巡回公演事業」の本公演の様子です。
6月末の岐阜県の学校のワークショップに続き、7月上旬には本公演に伺い、518人の生徒さんに狂言「柿山伏(かきやまぶし)」と能「小鍛冶(こかじ)」を鑑賞してもらいました。
まず、体育館に着くと、カーペットで能舞台を、暗幕で鏡の間を、揚げ幕と鏡板(松羽目)をスタンドで吊るし、柱と欄干と松を置いて「簡易能舞台」(=どこでも能舞台

)を作ります。
この簡易能舞台セットは、昭和40年代より学生さん向け公演を行っている時に先代中森晶三が発案し、中森貫太が試行錯誤しながら完成させた”簡易能舞台セット”です。
鎌倉能舞台の承りの公演で簡易能舞台セットを使っているのをご覧にり、これはグッドアイディアだ!と他の能楽団体も”簡易能舞台”を始められたようです。鎌倉能舞台発案が能の普及のためになったのでは・・・と、嬉しく思っています。
この簡易能舞台セットについて、鎌倉能舞台発案の簡易能舞台セットという意味を込めて、【どこでも能舞台

】という名前で商標登録させていただきました


文化庁巡回公演の話しに戻ります。
本公演では、最初に5分ほど中森貫太の解説を行い、狂言「柿山伏」、能「小鍛冶」と鑑賞してもらいます。
能「小鍛冶」にはスクリーンにわかりやすい現代語訳の字幕を映し出して上演します。今、何を言っている場面か、リアルタイムでの平易な解説により、物語としての能を楽しんでいただけます。また、能の途中で、ワークショップで練習した詞章の一部を鑑賞している生徒全員と舞台の上の能楽師とで共演してもらう場面もあります。
鑑賞した後には狂言方による「狂言ワークショップ」を行います。今見た狂言の場面を練習したり、狂言の構えや笑い方など、生徒全員で体験してもらいます。
また、最後に疑問に思ったことを質問してもらう質問コーナーもあります。能狂言をより身近に感じられる1日になること間違い無しです!
(解説〜質疑応答までで100分の公演です。途中10分の休憩あり)
というわけで、本公演の様子です。
7/1 関市立洞戸小学校

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7/2 白川町立蘇原小学校



7/3 白川町立佐見小学校




7/4 白川町立黒川中学校



7/5 郡上市立大和南小学校




本物の能と狂言を鑑賞した経験が、生徒さんの日本の伝統文化への造詣へと繋がることを心から願っています。文化庁公演で、能楽をご指名いただけたこと、本当に嬉しく思っています。
以上、文化庁巡回公演の様子でした!