たくさんのご家族と一緒に森づくりを続けてきて5年
これまで森を元気する様々なおしごとや季節のイベントをみんなで楽しんできた中で、「木を伐る」→「伐った木を活かして作る(道具、おもちゃなど)」→「作った作品を生活の中に取り入れる(使う、遊ぶ、飾る)」→「また新しい木を植えて育てる・・・」という森林循環のサイクルを、体験を通して大人も子どもも学べることを大切にしてきました。
今回の ニッセの森「人とモノのものがたり展」では、そうした5年間の活動の中で森の木で作られた数々のモノたちが、「その後どのように私たちの生活の中に取り入れられているのかな」 ということをテーマにしました。
皆さんからニッセの森の木で作った作品にまつわる思い出のエピソードや写真などを募集し、当日はパネルにして森に飾らせていただきました。
森から持ち帰ったパネルは、7月・8月中はニッセ館内にも掲示していますので、ぜひお楽しみくださいね
一人でも多くの皆さまにニッセの森の森林循環について知っていただく機会となれば嬉しいです!
そして、今回のもうひとつのメインは千葉県産材サンムスギのジャングルジム「くむんだー」の組み立てです。しげきちさんとみっちゃんがみんなのサポートをしてくださいました。
日本の伝統的な木造建築のように、柱と貫(ぬき)を組んでいき、木槌でくさびを打ち込んでつくります。スギの良い香りに包まれながら、カンカン!コンコン!みんな職人さんのような顔つきで夢中になって作っていましたよ。小さなお友だちもおうちの人と一緒にチェレンジしていました。
まさに「くむんだー」という名前に込められたように、子どもから大人までみんなが手を組んで助け合いながら完成させることができました!
遊んだ後は、治具を使ってくさびを外し、組んだ柱と貫を解いて(ほどいて)いきました。元通りの状態に片づけるところまで頑張りました。
おやつには、ちょうど熟し始めた真っ赤な桑の実をみんなで収穫していただきました。
ニッセの森づくりプログラムは、国土緑化推進機構 緑の募金を通した『ファミリーマート夢の懸け橋募金』の助成を受けて活動しています。この事業は7月始まりの活動となっており、今年度の活動は今日が最終回でした。活動の振り返りとして、「森(木)の役割ってなんだと思う?」「木を伐るのは良いこと?わるいこと?」という問いを、家族ごとに話し合ってもらい、その後全体でシェアしてみることにしました。
森(木)の役割については、
・CO2をすって、O2をつくる
・生物多様性(植物も動物も)
・木の根で土砂くずれをふせぐ
・天然のクーラー
・雨水をろかしてたくわえる
・人をリラックスさせる
・遠くを見ると目が休まる
木を伐ることについては、
良い・わるい・どちらでもないといった意見があがりました。
・日あたりをよくするためにはきったほうがいい。
・病気の木をきることはいいこと。
・きりすぎると、生き物のすみかがなくなる。
・きりすぎてしまうと、土がよわくなる。
・ひつよう以上に木をきると、空気がきれいにならない、地球温暖化につながる。
・きっていい場所とだめな場所があるといった意見が。
これまでの森の中で気づいたり感じたりしたことが体験を伴ったひとつの知識となって、さらに自分なりに考えを深めていた子どもたち。年齢問わずにお互いの意見にしっかり耳を傾けている姿が印象的でした。
また、これからも森を守っていくためには、
・森にひんぱんに顔を出して、様子を見る。
・自分たちにできる森づくりのおしごとをすすんでやる。
・世代を超えて、森や木と触れあう機会を増やすというお声もたくさんありました。
自分の周りの人たちに、今日の体験や考えたことを話してくれると嬉しいです。
今日も達成感に満ちた笑顔いっぱいのニッセの森でした
これからも皆さんのご参加をお待ちしています!