新年早々、素晴らしい展覧会に出遭うことができました。
それは東京都写真美術館で開催されている3つの写真展です。
写真美術館には友の会会員として、よく足を運ぶのですが、
この3つの展覧会が、今この時期に、それも年末年始に、
同時に開催されるのも、偶然ではなく必然なのでしょう。
♪今日のBGM >> Je Te Veux by Satie & Amarcord Wien

■植田正治:写真の作法
〜僕たちはいつも植田正治が必要なんだ!〜
12月17日(土)〜2月5日(日)
■写真展・岡本太郎の視線
12月24日(土)〜2月18日(土)
■日本写真家協会企画展
「日本の子ども 60年 ー21,900日のドラマー」
12月17日(土)〜2006年1月9日(月/祝)
まさに、僕たちにいつも必要なものは....
植田正治さんや岡本太郎さんの
そして、子どもたちを見つめた写真家たちの
あたたかな視線、まなざしだと思いました。
一見すると日常的な街角の景色に、
見過ごしてしまいそうな当り前のものに
何より、通りすがりの無名の子どもたちに...
一期一会の感動を覚えずにはいられない
偶然を必然に、運命的な出会いに変えてしまう
そんなちょっとした魔法のような
心のはたらきに感銘を受けました。
一枚一枚の写真には詳しい説明が
添えられているわけではありません。
それでも、その偶然の一瞬を目にした写真家たちの
心に込みあげ湧き起こったであろう喜怒哀楽の情念が
じんわりと伝わってくるのです。
ああ、この写真は笑いながら撮っている。
うう、この写真は泣きながら撮っている。
そして、レンズの前の人たちの気持ちまでもが
時を越えて心に響いてくるのです。
多くの人を集めた3つの会場をめぐるうちに、
いつしか歓喜の渦が脊髄を貫いて
全身がこまかく震えていることに気づきました。
もちろんすべてが明るい写真や楽しい写真ばかり
ではなく多くの涙が秘められているにも関わらず......。
それを言葉にあらわすのは、
とても難しいのですが、
「普通がすごい。当り前が素敵。」
「感じるが勝ち。笑うが勝ち。」
「それでも命は続く。心は残る。」
「日本に生まれて良かった。」
....ということになるでしょうか。
こうした稀代の芸術家の視点に少しでも倣って、
日々身の回りの感動を見つけだすことができるなら、
そして、その時々の素直な心の動きを、
写真でも文章でも絵でも自分の得意な方法で残せるなら、
さらに、このCANPANブログなどの自分メディアで発信し、
大切に記録、分類、保存しておき、
いつの日か時空を超えて
出遭うべき誰かと交流することができるなら、
もっと多くの笑顔を、夢と希望に満ちた眼差しを
未来の子どもたちに約束することにつながるでしょう。
写真展を見終わり、3冊の図録、宝物を抱えながら、
同じ敷地にある恵比寿ガーデンシネマに足を運びました。
2005年カンヌ国際映画祭パルムドール大賞
ダルデンヌ兄弟の映画「ある子供」を見たのです。
自分の子供を売ってしまうような、どうしようもない父親。
なかなか子宝に恵まれなかったゆえに
親ばかになった私は見ていてつらくなります。
それでも最後には光が....。
今日は、最初から最後まで、
そんな「子どもの力、命の力」を感じずにはいられない
作品を浴びるように見たありがたい一日だったのでした。
▼植田正治:写真の作法
〜僕たちはいつも植田正治が必要なんだ!〜
12月17日(土)〜2月5日(日)
▼写真展・岡本太郎の視線
12月24日(土)〜2月18日(土)
▼日本写真家協会企画展
「日本の子ども 60年 ー21,900日のドラマー」
12月17日(土)〜2006年1月9日(月/祝)
▼映画「ある子供」
恵比寿ガーデンシネマ
久米 信行