延岡保健所感染症週報第28週(R7/7/7〜7/13) [2025年07月17日(Thu)]
【前週との比較】
【おしらせ】 ○令和7年4月1日から「急性呼吸器感染症(ARI)」が感染症法上の五類感染症に位置付けられ、定点サーベイランスの対象となります。 ○「急性呼吸器感染症(ARI)」とは、咳嗽、咽頭痛、呼吸困難、鼻汁、鼻閉のいずれか1つ以上の症状を呈し、発症から10日以内の急性的な症状であり、かつ医師が感染症を疑う外来症例と定義されています。特定感染症予防指針の範囲のうち、四類感染症を除いたもの(五類感染症に限定する。)を範囲とします。 【要注意】 《定点把握の対象となる感染症》 ●新型コロナウイルス感染症の報告数が前週より増加しており、注意が必要です。 ・感染経路は接触・飛沫+エアロゾル感染です。 ・こまめな手洗い、咳エチケットやその場に応じたマスクの着用、換気、密を避ける等の対策を心掛けましょう。 ☆新型コロナと診断されたら・・・ 発症後5日を経過し、かつ症状軽快から24時間を経過するまでの間は、外出を控えることを推奨しています。あわせて10日が経過するまでは、マスク着用や重症化リスクの高い方との接触を控えることを推奨しています。 ●感染性胃腸炎の報告数は前週より減少していますが、引き続き注意が必要です。 こまめな手洗い・うがい、排泄物・嘔吐物の正しい処理などを心掛けましょう。 《排泄物・嘔吐物を処理する際の注意点》 ・エプロン・マスク・手袋を着用する。 ・排泄物や嘔吐物がついたところには0.1%の塩素系消毒薬を使用する。 ・汚染物を広げないように外側から内側に向けて静かに拭き取る。 ・換気をする。 ※感染予防対策や嘔吐物処理の方法については、下記の資料をご確認ください。 感染性胃腸炎とは.pdf ●伝染性紅斑の報告数は前週より減少していますが、引き続き注意が必要です。 ・潜伏期間は約10〜20日です。 ・発熱や倦怠感、頭痛、筋肉痛等の症状がみられます。 ・両頬の紅斑と手足の網目状の紅斑が特徴的です。 ・感染経路は、飛沫感染です。 ・こまめな手洗いや咳エチケット等の感染予防対策の徹底をお願いします。 ●突発性発しんの報告数が前週より増加しており、注意が必要です。 ・生後4か月頃から1歳頃までの乳幼児に発生する代表的な疾患です。 ・38℃から40℃前後の高熱が3日程度続いたあとに下がり、ほぼ同時にお腹や背中を中心に大小不規則な赤い発疹がみられます。 ・感染経路はよく分かっていませんが、唾液から経口感染の可能性が高いと推測されています。 ●ヘルパンギーナの報告数が前週より増加しており、注意が必要です。 ・2〜4日の潜伏期の後、突然の高熱、咽頭痛や咽頭発赤を呈し、口腔内に水疱が現れます。 ・発熱は1〜3日続き、食欲不振、全身倦怠感、頭痛などを起こします。 ・2〜4日で解熱し、7日程度で治癒します。症状に応じた対症療法が行われ、食べやすい食事の工夫、水分補給を心がけることが大切です。 ・感染経路は、経口感染、接触感染、飛沫感染です、急性期はのどから、回復期(発症後2〜4週間頃まで)にかけて便からウイルスが排泄されるため、便が付いたオムツや下着に触れた後は、手洗いを徹底してください。 《全数報告の感染症》 ●百日咳の報告が続いています。 ・特有のけいれん性の咳が特徴です。 新生児や乳幼児では、咳に続いて嘔吐や無呼吸発作が生じ、重症化することがあります。 ・感染経路は、飛沫感染と接触感染です。 ・咳エチケットやこまめな手洗い、うがいを心がけましょう。 ・咳が長引く時は、百日咳や他の呼吸器感染症の可能性も考え、早めに医療機関を受診しましょう。 ※詳細については、下記の資料をご確認ください 【別添】百日咳について.pdf 【定点当たり報告数とは】 1週間に1か所の定点医療機関にどのくらいの受診者がいたかを示すものです。 ※定点医療機関・・・対象感染症ごとに一定の基準に従って県が各地区に定めた医療機関のことです。 |